アイテム番号: SCP-1290
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: 研究サイト48-αと48-βがそれぞれSCP-1290-1とSCP-1290-2の収容支部の周囲に設置されました。SCP-1290を使用した起動実験は、その動作原理をより詳細に把握するまで無期限の中止が決定されています。
説明: SCP-1290は長距離テレポーテーション研究の一環としてプロメテウス研究所で製造された一対の試作型電子装置です。各装置は5mx20m×3mの本体に接続した直径2mのプラットホームで構成され、どちらも専用の発電機から電力を得ています。SCP-1290の2機の複製は地球上の正反対の(対蹠的)位置に存在し、SCP-1290-1はコロンビアの[編集済]に、SCP-1290-2はシンガポールの[編集済]に設置されていました。
あるオブジェクトがSCP-1290-1のプラットホームに置かれ、本体が起動されたとき、このオブジェクトはSCP-1290-2のプラットホームへ即座に(≤10msの遅延が見られる)テレポートします。しかし、設計的または機器的な欠陥がおそらく存在しているために、テレポート後のオブジェクトは地球軸に対して進行方向と速度を保持します。すなわち、静止したオブジェクトをSCP-1290-1へ入れたとき、オブジェクトはSCP-1290-2から逆さまに、およそ930m/sで東方向に直進します。この現象の詳細については補遺1290-01を参照して下さい。
プロメテウス研究所本部の閉鎖が財団の注意を招いたことで、SCP-1290は██/█/█に特殊機動部隊ミュー-4 "デバッガー"によって確保、収容されました。SCP-1290担当の主任技術者、[編集済]博士は事情聴取のために財団が捜索中で、未だ発見されていません。SCP-1290は現在財団の研究チームによってリバースエンジニアリングを行っている最中で、そのテクノロジーの理解と複製に向けて努力しています。
補遺1290-01: ██/██/█に行われた初回の起動実験の事件報告書
SCP-1290の機能を立証するために、財団研究者は標準の14ポンド(6.35kg)のボウリングボールをSCP-1290-1からSCP-1290-2へテレポートさせる実験を行い、この結果3名の犠牲者と研究施設、隣接倉庫への重大な損害が生じました。SCP-1290が完全に機能し、この欠陥の原因が特定されることを前提に、起動実験は追って通知があるまで中止になりました。