アイテム番号: SCP-1296-RU
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-1296-RUは3x3mの収容容器へ保管する必要があります。
収容室の配水管は、すべて少なくとも550lの容積の気密容器に排出管で接続する必要があります。収集された廃水は、その研究が予定されていない場合、水分を蒸発させ、残留物を焼却するか、もしくはガストーチで噴霧することによって、できるだけ早く処分すべきです。
人員が収容室に立ち入る場合、安全保障理事会の職員は、認可された実験の計画によって、別途規定のない限り、遠隔監視によって常に活動を監視し、引き起こされるであろう出来事を防止する必要があります。
オブジェクトへの、心拍および体温センサーの存在は必須ではありませんが、最初の実験の後、SCP-1296-RUの活動をさらに詳細に監視するため、それらの取り付けが決められました。
18.04.20██更新: オブジェクトの側面に、直径15cmのステンレススチールの、品地付きの格子を取り付けなければなりません。格子は、オブジェクトを完全に覆わなければ鳴らず、ロック装置によって、昇降、およびその状態の保持ができなければいけません。このロック解除のコマンドは、ビデオ監視位置からの遠隔操作によってしか入力できません。
オブジェクトとの直接の接触は、Dクラス職員にのみ許可されます。
説明: SCP-1296-RUは約250lの容積の浴槽形の製品であり、女性の体を改造して作られています。
SCP-1296-RUの上半身(頭部、腕、胸部)は正常な人間の構造を維持していますが、横隔膜のラインで開腹して腹腔に入り込み、女性の胸部が浴槽のヘッドボードとして機能するようになっています。浴槽の壁面は、物体の皮膚の下にある特殊な金属による複雑な形状のフレームによって支持されています。下部にはこのフレームから突起が突き出しており、2対の脚を形成しています。女性の胸部は、フレームと同じ金属のもので置き換えられ、その下端は身体から突き出し、二股に分かれて、浴槽を取り囲む側壁になっています。身体の下肢および骨盤部分は、浴槽の排水溝の部位として存在し、短い凸のパイプに通じる、括約筋によって閉塞される開口部があります。
胸部の内臓は通常の構造を維持していますが、安静時には機能していません。ほぼすべての腹部の器官はかけていて、それによって形成された容器は、子宮壁、およびそれに挟まれた胎盤によって内側から補強されています。これは、わずかに異物の混合された(約30%のホルマリン)羊水と同定される流体で常に満たされ、これへの血液の成分の混濁はわずかです。
安静時には、オブジェクトは生命の兆候が見られません。呼吸、鼓動、電気的な脳活動は確認されず、身体は周囲の温度と同じ温度を保っています。目が閉じられており、この状態のとき、右目の上瞼に、XIIIに見える刺青があります。安静時の浴槽を満たす液体の表面は、明らかに液体が蒸発するのを防止する目的の、油状物質の薄膜によって覆われています。体の正常な構造を保持している部分の血管は、無色のゲル状の物質で満たされています。
人がオブジェクトに近づくと(原則として、オブジェクトと一緒に1つの部屋にいる場合です。実験は屋外スペースでは行われませんでした。)、オブジェクトは活性化します。オブジェクトが活性化すると、浴槽内の液体と、体温が一分以内に37℃へと上昇し、油膜が崩壊し、容器の周囲に消え、血液上の物質は液化し、脈拍が始まります。オブジェクトは目を開き、接近した人物を観察します。
肉眼での観察においては、オブジェクトは期待、嫌悪、敵意などの感情を持たないように見えることに留意してください。オブジェクトに接近した人物は、静かに、リラックスして、気兼ねない反応を示す傾向があり、この状態ではルールや寄生を軽視します。GLSによる要件は、しばしば無視されます。
遠隔観察ではこの効果は現れないため、観察者と接触する被験者との音声的接触は、通常、被験者を集中した状態に保ち、望ましくない行動を即座にやめさせることを可能とします。介入がなければ、原則として被験者は、オブジェクトの利便性を試すというアイディアを思いつき、服のまま直接浴槽に入ることが多いです。これを行うと、SCP-1296-RUは彼の頭をなで始め、眠気を促す音(オブジェクトの肺は、通常の呼吸のためにだけ働きます)を鳴らします。これによって、短時間で、被験者は深い眠りに陥ります。
