アイテム番号: SCP-1226-RU
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: 人型実体収容室C1にオブジェクトを収容することはセクター██サイト7の管理官の指示によって禁止され、収容条件はより厳しいものに変更されました。インシデント1226-4を参照してください。オブジェクトは、音声および映像記録装置を備えた振動減圧層つきの1x1x2.5mの収容セルに収容されてなくてはなりません。これよりも大型の収容室への収容は、収容違反のリスクを増やすことになります。SCP-1226-RUの収容室には、衛生的な規則に対してオブジェクトが自発的に従うことができない点を考慮して、高水圧の天井シャワーと排水溝を備えていなくてはなりません。セキュリティクリアランスレベル2以上の職員の監督の下、Dクラス職員によって構成されたメンテナンスチームが、毎週部屋と廃棄物を洗浄しなくてはなりません。食物は、エアロックつきのドアを介して一日3回提供されます。それらには、筋萎縮を防ぐため、すくなくとも0.5kgのたんぱく質を含ませなくてはなりません。オブジェクトは、今のところ、家具、通信装置、情報のいずれも要求していません。承認を受けた実験を行う場合を除き、SCP-1226-RUの右ふくらはぎは、特製のベルトによって、つねに大腿部に縛り付けておくことが必要です。
SCP-1226-RUは、意図的に収容違反を引き起こしていると主張しているため、セキュリティクリアランスレベル3以上の職員2人以上の許可を得た、提出された実験条件下以外では、Dクラス職員以外のアクセスは認められません。
説明: オブジェクトは、█████ ████████市において、長時間にわたる追跡の末、3つの文化的モニュメントを含む6つの建物と18つの公共施設に被害をもたらした後、収容されました。SCP-1226-RUは██████通りと█████通りの交差点での歩行者の横断の結果、地表から16m、地殻に深さ2.5m突き刺さって停止しました。
SCP-1226-RUはおそらくもともと人間であった人型実体です。最初の検査において、決定的な証拠が発見された結果、"ミート・サーカス"の製品であると結論付けられました。DNA分析、および二次的な身体的特徴から、オブジェクトの性別は男性であり、脚の皮膚の色から、人種はNegroidであると定義されています。左肩の肩甲骨に、ローマ数字のVIIIの刺青が入れられています。
SCP-1226-RUの脳活動および刺激に対する意識の反応の検査は、オブジェクトが感情を有していることを照明しましたが、彼と対話しようという試みに対しては無反応で、常に収容違反をしようと試みています。
SCP-1226-RUの本体の腰から上は、未解明の金属で構成された機械によって60%が機械化され、上肢は肩甲骨を除いて、肩間接ごと取り外されており、骨格は置換されるか、もしくはR-検査が無効になるような方法で金属に覆われています。オブジェクトに鎮静剤を投与することは不可能なため、この機械の構造を理解するため、分解することはできませんでした。SCP-1226-RUの各筋肉の束は、金属繊維と絡まっており、筋収縮によって異常な能力が活性化される機構と、自律的に接続されています。表皮は完全に欠損しているにもかかわらず、循環系および神経系の末端部の大部分、ならびに免疫系など、オブジェクトの重要な器官はすべて残存し、正常に機能しています。SCP-1226-RUは虫垂が除去されており、結腸がほぼ完全に排除されているため、腸管の長さが約半分になっていることが判明しました。主要な性的特徴が排除されているにもかかわらず、血中のテストステロン濃度は通常の5倍であることが判明しています。副腎組織の著しい肥大(最大で300%)があり、それにより分泌されるホルモン量が相応に増大しています。人口肺葉を追加することによって肺活量を増大させ、胸郭の容量も増大させているため、胸の総容積は増大しています。未知の方法によって、SCP-1226-RUの体温は安定して38度を維持しており、あらゆる種類の外来微生物が組織から除去され、生命活動に必要な物質が体内全体に平均的に維持されています。アンダーレイ領域に、パスコードのかかったコンパートメントが見つかりました。コードを解除した後、内部から"ミート・サーカス"の広告ブックレットが見つかりました(補遺参照)。
