アイテム番号: SCP-1302-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-1302-JPの各ゴンドラの全ての窓を不透明なカバーで覆います。ゴンドラが昇降口に到着する際は付近で職員を待機させてください。
SCP-1302-JPを含む施設一帯は財団フロント企業によって管理します。一般人の接近及び地方公共団体や法人による活用を防止します。
説明: SCP-1302-JPは全高約40 mゴンドラ数16基の観覧車で、閉園された████ランドに入ってすぐの場所に入場口を塞ぐように位置し、付近の█件の行方不明事件をきっかけに発見されました。他の施設と同程度の老朽化が進んでいますが、当時の建築計画やガイドブックなどの資料には観覧車は存在していません。また、閉園前に訪問経験のある全ての人物は観覧車が存在したか否かをはっきりとは記憶していませんでした。SCP-1302-JPは一見すると静止しているように見えますが、電源設備が存在しないにもかかわらず非常にゆっくりとした速度で稼働し続けています(補遺を参照)。
SCP-1302-JPの一部のゴンドラには身元が未特定の人間が閉じ込められています。ゴンドラ内の人々は飢餓・脱水の症状を見せませんが、その大部分が精神的に追い詰められているように見えます。ゴンドラをこじ開ける試みやSCP-1302-JPの停止に関わる実験や計画の全ては実行する人員の[編集済]に繋がったため、これらの計画は現在は凍結されています。
観察ログ1302 - ドローン"い-███"付記: 便宜上、発見時に昇降口を通り過ぎた位置にあったゴンドラから回転方向順にナンバリングして呼称する。
ゴンドラ番号 | 観察対象 | 観察記録 |
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1 | 内部は空 | ゴンドラ内部は長さ50 cm、幅22 cmの赤い手形で埋め尽くされている。 |
4 | オレンジ色の作業着を着た中年の男性 | 泣き喚きながらゴンドラの扉を開け続けようと試み続けている。 |
5 | 眼鏡をかけた若い男性1名と油圧式救出器具を装着したドローン1基 | ドローンは解体され、男性は手元の書類に自身が置かれた状況の考察を繰り返し書き続けている。 |
7 | 10代後半から20代前半の男女2名ずつ | 常に[編集済]をし続けている。知的反応は確認できない。 |
8 | スーツ姿の若い男性1名 | ネクタイで天井から首を吊るされている。少なくとも██分の間はもがき続けている。 |
10 | 少年4名 | 3名は折り重なって全く動かない。残りの1名が赤い液体で窓ガラスに描き続けている文字列を視認した研究員が気を失ったため観察は中断された。 |
12 | 成年男女2名 | 女性は[編集済]されて座席に放置されて痙攣している。男性は女性の██、█、██、█などを床に並べて、配置し直すのを繰り返している。 |
13 | 成年男女2名と女児1名 | 男性が四肢を欠損して動かない女性と女児を抱えて泣いている。 |
14 | 青年1名 | 時折あくびをしながら外を眺めている。 |
15 | 脈打つ肉や臓器によって中の様子を窺うことは出来ない | くぐもった声で"Dies Iræ"(怒りの日)の歌詞が不定期に繰り返されている。 |
16 | 全てのガラス窓が赤く染まっている | N/A |
ゴンドラ番号16が昇降口に到着した際に扉が開放されました。同時に内部から推定████リットルの赤い不透明の液体が流出し、待機中の職員達を飲み込みました。液体及び職員らは直ちに消失したためサンプルの獲得は失敗しましたが、付近で一緒に流出したとみられる1人分の人骨が発見されました。
補遺: 長期観察に基づく算出の結果、SCP-1302-JPは1周するのに必要な時間は███年で、ゴンドラ番号15が昇降口に到着するのは203█年と予想されています。