アイテム番号: SCP-1196
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: 以前は███████ █████████脊椎クリニックとして使用されていた建物とSCP-1196は財団フロント企業として再利用されました。地下への戸口は補強された鉄製ドアと交換され、三重に施錠されています。解錠コードはレベル3以上の職員によるアクセス時に限り使用可能です。SCP-1196の影響エリアがどんな形であれ移動したと見られる場合、サイト管理者は即時財団へ連絡しなければなりません。
いかなる状況においても、明確に実験に必要でない限り、SCP-1196の内部に椅子を配置することは許可されません。
説明: SCP-1196は███████、███████ に位置する前███████ █████████脊椎クリニックの地下階です。地下階の壁と天井はすべてコンクリート製で、数本の支柱が室内の各地点に立っています。床部は未完成です。蛍光灯管が天井に沿って並んでいますが、現在動作する状態のものは3本のみです。
椅子1が地下階に運び込まれたとき、SCP-1196の異常な特性が発生します。椅子の脚部がSCP-1196の床に接地したと同時に、その椅子はSCP-1196-1の実体に変化します。
SCP-1196-1はSCP-1196の影響下に入ったすべての椅子に与えられる呼称です。SCP-1196-1の実体は知覚力と単独で移動する能力(足を引きずって床の上を動くか、折りたたみ椅子の場合は素早く足を開閉して動く)を獲得します。SCP-1196から離れた椅子はすべての異常な特性を失います。
SCP-1196-1の実体は原理不明の手段によって英語で話すことができます。実体はいずれも短く省略した文を甲高いキーキー声で話します。SCP-1196-1の実体はSCP-1196内部に人間が存在する状況に限り、両者の距離に関係なく発声します。発声の内容は主に被験者の脊柱の健康と姿勢に対する指示です。しかし、被験者に対するこれらの指示は実際の脊柱の健康状態に即しておらず、SCP-1196-1の実体は誰に対しても同様の指示を繰り返します。
人間がSCP-1196内で30分以上過ごした場合、SCP-1196-1の全実体はその人物(以下被験者と呼称)に固執し始めます。SCP-1196-1の実体は被験者を追い回し、より明確に脊柱の健康指導をします。1名以上の人間がSCP-1196内に存在する場合、SCP-1196-1の実体はランダムで固執する人物を選択します。SCP-1196を退出するとこの影響は無効になります。被験者がSCP-1196内に滞在した場合、数点の変化がその時点で存在するSCP-1196-1の集団に生じます。時間経過に伴い、SCP-1196-1の実体は一層活発に動き、発声の頻度を上げ、より低く大きな声で話すようになります。
被験者がおよそ60分間SCP-1196内に滞在した場合、SCP-1196-1の実体は乱暴な口調で否定的な観点から被験者の脊柱の健康状態について述べるようになり、“なんてひどい姿勢だ”という発言をどすの利いた声で何度も繰り返します。およそ80分後、SCP-1196-1の実体は被験者を攻撃し始めます。体当たり、転ばせる、突き刺す(椅子の足で)、伸し掛かるなどの攻撃手段を取ります。SCP-1196-1の集団は被験者がSCP-1196から脱出するか死亡するまで攻撃を繰り返します。しかし、SCP-1196-1の実体は知性を示さないものを除き、攻撃に対する後悔を表して、さまざまな謝罪のフレーズを発声します。SCP-1196-1の各実体は死体を埋葬しようと試み、ほとんど扱えないながらも、シャベルやほうきといった道具を利用しようとします。