SCP-1174-JP
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ウメ(Prunus mume)に擬態するSCP-1174-JP。2013/02/19、福岡県太宰府市にて撮影。

アイテム番号: SCP-1174-JP

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: SCP-1174-JPを取り扱う際は素肌の露出を控え、防護服あるいは厚手の作業服を着用の上、安全な捕獲用の器具を利用してください。発見されたSCP-1174-JPは電波暗室に安置された30×30×30cmの生物収容セルに収容されます。過剰量の個体は焼却処分が許可されます。

Dクラス職員を除き、SCP-1174-JPを取り扱った職員は脳波測定・血液検査・カウンセリングの受講を義務付けられます。必要と判断された場合は記憶処理の申請を行ってください。



説明: SCP-1174-JPは日本国に分布する動物食性の植物様地球外知的生命体です。形態はウメ(Prunus mume)の花に類似しており、光合成色素の有無に応じて白色から紅色を呈します。SCP-1174-JPは非異常のウメと同様の根部・幹部・枝葉を持たず、ボディプランは地球植物ものと一致しません。またSCP-1174-JPは遺伝物質としてRNAを利用し、加えてその塩基もアデニン・ウラシル・グアニン・シトシンの他に4種類の塩基を加えた計8種が確認されていることから、現生のいかなる地球生物とも祖先を共有しないことが示唆されます。

SCP-1174-JPは日本国のうち主として本州島と九州島に分布しており、特に京都府から福岡県におよぶ近畿・山陽・北九州地域に生息します。SCP-1174-JPはウメの花として擬態を行っており、2島のウメ個体群のうち約██.█%では花がSCP-1174-JPに置換されていると推測されます。生殖器官をSCP-1174-JPにより切除されたウメは正常な有性生殖に失敗しますが、それ以外の観点での健康被害は確認されません。

SCP-1174-JPは非異常の植物において想定されるよりも高度な環境応答を行い、花弁状器官の色素胞の運動による色調の変化、体内での気泡の生成による音波の発生、生体磁気の操作による長波長の電磁波の発生、揮発性有機化合物(VOC)の放出といった光学・音響学・電磁気学・化学的なシグナルを発生します。SCP-1174-JPは明示的な言語能力を持ちませんが、これらのシグナルを組み合わせたコミュニケーションを行っており、緻密な個体間ネットワークを形成しているものと推測されます。

また上記シグナルは別種の生命体との間の相互作用にも転用可能であり、主に以下に示す目的で利用しているものと推論されます。

  1. 動物の捕食
  2. 動物との意思疎通

1. において、SCP-1174-JPは上述のシグナルを用いて小型動物を誘引します。SCP-1174-JPは地球植物(特にウメ)が放出する芳香族化合物・テルペノイド・脂肪酸誘導体に類似する物質を放出、また視覚刺激を模倣し、訪花昆虫を誘引します。SCP-1174-JPは体内に収納された鋭利な顎器により訪花昆虫を捕食し、花弁状器官の奥部で消化酵素を分泌して分解します。またSCP-1174-JPは捕食性昆虫や齧歯類をはじめとする上位の消費者を食餌とする事例も確認されており、これは捕食した昆虫の臭いおよびそれを模倣したVOCを用いた誘引によるものと推測されます。

SCP-1174-JPの捕食対象は主として体長数cm以内の小型動物に限られますが、より大型の動物への加害行動も確認されており、複数体のSCP-1174-JPによりイエネコ(Felis silvestris catus)やイヌ(Canis lupus familiaris)およびヒト(Homo sapiens)が死傷した事例が報告されています。動物実験により、SCP-1174-JPは対象の皮膚に顎器を挿入して皮膚を剥離させ、骨・歯など硬組織を忌避しながら筋組織や脂肪組織をはじめとする軟体部を選択的に消費することが確認されています。

