SCP-1291-RU
評価: +4+x

アイテム番号: SCP-1291-RU

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-1291-RUは標準的なC-1収容室(セキュリティ強化済み)に収容されます。収容室の設計的に重要な要素は全て、少なくとも1000℃の熱に耐え、1600℃までの温度に短期間耐えなくてはなりません。可燃性の物質で作られた物品の持込は許可されません。

説明: SCP-1291-RUは平均的なコーカサス人のような外見をした人型実体で、外見から推測できる年齢は25~30歳程度です。オブジェクトの身体には、眉毛、まつげといった毛が一切存在しません。左側頭部の耳の後ろには、判読不能な刺青が入れられています。呼吸、食事、水分補給などのオブジェクトの生理的な行動の必要性は、正常なヒトのものに相当しますが、身体の状況から従来の生化学的プロセスは実行不可能であるため、それらがどのように行われているのかはっきりしません。

オブジェクトの通常の表面温度は、63~65℃です。さらに、彼の皮膚と皮下脂肪組織は非常に高い絶縁性を持っており、体内の温度は血流中で800~900℃、最高で1600℃に達します。暗闇の中では、SCP-1291-RUの体は、皮膚に近い血管がはっきりと、目立つ赤い輝きを放つことが観察されます。

SCP-1291-RUの体内には、血液の変わりに金属溶融物が循環しており、凝固することで、「ミート・サーカス」関連のオブジェクトに使用されていることで知られる特徴的な黒色の金属となります。大量の金属は、オブジェクトの本体に、その外見から予想されるよりもはるかに大きな質量を与え、蛍光透視法、および断層撮影法をもちいて内部構造を研究することは不可能です。体内温度のために、外科的検査、および内視鏡検査も不可能であり、したがって、表面組織試料のみが検査できる唯一のものです。検査後、その構造におけるノルムから唯一検出された際は、被験者の循環器系の特徴からして明らかに生理学的役割を果たすことができない、金属の微細な結晶体が存在するにもかかわらず、例外的な耐熱性、および断熱性の特性を示したことです。

観察によると、負傷の結果として流れ出た金属融解物は、融点以下で冷却されることにより凝固します。これは血液凝固に似たものですが、後に形成される金属含有物は、それが異物であるかのように振舞います。それが皮膚表面にある場合、創傷が治癒するにつれ外部に排出されますが、体内深くに残留した場合、周辺組織の炎症を引き起こし、および、または器官の機能を妨害する可能性があります。とくに、静脈注射、または血液サンプルの採集時にオブジェクトの両肘の皮膚の傷には、多数の細い封入体が見いだされました。これはオブジェクトに一定の不自由を与え、痛みを引き起こし、関節を動かすことを困難にしました。さらに、金属流入が上顎の歯の間に存在し、エンボス切歯の残骸を覆っています。

補遺1: 来歴

SCP-1291-RUは、██.██.20██に市立第█への顔面の大部分をやけどした患者の入院に際して、移植をした従業員(█. █. ██████ina)から報告を受けたあと収容されました。影響を受けた組織には、特徴的な金属の硬化した小滴が確認されました。財団は調査に着手し、SCP-1291-RUはすでにパトロール中の警察によって拘留されていましたが、ITTから削除され、サイト-7へ持ち込まれました。関係者は釈放され、書類は訂正されたものと取り替えられ、█. █. ██████inaは記憶処理を施された後、手作りのテルミットベースの爆弾による事件として傷害が説明されました。

施設に移送された直後、SCP-1291-RUはインタビューを受けました:

インタビュアー: ███████研究員
対象: SCP-1291-RU

███████研究員: やぁこんにちは。自己紹介をしてくれるかな?

SCP-1291-RU: はい…いいでしょう。私は実際のところの私の名前を知りません。おそらく彼らはまったく私を名前で呼びませんでした。私は実験室の中身を完全に思い出すことはできませんが、そこにあるものを、ただ漠然と洗っていたことは覚えてます。彼らは…こういう…いくつかの種類のメモリブロックを使っていました。詳細は覚えてないです。ぼんやりした外見だけが記憶に残っています。同じ事を何度も。部屋、検査、献血。実際には血のためだけに彼らはそこに居て、私と他の人たちに同じ事をしていました。

███████研究員: ほかには?

SCP-1291-RU: はい、他には。私はクローンです。私自身も認識しています。一つ一つのユニットに…それぞれ彼らは、どう呼ぶか決めていました…

███████研究員: どうやってそれを知りましたか?

SCP-1291-RU: はい、彼らは普通、私のことについて話すことに抵抗がありませんでした。彼らは私がどうせおぼえてやしないだろうと思ったか、あるいは、とにかく、周りにはもれないのだろうと考えていたのでしょう。そして、彼らはけして私に質問をしませんでした。彼らは、規則に縛られているようでした。

███████研究員: それでその、何で彼らは…君の血をほしがったのですか?

