SCP-1206-JP
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SCP-1206-JP成果物の一例

アイテム番号: SCP-1206-JP

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: SCP-1206-JPに関する情報はあらゆる発行物およびインターネット上の情報媒体において監視対象となっています。SCP-1206-JPに関する情報は、発見され次第すみやかに公開停止処置を実施し、発行物である場合は全数を回収してください。SCP-1206-JPの自然発生を完全に妨害することは事実上不可能であるため、SCP-1206-JPの情報拡散を防ぐことが特別収容プロトコルの要点とされています。

SCP-1206-JPが自然発生した場合、生成物の回収および関係者の記憶処理をすみやかに実施してください。SCP-1206-JPの自然発生率を低減するため、注文管理に小型端末を用いることを推進するよう財団渉外部署は大手飲食店の幹部職に働き掛けてください。SCP-1206-JPを用いた実験を行う際はセキュリティクリアランスレベル3以上の担当職員2名の許可が必要です。

説明: SCP-1206-JPは飲食店において注文の形式で発話すると異常性を発揮する情報災害です。飲食店の接客担当者に対し[検関済]を注文した場合、店舗で該当する料理を提供していない場合であっても、店員は注文を了承します。 ただし、 接客担当者が小型端末などで注文管理をしていた場合、端末に[検閲済]が入力できないことにより注文が拒否される場合があります。これは現在最も有効なSCP-1206-JPの自然発生率低減プロトコルであるとされています。

接客担当者から調理担当者への伝達時にも同様に、注文は了承され調理担当者は[検閲済]の調理を開始します。調理担当者が[検閲済]の注文を受けて作成する料理には一定の共通点はありますが一貫性がなく、担当者の文化、主観、思想などにより変化するものであると考えられています。調理の結果作成された料理は、通常通り注文者に配膳されます。注文者が料理を認識した時点、あるいは調理中にどのような料理を作成しているか認識した時点で、注文者も情報災害の曝露者となります。注文者は提供された料理に強い懐古の情を感じます。またその味については、美味であることもロに合わないこともありますが、「昔と同じ味」であると認識します。この認識は注文者が過去明らかに [検閲済] を食べたことがない状況であっても発生するため、SCP-1206-JPにより発生する精神影響の一種であると考えられています。 [検閲済] を食べたことによる健康への影響は、[検閲済]本来の組成による影響以外にはなく、 異常性はありません。

また飲食店に対する支払い時、本来メニューにない[検閲済]には価格が設定されていないため、店主などの責任者が適切な価格を提示します。価格について電話などで責任者に問い合わせた場合、SCP-1206-JPの料理名を出さなければ異常性は発生せず、使用した材料や工程などから値段を決めるケースが多く確認されています。責任者に電話で「[検関済]の注文を受けた」と伝た場合、責任者は明らかに[検閲済] をメニューとして認識している様子を見せ、比較的妥当な値段を提示します。

支払いの完了後、注文者、接客担当者、 調理担当者、責任者など、一連の過程で影響を受けた曝露者は、支払いの完了後比較的短時間で[検閲済]に関する詳細な記憶を失います。ほとんどのケースで「何か珍しい注文を受けた」や「何か懐かしいものを食べた」などの曖昧な記憶はあるものの、[検閲済]の料理名を思い出すことはできませんでした。しかし同じ店舗で再度[検閲済]を注文した場合には前回とほぼ同じ料理が提供されることから、記憶除去はSCP-1206-JPの精神影響による自己隠蔽能力であると考えられています。

またSCP-1206-JPの実験中、実害のない超常現象が記録される例が複数確認されており、現在も継続した調査と再現試験が行われています。

SCP-1206-JP実験記録:

実験場所: 大手飲食店 バーミヤン横浜██店

注文者: D-4451

結果: 小型端末の入力制限により注文不可

実験場所: 大衆食堂██食堂 (横浜市██区)