2. において、実験動物とDクラス職員を用いた実験を経て、SCP-1174-JPはヒトを含む大型動物との意思疎通の能力を持つことが示唆されます。この特性は明確な言語活動を伴わないものであり、原理は捕食を目的とした動物の誘因と共通するものであると推測されます。ただし、意志疎通の検証を実施したDクラス職員に対しインタビューを実施したところ、SCP-1174-JPによる何らかの発言が行われたと主張する事例もあり、先述のシグナルの組み合わせによる精神影響作用が示唆されます。

発見経緯: SCP-1174-JPは、2013/02/19に日本国内で民間人やペットが花弁に襲われている旨の通報が相次いだことにより財団に認識されました。SCP-1174-JPは西日本の各地で同時多発的に出現しており、被害が甚大であった地域には京都府京都市・大阪府藤井寺市・岡山県倉敷市・山口県防府市・福岡県太宰府市があり、当該地域では野生動物・家畜の遺骸が多数確認されたほか、民間人の負傷者は1763人、死者は21人に上りました。

このうち人口密集地でもある京都市の被害は負傷者数1076人、死者数14人におよび、SCP-1174-JP関連事案の中で最大の被害を計上しました。SCP-1174-JPにより捕殺された鳥類や民間人の遺骸が都市部に散乱、遺骸を被覆するようにSCP-1174-JPが蓄積し、またVOCによる中毒症状を発症した者も少数確認されました。超法規的措置が適用され、京都市は一時的にロックダウンされました。

京都市に出現したSCP-1174-JPの大多数は焼却処分され、研究に要する最低個体数の確保の後収容に至りました。京都市の個体群の処分・確保を完了すると他地域に分布した個体群も活動が低下し、同日中にほぼ全個体が回収されました。サイト-8103での解剖学的・分子遺伝学調査により、現生地球植物のボディプランと合致しないこと、遺伝子やタンパク質の組成が地球生物のものを逸脱していることが確認され、SCP-1174-JPは地球外生物の可能性が高いものとして同定されました。

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ロシア連邦チェリャビンスク州付近に落下した隕石の軌跡。アメリカ航空宇宙局(NASA)による。

日本国内でSCP-1174-JPが出現する3日前、2013/02/15に直径最大15mに達する小惑星が地球に接近しました。当該天体は中央アジアを北西へ進行する形で高度を落とし、ロシア連邦-カザフスタン共和国国境付近で大気圏に突入した後、ロシア連邦ウラル連邦管区チェリャビンスク州付近に落下しました。隕石は大気との断熱圧縮を受けて高度数十km地点で発光・分裂し、衝撃波による被害を周辺地域の広域へもたらしました。

未曾有の隕石災害が発生した数日後という事実を踏まえ、SCP-1174-JPの起源はチェリャビンスク隕石にある可能性が指摘されました。02/22には財団81管区は07管区からチェリャビンスク隕石および周辺土壌のサンプルを回収し、残存有機物確認とタンパク質抽出を試みました。結果として隕石片からSCP-1174-JPと同様のコラーゲンのバンドとアミノ酸配列が確認できたことから、SCP-1174-JPの地球への侵入経路はチェリャビンスク隕石を介したものであることが判明しました。

ロシア連邦西部に落下した地球外生命体が日本列島に到達した過程は解明されていません。SCP-1174-JPはおそらく種子状構造物として隕石に付着して地球に到達したのち、発芽して多細胞の植物体を形成し、その軽量性ゆえに気流を介して日本海を超えたと推測されます。ただし、ユーラシア大陸においてSCP-1174-JPが顕在化せず日本においてのみ被害をもたらしている理由は不明です。

インタビュー記録: SCP-1174-JPが持つ誘引特性が意思疎通に関連する可能性を鑑み、Dクラス職員を用いた複数の曝露実験が実施されました。実験に参加したDクラス職員に対しては、SCP-1174-JPについて地球外生物の可能性が高く見積もられることは伏せられ、日本国内で採取されたウメの花として通達されました。以下は実験後に実施されたインタビュー記録です。

