SCP-1301
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アイテム番号: SCP-1301

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-1301-1およびSCP-1301-2は、安全な防音室内にある、安全な防音処理済みの箱に一纏めに収納されます。保管室の中では完全な静寂が常に保たれるべきであり、提供されるノイズ抑制スーツの着用無しで職員が保管室に入る事は許可されません。どちらのSCPも取り扱いに際しては事前の承認が求められます。

活性化状態のSCP-1301-1によって汚染されている職員または人物は、SCP-1301-1の影響を研究するため直ちに収容します。

説明: SCP-1301-1は紅の色彩を帯びたバイオリンであり、製造元のラベルを始めとする識別情報を欠いています。分析の結果、弦はクモの糸で作られており、本体はトウヒとカエデを主とする様々な異なる木材で構成されていることが明らかになりました。

SCP-1301-2はバイオリン演奏用の弓であり、SCP-1301-1と同じ紅色をしたペルナンブコの木材から構成されています。弓毛は黒く粗悪な馬の尾を使用していますが、それ以外の点では通常の造りであるように見えます。

SCP-1301-1はある種の振動に非常に敏感です。激しく揺さ振られた、もしくは人間の声に曝された場合、SCP-1301-1は活性化状態に入り、1〜13分間にわたって弦が音を発した後にくぐもって聞こえなくなります。活性化状態時に生成された音への直接曝露は、確実に汚染を引き起こします。

初期曝露から13時間かけて、SCP-1301-1に汚染された人物は恒久的に声を失い、発言すること・歌唱すること・囁くことが不可能になります。加えて、汚染には筆記言語の喪失が伴います。汚染された人物は書かれた/話された言葉を容易に理解できる様子を示す反面、彼ら自身が文字を書く試みは、代わりに洗練度の様々な演奏記譜が記される結果となります。汚染者にコンピュータなどの筆記援助を提供しても、解読不能の支離滅裂な結果しか得られていません。

SCP-1301-2を持っている人物は、SCP-1301-1の活性化状態の影響力から保護されますが、この活性化状態が齎す結果を逆転させることはできません。SCP-1301-2を使用してSCP-1301-1の弦の1つ以上を振動させると、本来の音の代わりに、適切な音高で歌う声が発せられます。 EとAの弦は女性の声に似た音色を、DとGの弦は男性の声を反映した音色を作り出しますが、 下記の異常反応下においては例外も確認されています。

SCP-1301-2を使った演奏中、SCP-1301-1は異常な反応を起こし、数多くの非定型的反応の一つを発する場合があります ― これまでのところは啜り泣き、泣き声、絶叫、笑い声、不鮮明な囁き声といった例が確認されています。SCP-1301-1の異常反応は13秒以上続くことはありません。

詳細については実験記録1301を参照してください。

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