アイテム番号: SCP-1330-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: 全てのSCP-1330-JP個体はサイト-81██に設置された専用収容棟"カクタスマンション"内の5×5×5mで仕切られた、各収容室が10メートル間隔で離れている収容室に個別に収容されます。各収容室内には必ずSCP-1330-JP個体の1体のみを収容してください。収容室内には1.5mを超える棒状の物体が存在しないようにし、SCP-1330-JPの開花中は収容室内への立ち入りを完全に禁止します。開花中のSCP-1330-JP個体同士の接触は年に1度のみ許可されます。SCP-1330-JP個体同士の接触は許可されません。
説明: SCP-1330-JPは全長2mの█体のベンケイチュウ(Carnegiea gigantea)です。開花中のSCP-1330-JP個体は未知の手段によって周囲にある物体を掴み上げ、他の開花中であるSCP-1330-JP個体に対して殴打を行います。
SCP-1330-JPが殴打に適切であると判断する物体はおおよそ1.5mから2.0m程の棒状とされるものです。殴打に使用された物体は、物理的な衝撃によって非異常性の"破損"を起こします。この物体には人間も含まれる為、開花中のSCP-1330-JPへの接近は禁止されています。
SCP-1330-JPは██県█市に存在する植物園で発見されました。オーナーである█氏から警察機関へ「サボテンが██さんを持ち上げて███さんを殴り殺した」という通報を傍受した財団によって回収が行われました。施設関係者にはクラスC記憶処理が施されました。発見時に開花中であった唯一のSCP-1330-JP個体が██氏を掴み上げ殴打を行ったと見られています。殴打された███氏の身長は1.92mとSCP-1330-JP個体に近似したサイズでした。また、現場からは███氏の物とされるサボテンの生花を使用した装飾品が発見されています。
補遺: 殴打されたSCP-1330-JP個体からは花粉とされる物質が飛び散ることから、受粉が目的の行動であると推測されています。しかしSCP-1330-JP個体の耐久力は非異常性のベンケイチュウのものと同一である為、殴打された個体は殆どの場合致命的な"破損"を起こします。個体保護の観点からSCP-1330-JPへは作業用ロボットを使用した人工授粉が予定されています。
インシデント-1330-JP-A: 20██/██/██、受粉の為に開花中のSCP-1330-JPの2体を接触させた際、殴打用に与えられた1.5mの角材をSCP-1330-JPの2体が同時に掴み上げ、「奪い合う」かの様な動作を開始、2分後に角材は中央部より折れ、SCP-1330-JPの2体が角材を所持した状態となりました。直後にSCP-1330-JPは2体同時に殴打を行い、2体同時に破損した為、SCP-1330-JP個体同士の接触は禁止されました。