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対象: D-1123

インタビュアー: 松田博士

付記: D-1123はSCP-1174-JPに対し敬意を抱いている。インタビュー後の脳波測定の結果D-1123は抽象的思考に関連する前頭前野の活発化が示唆されており、これはSCP-1174-JPのシグナル(特に分泌されたVOC)により刺激を受け思考を制御されているためと推察される。

<録音開始, 2013/02/23>

松田博士: D-1123。インタビューを始めます。

D-1123: どうぞ。

松田博士: 先ほどの実験であなたは強化ガラス越しにSCP-1174-JPを見ましたね。その時、我々の目には、あなたが誰かの話に聞き入っているように見えました。しかし我々のいかなる観測機器も言語的コミュニケーションの存在を否定しています。あなたには何が見えて、何が聞こえていましたか?何を感じたのですか?

D-1123: 綺麗な花だな、とは。これまで花なんか興味無かったけどよ、あれは、これまでの人生で見た花の中で一番美しいと間違いなく言える。あの方を摘み取るなんて犯罪と言っていい。

松田博士: 外見もそうですが、対話の内容はどうですか?話を聞いて、何を感じましたか?

D-1123: そうだな。[間] 一言で言えばそれは、安らぎだ。

松田博士: 安らぎ?

D-1123: とても落ち着く語り口でいらっしゃった。いや、実際にはお喋りではないのかもだけどよ、語りかけてくださってる感じだった。不安が払拭されるような、今抱えているストレスが1つ1つほぐされて溶けていくような、心地良さというか。

松田博士: それは、例えば財団のカウンセラーと話すようなものですか?

D-1123: ううん、そんなチャチなもんじゃねえかもな。もっとこう、何と言うか、心から安堵するような落ち着きがあった。

松田博士: 分かりました。今後は神経系への影響の評価を目的とし、血液検査と脳波スキャンの実験も検討します。発言の内容は記憶にありますか?

D-1123: ああー、それだけどよ、ちょっと自分で言うのも不思議なんだが、よく分からねえんだ。

松田博士: 心地良さを感じていたのにですか?

D-1123: そう。雰囲気はあるけど、何を言ってるのかは分からなかった。やけに訛ったような言葉遣いだったし、聞いてもちんぷんかんぷんでよ。

松田博士: なるほど。では、1フレーズだけでも何か分かりませんか?

D-1123: [間] そうだな、帰っていらっしゃったってことかな。

松田博士: [間] 帰っていらっしゃった?

D-1123: そ。細かいことは分らねえけど、遠路はるばる日本までお帰りになったんだと。いや、ちょっと違うか。まあ、またお戻りになったらしい。

松田博士: 戻ってきたというのは、SCP-1174-JPですか?あるいは別の何者かを指していますか?

D-1123: ああ、あの梅、あの方々だよ。

松田博士: ありがとうございます。遠路はるばるというのは?

D-1123: それは、ちょっと分からねえ。ここに戻られたっていうのも、俺が必死に事情をお汲み取りしようとしてようやくお聞き取りできたようなもんだしな。

松田博士: ふむ。[間] まあ、良いです。「戻ってきた」あるいは「帰ってきた」というニュアンスに近い発言、あるいは、そう認識できる何かがあったというのは確かですか?

D-1123: ああ。

松田博士: つまりSCP-1174-JPは、かつて地球に居たと?

D-1123: 地球。そうだな。地球だろう。

松田博士: ありがとうございます。[間] SCP-1174-JPは過去にも地球上に生息していた可能性が ⸺

D-1123: まあ当たり前だろ。現に日本の梅であらせられるんだからよ、地球にいらっしゃるのは当然じゃねえの?

松田博士: ああ、いえ、それはそうですが ⸺

[沈黙]

松田博士: 待ってください。日本。SCP-1174-JPが「帰ってきた」というのは、この日本に、ですか?彼らは以前にも日本に居たと?

