アイテム番号: SCP-1337-JP
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-1337-JPは特設サイト-81██内の標準人型オブジェクト収容室内に収容され、毎日人型実体と同等の食事が3食与えられます。エリア周辺には防衛部隊ま-4("杖より火薬")を常在させ、襲来するSCP-1337-JP-A群に対しての対応及び処置を行いSCP-1337-JPの収容違反を防いで下さい。
説明: SCP-1337-JPはデフォルメされたゾウ科に近しい外見を備えたピンク色の縫いぐるみに翼を生やした様な姿をした外見の生物です。全長は約30cm、虹彩は通常のゾウと異なり星型に近しい形状です。額には八角色の青色の宝石が埋まっており、身体の大部分は未知の成分で構成されています。本オブジェクトは自身を「魔法妖精エルファ」と呼称し、変声期前の男性と近しい声を用いた日本語による意思疎通、重力を無視した浮遊及び最高時速約30kmによる飛行が可能です。財団による調査の結果11歳とほぼ同等の知能レベルを備えていると予想されています。SCP-1337-JP自身は「世界救済の為に捕まる訳には行かない」と財団及び自身の収容に対して比較的協力的な態度を示しています。
現在SCP-1337-JPは「アクワルバッド団」とSCP-1337-JP自身が呼称する異常性を備えた未知の生命体群(以下、SCP-1337-JP-Aと呼称)からの追跡を受けており、発見当時から収容に成功した現在まで定期的な襲撃が発生しています。共通する異常性として死亡した瞬間身体が即座に塵状に分解されます。以下はこれまでに確認されたSCP-1337-JP-A群です。
- 甲高い鳴き声を発する紫色のゴム状の表皮で全身を覆った人型実体。成人男性よりやや高めの身体能力・耐久性を有する。熱線を発射する銃に近しい武装を所持している者や飛行・潜水ユニットを背負っている者等複数体存在。
- 二足歩行及び飛行が可能な人間とハヤブサ(Falco peregrinus)の中間の外見を有し発見当時パイロットスーツに身を包んでいた人型実体。飛行中の最高時速は推定400km。処置済。
- 頭部及び上半身が著しく発達した自立行動可能な全長約4mの人型の石像。強い腕力を有する。デザインの僅かに異なる対象をこれまでに4体確認、全て処置済。
- 全身の各所から橙色の煙を噴出させているオオアオジタトカゲ(Tiliqua gigas)の様相を備えたヒト型爬虫類。鼻腔に近しい箇所に開けられた穴から火炎を放出する。処置済。
- 人間大の振り子時計に短めの手足を生やした様な外見をした二足歩行型のロボット。人体の平衡感覚に影響を与える音波を文字盤より放出する。機能停止後も一部部品が分解されなかった為保管、調査中。
- 顔以外の全身をマントで覆った小さな頭部に三つの巨大な眼球を備えた青色の人型実体。財団との和解条件としてSCP-1337-JPの引渡し及びサイト-81██の全権限、セキュリティクリアランスレベル4の権限譲渡を提案。現在捜索中。
- モルフォチョウを模した衣装を着用したアジア系人間女性。短時間の飛行及び指先から神経毒を含有する合金製の針を発射する。別サイト内で人型オブジェクトとして収容中。
- 全長約600mの飛行可能なコウモリ目、甲殻類、鳥類のモチーフが混在したデザインの戦艦。未知の金属で構成されている。関連記録はインシデント-1337-JP-ダイバッドを参照。処置済。
第2回インタビュー内容からSCP-1337-JPは199█年7月に日本国内を訪れ、財団によって東京都内で発見・収容される200█年11月20日までSCP-1337-JP-A群の襲撃を定期的に受けていたとされます。以下はSCP-1337-JPの関与及びSCP-1337-JP-A群が関与した可能性が高いとされる事件記録の抜粋です。
日付:199█/08/22
事件概要: 千葉県██町内の住宅街に羽の生えた黒い人間の様な生物が██家に対して落下した。その後発生した火災により家の中に当時残っていた2名が死亡、1件の隣家が延焼による被害を受けた。近隣住民からのインタビューにおいて該当する人型実体が間違い無く落下してきたとの情報が確認されたが、火災鎮火後の調査では発見されなかった。
追記: SCP-1337-JPは当時被害が遭った民家に滞在していた経験があり、発生した事件及び人型実体はSCP-1337-JP-Aによるもので間違い無く、処置には成功したが自分に協力した人間は火災に巻き込まれてしまったと回答。
日付:199█/12/24
事件概要: 茨城県███市内の公園でサンタクロースのコスプレをした老人よりプレゼントを受け取った子供達が1人の女子児童を祝福の言葉を掛けながら担ぎ上げ、盛大な掛け声と共に胴上げを始めた。約1時間後老人に向かって落雷と思わしき光が落下したと同時に子供達は正気に戻り、胴上げを受けていた児童は受け止められず全身打撲により死亡。同時刻に宙に浮かび上がる人影の手元から雷が落ちたとの目撃情報が確認されている。
追記: SCP-1337-JPはサンタクロースに扮していたのは間違い無くSCP-1337-JP-Aであり不意打ちにより対応、死亡した児童に関しては「仕方なかった」と回答。
日付:199█/01/02
事件概要: 茨城県███市内の公民館内の利用者6名が全員焼死体となって発見された。建物の内装及び外装には火事の痕跡は確認されず、全ての遺体はそれぞれ色が異なる以外は同一の形状のフリル付きのセーラー服を模した衣装及びステッキを身に着けており、全員が公民館の近隣で生活していた女性である事を確認済。
追記: 当時SCP-1337-JPは公民館内にいたが自身が飲酒による酩酊状態であった為詳しくは覚えておらず、気が付いたら火事になっていたので逃走したと回答。
日付:200█/04/30
事件概要: 栃木県███市内でゾウのぬいぐるみと思わしき写真及び「探していほす」「捜索十」「南」等と誤字が散見する文章が書かれたプラカードを携えた全身黒色の人型実体約30体が路上を約6km歩行した後に消失。
追記: 外見の一致からSCP-1337-JP-Aである可能性が高い。当時SCP-1337-JPは栃木県内に滞在していたと回答。
日付:200█/11/12~200█/12/29
事件概要: 山梨県内で発生した落下事件4件。被害に遭った人物は推定300m以上の高さから各所に落下している。「雲の中からいきなり降って来た様に見えた」「突然に現れて落ちて行った」等の目撃情報を確認。死体の損壊は激しく判別不可能だが、全員が赤色を基調としたドレスを着用していた。
追記: SCP-1337-JPはSCP-1337-JP-Aに対応しようと思ったが、全員打ち負かされてしまったと回答。
日付:200█/04/02
事件概要: 東京都内の施設「ホーム███」の周辺を空中を泳ぐ無数のトラフグ(Takifugu rubripes)が包囲、建物内に侵入した直後に建物内部の爆発及び火災、建物周辺で浮遊していたフグの爆発により28人の死傷者が発生した。
追記: SCP-1337-JPはフグ群に関してはSCP-1337-JP-Aの仕業により間違い無く、発生した爆発は協力者のミスだと回答した。