外部からの介入が泣ければ、被験者の睡眠は6~8時間持続し、SCP-1296-RUの行動によって終わります。通常、オブジェクトは、震えて短い叫び声を上げ、非アクティブになります。括約筋は弛緩し、排水することによって浴槽が空になり、睡眠中の被験者は目を覚まします。同時に、それらは完全に乾燥していることがわかります。水分を排出する過程で、身体や、毛髪、衣類などを浸していた液体は、何らかの形で、表面に新たに形成された油の層に巻き取られます。明らかに、このメカニズムは、対象が、相互作用によって危険な副生成物との接触を保護することを目的としています(下記参照)。
SCP-1296-RUのもたらす睡眠は、被験者に有益な効果をもたらします。彼らは目覚めた後、落ち着いていて、気分がよくなり、ユーモアがあります。彼らは楽しく、平和な性質の夢の曖昧な記憶を保持しています。これと閉口して、SCP-1296-RUの液体への長時間の曝露は、皮膚上にもっとも顕著な、生理学的効果を与えます。皮膚が若々しくなり、肌の色調が増し、皺が泣くなり、睡眠中に、軽度の傷害が治癒し、炎症が抑制され、正常な皮膚と瘢痕組織との置換が行われ、タトゥーの除去さえ場合によっては行われます。
身体のほかの組織は、実験では、喫煙暦、およびアルコール依存症の病歴を有する被験者の肺および肝臓においてもっとも顕著でした。また、高齢の被験者は、関節の状態の顕著な改善を報告しました。
おそらく、長期的にはSCP-1296-RUへの曝露はがんのリスクも低下させると考えられます。この結論は、対象によって排出された廃液中に、被験者との共通の遺伝子シグネスチャを有する、優位な量の細胞が検出されたことによります。これらの細胞は、目的物の特性により、非常に高い生命力を獲得しており、全体として、強力な接触発癌物質となるものでした。Dクラス職員を用いた実験では、それと接触することによって、100%の悪性腫瘍を引き起こしました。
流体の放出、および非活動化後、SCP-1296-RUは8~9時間、接近する人物に反応しなくなります。この間、物体は、浴槽の壁面から分泌される、新鮮な流体によって徐々に満たされます。その形成のための材料源はいまだ判明していません。
17.04.20██に発生したインシデントでは、SCP-1296-RUの上記の異常特性は、決して失われないであろうということを、高い確率で示唆しています(補遺2参照)。
補遺1: 来歴
SCP-1296-RUを買収しようとしている、有名なビジネスマンである[削除済み]の情報は、妻の個人傍受からの[削除済み]作業の一環として得られたものです。貨物輸送の、場所と時間を迅速に提供するサーベイランスが組織され、██.██.20██、[削除済み]の代理人に先立って、組織の運営スタッフが指定された場所で、オブジェクトを入れた輸送コンテナを見つけ、押収しました。
現場から、次の内容の広告用ブックレットが見つかりました:
ミート・サーカスからのお買い上げありがとうございます!
商品番号13: «ゆりかご»人生はとても短い。その1/3を睡眠ですごすことはもったいないですよね?そして、毎日あなたは美容院で若作りするために数時間人生を費やすのは賢い選択でしょうか?
それらを解決してくれるのが、これ。
"ゆりかご"のなかで眠るだけで、あなたは生まれ変わります!新鮮で活発、手入れも行き届いています。これに費やした時間は、あなたの人生の時計の針を進めません。
ただし、家に汚水に関するトラブルがないように気をつけてくださいね。敬具 Finbar McTig
手洗いのみに対応しています。
定期的に洗浄のされていない製品へは保証は適用されません。
[削除済み]夫婦は、ミート・サーカスとの接触を続け、その情報を組織の代表者に渡すということを条件に、監視つきで開放されました。
18.04.20██現在: 当日、自宅で[削除済み]が死亡していることが確認されました。死因は、視神経管を通して、脳内に大量のガソリンを注入されたことによるものでした。妻は行方不明となりました。目下捜索中です。
補遺2: インシデント1296
補遺3: 実験"逆転"