D-1123: ああ。確か、京都だって。そこは日本だ。

松田博士: 分布域と一致します。[間] すると訛りというのは。

<録音終了>

終了報告書: D-1123の発言内容を踏まえ、SCP-1174-JPが過去の日本にも侵入していたこと、また想定される過去の出現域と現在の分布域が重複することが示唆されました。今後、蒐集院の内部記録を含め、文献記録を通じたSCP-1174-JPの観測例の調査が実施されます。

追記: 複数のDクラス職員の発言をもとに、SCP-1174-JPの被害が激甚であった地域は飛梅伝説との関連性が示唆されました。以下は2023/02/25に提出された松田博士による提言です。

松田博士の提言


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菅原道真

現代日本において学問にまつわる神格として祀られる菅原道真には数々の伝承が存在しており,そのうちの1つが「飛梅伝説」と呼ばれるものである.

道真は幼少の頃より神童と謳われ,朝廷においても宇多天皇に重用されながら出世の道を歩んだ経緯を持つ.やがて道真は左大臣に任じられることとなるが,当時の権力者であった左大臣・藤原時平との政争に置かれた.元々家格の低かった道真が周囲の貴族からの反感を買っていた背景もあり,時平は天皇に対する虚偽の陰謀を告発することにより道真を失脚に追い込み,道真は大宰権帥へ左遷された.

西暦901年(昌泰4年),京の都を離れる際,道真は以下の歌を詠んだとされる.

東風吹かば 匂ひおこせよ 梅の花
あるじなしとて 春をわするな


これは幼少の頃より親しんだ屋敷内の庭木に詠みかけたものと言われる.道真はこの後太宰府へ左遷されるが,道真を慕う梅の木は空を飛び,京から太宰府へと辿り着いたとされる.こうした伝承は福岡のみならず,山口・岡山・大阪といった各地にも伝えられている.

この事実上の流刑の後,衣食住に困窮した道真は僅か2年のうちに失意の中で最期を迎えた.やがて日本三大怨霊の一つとして名を馳せた道真の呪いは,京に住まう庶民や貴族・皇族を次々に毒牙にかけたと言い伝えられる.飛梅の伝承の残る地域にSCP-1174-JPが分布していること,ならびに大陸を無視して京都を中心とする地域に再度出現した事態は,道真の伝承との類似性を直感的に伝えるものである.


加えて,9世紀の日本には歴史的記録の残る世界最古の隕石が落下したとする伝承がある.福岡県直方市には球粒状構造が熔融して不明瞭となったL6普通コンドライトが落下しており,これは直方隕石と呼称されている.直方隕石の母体は火星軌道と木星軌道との間隙に存在する小惑星帯にあるとされ,特に地球に落下したことから変則的な軌道を取る可能性もある.

隕石を社宝として保存している須賀神社の記録によれば,隕石の落下は西暦861年(貞観3年)と伝えられる.これが真である場合,直方隕石は道真の生前,特に既に道真が詩歌の才覚を示していた時代の日本に到来している.道真の政策と彼を取り巻く政変,また怨霊の呪いとして説明される事象を含め,SCP-1174-JPとの関連は検討の価値があると思われる.

現存する蒐集院の記録を精査したところ、現存する古文書の大多数は過去の蒐集院による改竄を経たものであるか、あるいは蒐集院により意図的に流布された風説を含むものであることが示唆されました。これは当時における情報の隠蔽あるいはカバーストーリーとして機能したものと推測されます。

