実験記録125-JP-1 - 日付20██/██/██
使用者:R博士
実施方法:R博士所有の硬貨二枚。額面は同一。
結果:動かない。
実験記録125-JP-7 - 日付20██/██/██
使用者:R博士
実施方法:R博士所有の硬貨と同額の缶ビール。
結果:缶ビールに傾き、硬貨が1m程飛び上がる。
分析:やはり精神的な重さを計測するようだ。今欲しい物の方が重い。
実験記録125-JP-8 - 日付20██/██/██
使用者:エージェント・███
実施方法:R博士所有の硬貨と同額の缶ビール。
結果:硬貨に僅かに傾く。
分析:使用者が結果に影響することから何らかの絶対的指標を持っているわけではないと推測出来る。
実験記録125-JP-22 - 日付20██/██/██
使用者:R博士、D-125-1
実施方法:R博士の財団内身分証とD-125-1。D-125-1には自発的に皿の上に乗ってもらった。
結果:D-125-1側に大きく傾く。
実験記録125-JP-23 - 日付20██/██/██
使用者:D-125-1
実施方法:R博士の財団内身分証とD-125-1。D-125-1には自発的に皿の上に乗ってもらい、身分証をもう一方の皿の上に落としてもらった。
結果:D-125-1側に限界まで傾く。
分析:まぁ、価値観は人それぞれだろ?
実験記録125-JP-24 - 日付20██/██/██
使用者:R博士
実施方法:R博士の財団内身分証とD-125-1。D-125-1は皿の上に乗るまでR博士が手を引いた。
結果:D-125-1は時速███kmで天井に激突。脳挫傷により終了。
分析:人間も手を引くなどしてやれば乗せたことになるらしい。
実験記録125-JP-25 - 日付20██/██/██
使用者:R博士
実施方法:R博士の財団内身分証とD-125-1の財団内身分証。
結果:D-125-1の身分証は時速███kmで天井に激突。その後何事もなく落下して皿に戻った。
分析:ふむ。本人がつま先立ちで皿に載らなくても、身分証などで代替出来るようだ。
実験記録125-JP-30 - 日付20██/██/██
使用者:R博士
実施方法:R博士の財団内身分証とエージェント・███の財団内身分証。
結果:〔編集済み〕
実験記録125-JP-35 - 日付20██/██/██
使用者:エージェント・█、研究員█
実施方法::エージェント・█と研究員█がそれぞれ互いの名前を書いたメモ用紙。両者は交際関係にある。
結果:研究員█に大きく傾く。エージェント・█が研究員█の不実を疑う発言を行うと、数分後天秤はおおよそ釣り合った。
実験記録125-JP-37 - 日付20██/██/██
使用者:エージェント・████、研究員████
実施方法:エージェント・████と研究員████がそれぞれ互いの名前を書いたメモ用紙。両者は同性の同僚である。
結果:天秤は完璧に釣り合った。
追記:僕は何も言わない、と言っておく。
実験記録125-JP-58 - 日付20██/██/██
使用者:R博士
実施方法:エージェント・███の妻の写真とDクラスの写真。
結果:動かない。
実験記録125-JP-59 - 日付20██/██/██
使用者:エージェント・███
実施方法:エージェント・███の妻の写真とDクラスの写真。
結果:エージェント・███の妻の写真の側に急激に傾き、Dクラスの写真は天井近くまで跳ね上がった。天秤が傾きはじめるまでの時間は通常よりごく僅かに遅かった。
実験記録125-JP-60 - 日付20██/██/██
使用者:エージェント・███
実施方法:エージェント・███の妻の写真とR博士の写真。
結果:エージェント・███の妻の写真の側に急激に傾き、R博士の写真は天井近くまで跳ね上がった。天秤が傾きはじめるまで5秒ほどの時間がかかった。
分析:跳んだ高さの意味が分かるよ。5秒迷ってくれるだけ彼は人間的だ。
実験記録125-JP-61 - 日付20██/██/██
使用者:エージェント・███
実施方法:エージェント・███の妻の写真とエージェント・███の死亡した娘の写真。
結果:SCP-125-JPを乗せていた机が崩壊。床を破損。結果は計測出来ず。
事件記録125-JP-1
20██/██/██、エージェント・██は、天秤の一方の皿に乗った上で、現在の交際相手の所有する指輪を天秤のもう一方の皿に落としました。結果、エージェント・██はおよそ時速███kmの速度で実験室の天井に突き刺さり、死亡しました。使用申請書の内容を精査しなかった職員は厳重注意を受けました。
使用申請書記入の実験内容
「もう一度自分と指輪の価値を計る。今度は大丈夫なはずなんだ」 ―エージェント██