アイテム番号: SCP-1200
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-1200の発見および押収は、連邦規則集21巻に従い、米国食品医薬品局(FDA)によって行われます。FDAの所有下に入った後、回収されたサンプルを非異常性の複製品に置換してサイト-197に移送します。
SCP-1200-A実体は栄養や酸素を必要としないため、強化コンテナに個別収容し、サイト-197のI-TL1棟に保管します。
説明: SCP-1200は"チューインガムのような味"ブランドの名の下に流通しているチューインガムを指します。SCP-1200のパッケージは、定期的にアメリカ合衆国の様々な店舗に出現します。パッケージに存在するロゴは、ガムの製造元を”The Factory”として表示します。
SCP-1200サンプルが人間によって咀嚼されると、サンプルの異常効果が発現します。効果の詳細および持続時間はサンプルの風味に基づいて変化します。現在、SCP-1200には83の風味が報告されています。SCP-1200のサンプルを飲み込む行為は、更なる異常効果を引き起こしません。
補遺1200-1: SCP-1200の風味リストの一部です。完全なリストは1200-E:KVを参照してください。
指定番号 | 影響 |
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ラベル | |
色 | |
SCP-1200-12 | 被験者の味覚はサンプルの消費後28時間にわたって変化。被験者は自分が食べた物の味を識別できず、代わりにレモンの味を知覚した。 |
"レモンのような味" | |
ライムグリーン | |
SCP-1200-15 | 被験者は発光し始め、40000ルクス以上の白色光を放射。被験者はこの効果による被害を受けなかった。効果は20分間継続した後、徐々に減退し始め、4分後には完全に停止した。 |
“陽射しのような味” | |
山吹色 | |
SCP-1200-29 | 216分間、被験者は自らの肉体の一部を、外部・内部の両方ともに意のままに再配置が可能だった。影響を受けた部位の機能と対象の健康状態は、この過程で悪影響を受けなかった。部位変化は、一見して無関係と思われる別の部位に二次的な変化を伴った。これによって被験者は、彼女本来の基本構造を取り戻す事が出来なかった。 |
"ルービックキューブのような味" | |
マルチカラー | |
SCP-1200-30 | 6体の物質的ヒト型実体が被験者の周辺に出現。実体は知性ある行動を示さず、被験者・警備員・研究者・お互いの行動を模倣した。実体群は6日間存在し続けた後、一種類の同質な液体へと溶解した。液体の後の分析は、有機材料・鉄粒子・アクリル塗料の混合物であることを明らかにした。 |
"忘れ去られた者たちのような味" | |
ダークブルー | |
SCP-1200-58 | 多面かつ結晶質の外骨格が被験者の周囲に構築された。出現したオブジェクトは地上1.3mの高さに浮揚し、続く62日間は不活性のままだった。62日後、オブジェクトはバラバラになり、被験者は無傷で出現。被験者は経験についての報告を行った際、緑の牧草地に移送されて彼の弟に会ったと述べた。対象には生死を問わず兄弟がいないという点は注目すべき点である。 |
"来世のような味" | |
白 | |
SCP-1200-62 | 霊的かつ半透明なウサギ型生物が被験者のいる部屋の壁から出現。生物は被験者に近付くと、彼女の身体に巣穴を掘り始めた。被験者はこれらの出来事に反応せず、実体を知覚できないと主張した。事件のビデオ記録は何ら異常な出来事を映していない。対象者は11日後に失血で死亡した。負傷は身体に発見されていない。現在までのところ、これはSCP-1200サンプルの効果によって引き起こされた唯一の死亡例である。 |
"月影のような味" | |
赤 |
補遺1200-2: 2003年2月20日、無関係な調査の最中に、財団工作員はSCP-1200-30の生産に特化した施設を発見しました。発見時、施設には28体の異常な実体が居住していました。実体は後に収容され、SCP-1200-Aと指定され、サイト-197へ搬送されました。
SCP-1200-A実体は、主として錬鉄から構成されている生きたヒト型実体です。SCP-1200-Aは幾つかの塗料層で覆われており、典型的には白・ダークブルー・黄色です。塗料の外側の層は殆ど残っておらず、残りの部位も色褪せて剥離しています。下地の材料には酸化の兆候が見られます。SCP-1200-Aの頭部の中央には大きな円形の開口部があり、その他には特徴が存在しません。
収容されていない場合、SCP-1200-A実体は最近死亡した人間の死体を取得し、SCP-1200-30に変換しようとします。各実体は適切な死体を発見すると、拠点施設へ搬送し、死体の口の中に塗料・様々な生物学的物質・鉄の小さなスラグを吐きます。実体は数週間かけてこのプロセスを繰り返します。最終的に、死体は液化して濃い均一の液体を形成し、その後すぐに未知の手段で消失します。液体の化学分析は、この物質をSCP-1200-30サンプルの内容の80%を構成するものとして識別します。
補遺1200-3: 財団アーカイブの相互参照により、関連する通話が発見されました。この電話は1999年6月2日に、SCP-1200-A拠点施設から2kmの位置にある公衆電話から掛けられたものです。1名の、素性不明な男性の声が記録されています。記録の転写が以下になります。
ヘリックかい、こちらデイヴィスだよ。
ここでの仕事はサイコポンプたちと一緒に全部終わらせた。製品は君のお望みの場所に向け直したし、問題は何もなかった。もうすぐ君のところにベトベトが着き始める頃じゃないかな。
君の他の注文についてだけど、モートンがブダペストで幾つかナノハイブを見つけたんだ。僕は明日そこに向かうよ。ちょっと手を加えれば、君の仕事をうまくこなしてくれるだろう。
今回は僕への支払いに問題が起きないことを確実にしてほしい。ザ・ファクトリーとの接触に気が進まないようなら、いつでも他の誰かさんは見つけられるんだからさ。
2週間したら、また掛けるよ。
補遺1200-4: 2003年8月24日、SCP-1200-A拠点施設の解体から2日後、それ以前に発見されていなかった風味のSCP-1200のパッケージが、機密性の無い財団施設へ届けられました。実験結果が以下に掲載されています。
SCP-1200-83 | 異常効果は観測されませんでした。 |
"正常のような味" | |
無色 |