SCP-1207-JP
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オブジェクト番号: SCP-1207-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: 回収されたSCP-1207-JP実例はサイト-252のSafe物品ロッカーに収容されます。新たな実験は担当者(当文書の最新更新時現在では海保研究員です)もしくは2人以上のレベル4研究員に提案し、文書による許可を得る必要があります。発案者がこれらの条件に該当する場合も、本人のものでない署名が必ず必要です。

SCP-1207-JP-A実例はサイト-252の標準人型収容セルに収容されます。オブジェクトの精神的健康を良好に保つ手段として、他のSCP-1207-JP-A実例との交流許可が許容されています。SCP-1207-JP-Aに変異した人物に関しては、必要に応じて非異常性の死のカバーストーリーが与えられます。無力化した実例は記録作成後、標準の非異常性廃棄物処理手続きに沿って処分可能です。サンプル保管が必要とみなされた場合にはサイト-252の非異常性繊維製品ロッカーが使用できます。

SCP-1207-JP-C実例および言及の記録は財団データベースのサブデータベース1053-Pで閲覧可能です。財団bot(I/O-Ightfield)が新たな言及、SCP-1207-JP-C実例、および一般WWWにおけるSCP-1207-JP関連語句を含む情報発信を収集するために稼働中です。

説明: SCP-1207-JPは白いシート状の物体であり、回収直後の状態ではおおむね開アニュラスと同相でした。非常に緻密な編地の風合いをもち、ゴム様の感触があります。

厚み約0.61mm・質量約400g・qmax1は0.4W/cm2であり、非常に伸縮性に富みますが、伸び率の特定にはこれまで成功していません。複数の実験において、オブジェクトの体積は可変であることを示唆する結果が得られています。

電子顕微鏡や蛍光X線分析装置などを用いた詳細な分析の際には、検査開始後しばらくは正常に分析が行われるものの、その後はあたかも試料が存在しないかのようなデータが生じるという結果に終わっています。オブジェクトは容易に破壊可能であり、試料を採取する試み自体は成功しますが、一定時間2が経過すると自発的に消失するため、これまでオブジェクトの大部分をそのまま保管する以外の形での保存には成功していません。おおよそ面積が600cm2であることが断片の自発的消滅条件として知られています。現存するオブジェクトの数と面積が限られるために積極的な無力化実験は実施されていませんが、過去の事例より、面積がおおよそ1.5m2になった断片からは物性以外の異常性(下記参照)が失われるとみられています。

SCP-1207-JP-Aは平均から逸脱した特徴を示す人類の総称です。主な逸脱は以下の通りですが、その他にも多岐にわたります。

  • 細長い四肢と頸部・細くしばしば先端に向けて尖る手指・不自然に細い腹囲(女性に顕著)
  • 巨大な眼球とそれに比例して大きい角膜および幅の広さに比して非常に大きく開く眼瞼・顕著な小顎・尖った顎先や鼻先などを特徴とする特有の容貌(椎野兆候)
  • 特異な体毛と角膜の色
  • 皮膚における色素の集積の不自然な少なさ。一部の個体には顔のごく一部に雀斑および/ないし黒子が見受けられるが、その他の部位では極めて稀である
  • 頭髪・眉毛・睫・性毛以外の体毛の欠如3
  • 頭部の不自然な大きさ
  • 外観と体重の説明困難な不一致
  • 二次性徴以降の女性における、体脂肪率と比例しない巨大な乳房
  • 本人が申告する年齢に対して不自然に低い加齢の度合い
  • 筋肉量に対し過剰な膂力(女性に顕著)

最初に発見されたSCP-1207-JP-A実例(SCP-1207-JP-A-1に指定、以下発見順に番号を付与)は、基準人類がSCP-1207-JPであると疑われる物体との接触の結果、一続きの変異現象(ヌピカ・イベント)が発生して変質したものです。同様の事例が他にも複数確認されています。財団が認知したSCP-1207-JP-A実例の多くはヌピカ・イベントの発生を観察されていないものの、同様の起源をもつと推測されます。

財団が尋問に成功したSCP-1207-JP-A実例のうち、約13%はヌピカ・イベントの焦点になった人物の記憶をかすかに引き継いでいると発言しています。しかし、元の人物と自分が同一人物であるという認識はなく、ヌピカ・イベントの発生した場所に突如移転させられた感覚を覚えたと述べます。自分の自己同一性とは異質な記憶をいつどのように獲得したかについては、語ることを望まないか、あるいは単に把握できていないとみられます。しかし、大半の実例がヌピカ・イベントの最中ではないと主張しました。残りの約86%はヌピカ・イベントの焦点になった人物に由来する記憶を一切持たないと回答しました。

財団の収容下に入ったSCP-1207-JP実例を用いた変異実験では、以下の結果が得られました。

  • イエイヌ(Canis lupus familiaris)・ブタ(Sus scrofa domesticus)・ウマ(Equus ferus caballus)・ヒト以外の霊長類8といった、人間以外の生物を用いてヌピカ・イベントを引き起こす試みはすべて失敗しました。
  • SCP-1207-JPがヌピカ・イベントを引き起こしうる面積の下限が存在(既述)。被験者の体格との相関関係はサンプル不足のため不明です。
  • ヌピカ・イベントを引き起こした人物と、生成されるSCP-1207-JP-A実例の性別には対応関係がないようです。
  • Dクラス用GPS足輪・体内に埋め込まれた識別用チップ・消化器にあらかじめ送り込まれた放射性物質入りカプセル・放射性炭素によって指標化された糖のいずれもSCP-1207-JPに体表を覆い尽くされた時点でシグナルが途絶しました。衣服や所持品のみならず、体内に存在する物質もSCP-1207-JP-A実例には引き継がれないようです。
  • Dクラス2名を1度にでSCP-1207-JPに暴露させる実験では、2体のSCP-1207-JP-A実例が同時にに生じました。
  • 複数のSCP-1207-JP-A実例が同一の容姿・アイデンティティをもつ場合がありえます(実例リスト参照)。

非破壊的検査では、SCP-1207-JP-A実例はすべて(解剖学的に特異な外見による逸脱を除けば)非異常人類と変わることのない内部組織を備えています。しかし、SCP-1207-JP-A実例にある程度深い傷を負わせることに成功した場合、実例は低品質なプラスチック繊維の布で構成された、中空の人型物体に変化します。実体が身につけている衣服も同様の変化を遂げ、また、ヌピカ・イベント完了時の着用衣服や体組織も、除去されて24~72時間以内ならば同様に変化します。これらの布は一切異常な性質を示さず、この時点でSCP-1207-JP-A実例は無力化されたとみなされます。

SCP-1207-JP-A実例からSCP-1207-JPないしヌピカ・イベントを引き起こした人物を復元・回収する手段は不明です。

追記: 文書の最終更新時点で、財団の収容下にあるSCP-1207-JP-A実例は存在しません(事件: 収容違反記録を参照)。








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