蒐集院の記録にはSCP-1174-JPとの関連が強く示唆される複数の記載が確認されました。延喜年間・承平年間に発生した藤原一族の不審死や伝染病の地域流行に関しては、単純にSCP-1174-JPがヒトやウマを肉片1つ残さず消費して「神隠し」を誘発したことや、SCP-1174-JPが野生動物や不衛生な町人の捕食行動を繰り返すことにより各種伝染病を媒介した可能性が考えられます。また、蒐集院の文書には京都の庶民や藤原家の者が鼻腔・口腔から血液と共に花弁を吐き出して悶死する様子が記録されており、こうした既知の古文書では未記載の不審死についてSCP-1174-JPの関与はその合理的説明を提供します。

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飛梅

また菅原道真の左遷に伴い当時の京都から太宰府に向けて梅の花が飛翔する様子も記録されており、この事象は後世の「飛梅伝説」の原型になったと推測されます。当該の梅の花はSCP-1174-JPを指し、道真とSCP-1174-JPとの間の関係が生前に存在したことの証左です。両者の関係は、Dクラス職員に対して行われたものと同様に生理学的機序あるいはその発展的作用によるコミュニケーションを介して成立したものであり、D-1123が報告した「訛り」は古代日本語と現代日本語の差異に起因するものと考えられます。

ここにおいて、隕石に付着して西暦861年(貞観3年)に地球に侵入したと思われるSCP-1174-JPは、やがて陰陽道すなわち天文学と結びついた政治を執り行っていた日本の朝廷に接近したと推測されます。西暦870年(貞観12年)に官吏として登用された道真は9世紀後半の任意の時期にSCP-1174-JPに接触、VOCをはじめとする各種シグナルにより隷属化され、高い知性を道具として利用されたものと考えられます。道真が実施した具体的な政策の1つとして挙げられる遣唐使の廃止は国風文化の醸成に寄与しましたが、同時に日本列島と大陸の生物相を隔離し、SCP-1174-JPに適したウメ個体群が確立されるに至りました。

SCP-1174-JPの支配下に置かれ、道真は宇多天皇との関係を強化しつつ地位を向上しました。藤原一族の権力を抑制する宇多天皇の政策を追い風として朝廷内で発言力を増した道真は、西暦897年(寛平9年)に即位した醍醐天皇の排除を計画しました。政治中枢への道真の進出を危険視した藤原一族はSCP-1174-JPによる朝廷の転覆計画を悟り、醍醐天皇と共にその妨害に動いたと推察されます。

謀反の疑いをかけられた道真は西暦901年(昌泰4年)に左遷されましたが、これは道真と京都に生息したSCP-1174-JPの個体間ネットワークとの接続の切断に寄与したものと推測されます。道真の左遷は後に怨霊の呪いとして知られるSCP-1174-JPの暴走を招いたものの、結果として皇室の挿げ替えやSK-クラス: 支配シフトシナリオの阻止に働いたと考えられます。


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エッジワース・カイパーベルト。Jは木星、Sは土星、Uは天王星、Nは海王星を示す。

追記2: 2019/01/01、アメリカ航空宇宙局(NASA)の無人探査機ニュー・ホライズンズはエッジワース・カイパーベルト内の太陽系外縁天体(486958) 2014 MU69に接近した際、エッジワース・カイパーベルト内にSCP-1174-JPが存在することを報告しました。太陽系外縁部の個体群は既に発芽し花状構造をなしており、花弁状器官を太陽あるいは地球の方向へ向ける形で配列していました。

SCP-1174-JPは地球植物のホウセンカ(Impatiens balsamina)と同様に種子を遠方に射出し、休眠芽を小惑星に付着させるか太陽風に乗せて運搬し、恒星間航行を可能にするものと推測されます。太陽系外縁部に位置するSCP-1174-JP個体群はかつて地球に到達したであろう火星-木星間小惑星帯の個体群とネットワークを構築していたと考えられ、この場合、菅原道真は地球に到達した個体群を介して外縁天体個体群を地球に誘導した可能性が高く見積もられます。

道真の死去から約1100年後に火星-木星間小惑星帯個体群が地球に到達した事態を踏まえ、現在、太陽系外縁個体群のモニタリングが計画されています。

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