腰より下の身体は機械化の程度はかなり低く、総質量の23%を超えない程度にとどまっており、主に筋組織と金属繊維の複合組織によって成り立っています。オブジェクトの足の筋肉は高度に発達しており、金属繊維、および骨格を除いた総重量は80kgに達しました。からだのこの部分の皮膚は完全に残っており、皮下脂肪は2%以下でした。金属繊維は複雑な分枝構造を形成しており、特にそれは脚において顕著です。これらは腰で単一のネットワークに収束し、上半身の機構に接続されています。足の骨、ならびに足首の関節は、本来のものよりはるかに巨大な、同様の可動性をもつ金属によって置き換えられています。
SCP-1226-RUの右大腿部はひざで曲げられた被験者の右足を固定するように設計されたプレートベルトで縛られており、明らかにその移動能力を大幅に低減させています。しかし、SCP-1226-RUは積極的に片足を動かすことによって、最大60km/hで移動し、抑留しようとした場合、体当たりを仕掛けてくる可能性があります。
SCP-1226-RUは自分の意思によって2つの脚で常に一定の方向に走り続け、直進することで加速します。オブジェクトの速度限界を測定するための実験は、サイト7管理官によって禁止されています。SCP-1226-RUの体内のメカニズムの異常な特性は、単一の共振で常に振動していることにあり、高周波振動を引き起こしますが、それはオブジェクト自体には影響を一切与えません。振動は、SCP-1226-RUが移動する間に遭遇する物体に伝達され、この周波数で破壊されやすい物体を破壊、または損傷する恐れがあります。SCP-1226-RUは衝突時の損傷に対して比較的耐性がありますが、しかしこれは、収容違反を試みた際などに、小から中程度の損傷を受けることを、無効化するほどのものではありません。振動周波数は、SCP-1226-RUの移動速度に直接依存し、筋肉収縮の頻度とはそれほど関係がありません。自由落下による加速が、筋肉収縮の頻度を下げ、同時に振動周波数の増加を引き起こすことが確認されています。
オブジェクトにはエネルギー源が必要なことが判明しました。被験者の、食事による1日あたりのたんぱく質の摂取は、少なくとも1.5kgは必要です。この条件が満たされない場合、筋組織の萎縮が急速に進行し、SCP-1226-RUはより活発に、収容違反を試みるようになります。オブジェクトの能力を維持し続け、正常に摂取ができるよう、食事中に含有すべきひつようなたんぱく質量がオブジェクト担当官により規定されています。SCP-1226-RUは、上肢がないにもかかわらず、四足哺乳類のように、床に置かれた食事を摂取することができます。オブジェクトは、毎日必要量のたんぱく質を摂取することで、軟組織の損傷の回復速度を速めることができます。
SCP-1226-RUの収容室の録音機器では、定期的に被験者の発言が記録されています。これまでのところ、これらは一貫した意味を持たない、アフリカ地方の一言語の単語しか確認されていません。このオブジェクトの研究にかかわっている西アフリカの科学者は、SCP-1226-RUの発言から、いまだ有意義な意味を汲み取ることができていません。ンデベレ方言によって、被験者との対話を確立しようという試みが進行中です。
DNA分析によって、対象はウサイン・ボルトでないことが確認されました。
補遺:
SCP-1226-RUの体内のコンパートメントに収納されていた、広告ブックレット:
ミート・サーカスからのお買い上げありがとうございます!
商品番号8: "ウサイン・ボルト" (の速度強化版)
あなたは裕福で、怠け者ですか?あなたはどこへ出かけることも許可されていないのですか?あなたは本当に強靭な脚をもった配達者を求めていますか?あるいは、常に隣で走り続けられる人が必要ですか?そこでこれです。あなたの全ての問題に対する解決策です!彼は寡黙で、そして積極的に逃げ出して、あなたに何かを持ってきてくれます。ほしいものメモは必要ありません。そしてもっとも重要なのは、彼はいちいちドアをノックしてたずねてこないことです!ただし、荷重制限にだけは気をつけてくださいね。
これに乗って、公共交通機関を利用することはお控えください。
警告:手洗いのみに対応しています。
心からあなたへ。Ferenald Lipman。