SCP-1189
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アイテム番号: SCP-1189

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-1189は1m×1m×1mの鋼鉄製防音箱に収容されます。SCP-1189を用いた実験は防音室で行い、最低でも2名の武装警備員を常に室外に待機させてください。SCP-1189と接触する職員は待機している保安要員と共に、音響透過クラス40以上の、耳栓等の音減衰器具を装備しなければなりません。[注: この手順はもはや有効ではありません。補遺013-01を参照。]

説明: SCP-1189は薄緑色の輝きを伴った、平均40デシベルと測定される音です。SCP-1189の物理的な発生源は確認できませんが、光の見かけ上の中心にある小領域から発生しているようです。SCP-1189を聞いた際の作用のため、発生した音に関する知識は騒音計の測定値に限られています。 測定値は人の話し声に似ているようですが、知られているいかなる言語との相関も見出されておらず、いかなるパターンも観測されていません。[注: 補遺013-01を参照]

SCP-1189は自己増殖する音だと見られています。SCP-1189を聞いた対象は、15分から2時間の間、完全に無反応となります。この段階を過ぎると影響を受けた対象は半狂乱となり、即座に他の対象にSCP-1189を聞かせることを試みます。妨害されると、影響を受けた対象は暴力的になります。

[削除済]の間、エージェント████は誤ってSCP-1189に曝露しました。エージェントは彼の相棒、エージェント██████に加え、3人の保安要員とSCP-1189の収容設備をメンテナンスするレベル1技術員を射殺しました。エージェントはフロア27の監視室へと突入を試み、保安要員に殺害されました。エージェントはSCP-1189の録音を収めた野外テープレコーダーを所持していました。

SCP-1189は放棄されたある録音スタジオで発見されました。コントロール・ルームには正体不明の電子機器の断片がいくつか散乱し、大混乱を経たような状態でした。スタジオの扉は外から封鎖されていました。スタジオにはSCP-1189と共に、ひどく朽ち果てた1体の遺体がありました。身元を特定する試みは成功していません。

かつてSCP-1189は現地で収容されていましたが、SCP-1189の中心と推定される場所を囲むように鋼鉄製防音箱を構築し、箱ごと移動することによって輸送する試みが行われました。この試みは成功し、元の場所にSCP-1189の痕跡は残らず、箱内部のあらゆる測定値は輸送前のものと同等でした。録音スタジオの全内容物は破壊されました。


実験ログ: 013-001

担当者: ██████博士
日付: ███/█/█

SCP-1189を収容する箱が防音室に配置され、箱と室内から全ての空気が排出された。タイプ5収容スーツを装備した被験者D-013-01が室内に入り、箱を開けた。SCP-1189は即座にスーツのヘッドセットを介して送信され、制御室で実験を監督していた██████博士を含む職員に影響を与えた。██████博士はエアロックを開け、保安要員に無力化されるまで音を録音することを試みた。症状はSCP-1189からの距離とともに減衰したが、SCP-1189の可聴範囲内の全職員が影響を受けた。SCP-1189の最大可聴範囲内にいた職員への心理評価によって、聞いた音を思い出し、ランダムな音階を演奏し、音の再現を試みるために音声ソフトウェアによる実験を行うことへの衝動が高まりつつあることが報告された。これらの職員は終了された。


補遺: 013-01
███/█/█の05:23、SCP-1189を監視する解析ソフトウェアはあるパターンを検出しました。06:04、SCP-1189の録音がフロア27の全ての非常用スピーカーから放送され始めました。警告を受けた緊急保安要員も、フロアに到達した時点でこの影響を受けました。放送はフロア全体の標準電力、非常用電力が遮断されるまで継続され、SCP-███を含む他の3つのSCPの収容違反を招きました。緊急封じ込め要員は全てのスピーカーを切断した後に、フロアへの電力供給を回復しました。SCP-1189収容内部の全ての計測値は静止しており、SCP-1189が存在しないことがDクラス職員によって確認されました。さらなる調査から、SCP-1189のパターンを監視する解析プログラムを実行するコンピュータが、不正なコードの断片を生成してフロアのコンピュータネットワークに送り込み、緊急放送システムにSCP-1189の録音をアップロードすることを可能にしたと見られています。SCP-1189の所在の調査は進行中です。SCP-1189を即座にEuclidクラスに再分類することが推奨されました。

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