注文者: D-4451

結果: 豚肉のソテーをメインとした定食。肉には大量のイチゴジャムが盛られている。

価格: 600円

実験場所: 中華料理店 ███飯店(横浜市██区)

注文者: D-4451

結果: 豚肉とニンニクの芽の妙め物、チリソース和え。

価格: 780円

実験場所: ラーメン店 ██家(川崎市██区)

注文者: D-4451

結果: 醤油ラーメン、チャーシュー増し。肉の上に豆板醤が盛られている。

価格: 900円

実験場所: 中華料理店 ██楼(川崎市██区)

注文者: D-4451

結果: 北京ダックに似た鶏の丸焼き。複数の調味料を混ぜたソースをつけて食べるよう指示された。

価格: 5400円

追記: 注文後、 店主が店員に対し材料の調達を指示。店員は2時間かけて農家から生きた鶏を購入してきた。店主はただちに鶏をさばいて料理した。

実験場所: フランス料理店██(横浜市██区)

注文者: D-4451

結果: 不明な肉のソテー。ラズベリーソースが添えられている。

価格: 2160円

追記: 後に行われた分析の結果、パンダの肉であったことが判明。政府機関の協力を得て店舗の立ち入り検査を実施したが、店内からは異常な材料や物品は発見されなかった。

実験場所: ロシア料理店 ██ (横浜市██区)

注文者: D-4451

結果: 仔牛のソテー、仔鳩のレバーパテと豚の血のムース添え

価格: 7800円

追記1 - 店内の状況: 注文後、 店長が店外へ移動。財団職員が尾行を試みるも、関係者以外立入禁止エリアのエレベーターに向かったため中止。事前に制服へ仕込んだGPSと盗聴器にて追跡を開始。店長はエレベーターに乗り移動。エレベーターの階数表示は消灯しており、何階に移動したかは確認できない。しばらくしてGPSの電波が失われる。盗聴器の電波も失われたため、以後の情報は録音データから回収された。およそ15分後、店長がエレベーターで戻ってきたことを財団職員が確認。エレベーターの階数表示は消灯したままであり、後の調査で単純な電気系統の故障であったと判明した。注文者に同行していた財団職員が「どこへ行っていたのですか」とたずねると、店長は「必要な材料をとりに貯蔵庫へ行っていました、失礼しました」と笑顔で答えた。提供された料理に異常な点はなかった。

追記2 - 音声記録: 盗聴器の電波途絶から回復までの音声記録を次に書き起こす。

エレベーターは20階程度の下降音の後に停止。しかし店舗ビルは地上4階建てであり、後の調査でも地下に施設がないことが改めて確認されている。通路を歩く音がおよそ30秒間続く。足音は強く反響しており、音声分析の結果は縦横2m程度のコンクリート製でかなり長く続く通路の存在を示している。鍵を開ける音、次いでドアを開ける音がする。ドアは錆び付いているのかひどく軌む音を立てて開く。布製の袋の中で大きな動物が動くような音がし、店長の息遣いが荒くなる。かすかに「んー、んー」という声のような音、次いでなにか重い金属製の道具をひきずるような音が録音される。。数秒後、ドスンという音が数回し、布がこすれる音、次いで濡れた柔らかい何かを容器に入れる音がする。「んー」という声は聞こえなくなっている。しばらくの後、再び通路を戻り、エレベーターに乗る音が記録される。GPSと盗聴器の電波が回復する。

実験場所: フランス料理店 ██(横浜市██区)

注文者: D-4502

結果: 鴨肉のソテー、鴨の血のソースがけ

価格: 2800円

追記1: 摂食中のD-4502に、料理に関して思いつくことをすべて記録するよう指示。記録は真偽不明な内容であり、裏付け調査の成果は上がっていない。記録の全文を次に掲載する。

追記2: 支払いの終了後、D-4502は記録の内容について「たしかに、この通りの体験をしたが、いつ、どこでかは覚えてないし、その前後も記憶がない。夢なのかもしれない。」と供述した。再現試験は現在承認待ち状態である。

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