SCP-1291-RU: [うめき声]彼らについては本当に知らないんです。そう、少なくとも、私とそれについて話し合った人たちに関しては。何らかの理由で、必要だったのでしょう。何らかの理由で、この金属は、全ての製品に必要だったようです。いつでも、そうでなければうまくいかないといっていました。これを使うと、うまくいくようです。もうひとつは、それが彼らの気紛れに過ぎないという可能性です。そして、この金属がどこから来たのか、誰も知りませんでした。彼らはこの問題について何度も話し合っていました。おそらく、私のような種類の血以外のいかなる手段をもってしても、この金属を得ることは不可能なのでしょう。それがクローンを作った理由でしょう。そして、これを話していた人は、クローンの最初の出自とモデルが自分自身であると疑っていました。そのひとは…自分を…Fuhrerと呼んでいました。他の人は、原則として金属を様々な方法で得ることができると考えていました。そしてそのためだけにクローンを使うのはおろかだと思われたので、持ち出されました。両方の仮説を支持する人々の間で、強烈な議論が起きていました。

███████研究員: つづけて。どのように脱出しましたか?

SCP-1291-RU: だから…結局のところ、去年の時点で、我々は全員都市につれてこられた。我々は何かを探していたようだった。何を探しているのかはわからなかったが、彼らは結局見つけられなかったらしい。奇妙ないくつかの種類の浴槽だった。彼らはそれを、"死体"と呼んでいた。それで、このカートの中には、彼らを非常に興奮させるものが入っていたようだった。彼らはそれを、あらゆる面から研究し、議論し、それに固執して、最終的に別々のものを推し進め、すぐに皆、別のものに行き着いたようだった。そして、いくつかの奇妙な儀式と、ダンスが始まった。研究所が完全に始動しました。無菌のシャンク、二つに分かれた型、多くの種類の会堂、腐敗臭と悪臭…。そして、彼らの会話は、悲しみについてのもっと多くのことでもちきりでした。汚泥のエリア、またはそのようなものが…私はすぐに理解ができなくなりました。そして、しかし、そういった混乱は、時間がたつにつれ…はぁ、彼らのより上の立場の組織は、新しい風をそこに入れたいようだった。そして、とても、これらが嫌いなようでした。彼らは店じまいをし、何の前触れもなく、にべもなく、我々すべてをそれに詰めるように言いました。わたしはそのものがどんなものだったのか覚えていません…私は頭の中の断片をひろっています…しかし、何とか、私は外に出ました。わたしはどこに居たのか、何をしたのか、どれくらいの時間が…。そして、突然、ロックが外れたのです。そして、最初の明確な記憶は。私は口をあんぐりとあけたろくでなしの群れの中に立っていて、ちょうど、何かを言いました。そして次の記憶は、私は後ろに吹き飛んだことです。唇が切れ、おそらく、歯も折れました。口の中が、血で満たされました。そして、次の瞬間、本能的にこの血を顔面に吐きかけていました。まぁ、その場合どうなるかはすでにご存知でしょう。彼が叫び声を上げ、我に帰りました。かれは倒れこみました。残りの人間は逃げ出しました。そして2時間後、警官が私を連行しました…[ためいき]…滞りなく…まぁ、それらは普通の反応でしょう。あなたは、違うことを意識している。そして、あなたは。どういうわけです、誰ですか?

███████研究員: ありがとう。インタビューは終わりだ。

SCP-1291-RU: ねぇ!あなたは誰なんです!?

補遺2: 心理学者のコメント。

SCP-1291-RUの性格は完全に形成されていて、世界と人々、行動の動機付けを十分に理解することができ、知性、語彙、ユーモアの感覚などに関心を寄せます。オブジェクトの供述が真実であったと仮定すると、これはミート・サーカスの研究所の外における彼の人生の期間において、ほぼ記憶がないにもかかわらず形成されたか、またはオブジェクトを作成する方法が純粋な生物学的クローニングよりもより深く、特定のプロトタイプの個人的な性質までもをコピーできるものであったかのいずれかでしょう。彼らのコピーの目的名、正常な生化学を超えた異常な性質を再現することにあり、第二仮説がより合理的なものであるように思われます。この場合、作成されたコピーの中に元のパーソナリティが存在することは、成功のための必要条件、およびプロトタイプをコピーすることの正確さの副作用、その両方になりえるでしょう。

SCP1921-RUのプロトタイプの特定は、特殊調査の関心ごとであるため、可能性のある方法を探すため、オブジェクトの詳細な心理学的研究を行う試みがなされました。しかし、最初の会話と身体検査の後、オブジェクトとの生産的な交流ができなくなってしまったため、この方向への進展はありません。更なる強力のためには、かれは自由になれるという交換条件を課しています。

KpEによる動機付けの代替方法の検索と調整が実行中です。

特に指定がない限り、このサイトのすべてのコンテンツはクリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス の元で利用可能です。