アイテム番号: SCP-131-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-131-JPはサイト-81431の放射能汚染対策及び防音処理の施された高強度人型収容室に収容されています。食事は2週間に1度、通常通りの物が支給されます。排泄物は回収後、放射能測定を始めとした検査を行います。SCP-131-JPには『SCP-131-JP自身から高線量の放射線が検出された為、問題解決の研究が進められている』という偽情報が与えられています。偽情報に疑問を抱かせない為、SCP-131-JPと接触する職員は放射線防護服の着用が義務付けられています。収容違反のリスクが高まったと判断された場合はSCP-131-JPに対する記憶処理が許可されます。
説明: SCP-131-JPは異常な施術を受けた日本人女性です。身体には16箇所に及ぶ手術痕が見られます。SCP-131-JPは無呼吸での活動を可能とし、体毛や爪を含めた肉体は放射線を完全に吸収する性質を示しています。SCP-131-JPは周囲の放射性物質、放射線強度を感知する事が可能です。ただし放射能対策の施された容器に入れられた物質を感知できない事から、体表で放射線を感知する事で物質を知覚しているものと見られています。財団の実験においてSCP-131-JPは200MPaの圧力、2000℃の熱に耐え、ダンプカー(10.5t)の完全な持ち上げに成功しました。SCP-131-JPの耐久性能、及び身体能力は実験で得られた値よりも更に高いものと思われます。SCP-131-JPは汗や涙等、水分を体外に分泌する機能を失っています。
SCP-131-JPは食道を通して体内に取り入れた物質を鉄に変換し排泄します。変換プロセスは食道を通った内視鏡が融解する等の障害により不明のままです。排泄は通常速度で行われ、排泄される鉄に異常性は確認されません。SCP-131-JPの内部圧力は非常に高い事が予想されていますが、食道や肛門から内部物質が噴出しない理由は不明です。金属等の硬質な物体を取り入れる際も、通常の食事と同様に摂食する様子が確認されています。取り入れた物質や量によっては体重が200kgを越えますが、その場合でも問題なく日常生活を送る事が可能です。SCP-131-JPは体内で物質を鉄に変換する際に活動エネルギーを取得しているものと見られ、無酸素状態での活動、及び見た目以上の筋力の行使が可能な要因と考えられています。“日本生類創研”から回収された記録、及び財団による体外からの検査の結果、SCP-131-JP内部では核分裂反応、又は核融合反応が行われていると推測されています。詳細な調査は予想される危険性から難航しています。
提案します。SCP-131-JPを用いて福島第一原発の原子炉や核廃棄物の問題を解決する事はできないでしょうか? — ██研究員
提案は却下される。財団の使命は異常存在の脅威から人類を守る事である。この脅威には人知を越えた不可思議がこの世に存在するという事実も含まれる。財団は人々の生活を良くも悪くも一変させるオブジェクトを多数収容しているが、だからこそ財団がオブジェクトを用いて人類の諸問題に介入するような事があってはならない。人類が引き起こした問題は、人類自身の手で解決しなければならないのだから。 — O5-3