SCP-1343-JP
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収容以前のSCP-1343-JP

アイテム番号: SCP-1343-JP

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: SCP-1343-JPは専用の収容施設(セクター81██)に収容されます。セクター81██を起点とした半径 1.2 2.5km圏内は特別警戒区域に指定されており、人員の出入りや物品の持ち出し・持ち込みが厳重に管理されています。特に、超常技術を用いた製品(パラテック製品)、神学的要素を含む物品、全ての収容物の持ち込みは禁止されています。区域内への入場および物品の持ち込み、移送を実施する必要が生じた場合には必ず区域外に設けられたセーフティゾーンにて検査を受けてください。このセーフティゾーンはSCP-1343-JPの影響範囲の拡大に合わせて逐次再策定され、常に区域の外縁部が指定されるようにしてください。

SCP-1343-JPの収容房には超常技術を利用した機器は用いられてはならず、必ず一般社会に広く存在を認知された機器を用いなければなりません。この制限は監視機器、生命維持装置、照明や清掃機器、収容房や建屋の建材など施設全体に適用されます。また、施設および施設に勤務する職員は日毎に検査され、消失している物品や人員が無いことを確認されます。消失が認められた場合、SCP-1343-JPが認知する中で最も機能的に近い存在を代替として交換してください。

セクター81██に勤務する職員は無宗教であると確認された職員のみに限られています。日毎の検査には職員の宗教的関心度をテストする検査が組み込まれ、いかなる関心の変化も精査されます。この変化が有意に急激であった場合、該当職員は隔離され、第二級標準経過観察措置の後に適切な処分が実施される取り決めとなっています。

SCP-1343-JPの肉体的・精神的状況を鑑みて、SCP-1343-JPを対象とした全てのクラスの記憶処理は禁止されています。またSCP-1343-JPに対しては頭部外傷への治療行為、脳神経学的・精神学的治療行為を恒久的に実施してください。

説明: SCP-1343-JPは収容以前までは日奉柃(Isanagi Hisagi)として知られていた日本人女性です。年齢は収容当時(2019/9/19)で21歳だったと記録されています。SCP-1343-JPは収容以前、孤児として日本国██県██郡███村にて養育され、村内に唯一存在する神社にて巫女として生活していました。SCP-1343-JPの保持する「日奉」姓は財団が収容している複数の人型異常存在が有する稀有な姓と一致しており、それらとの関連性の調査が進行中です。

SCP-1343-JPの外見的特徴に明らかな異常は見受けられませんが、唯一、後頭部に長さ15.2cmの裂傷と縫合痕が存在します。この痕はヒト脳幹周囲への手術に用いられる後頭部正中切開の痕に酷似しており、不明な存在から何らかの脳外科手術を受けたことを示唆するものです。このような手術痕は通常時間経過と共に自然治癒しますが、SCP-1343-JPの場合は後述の異常性による影響のため、およそ月に一度に"復元"されます。この際復元された裂傷からは多量の出血が発生するため、収容においては都度適切な処置を実施する必要が生じています。

SCP-1343-JPの脳機能はこの未知の脳外科手術の影響により深刻なダメージを負っているようです。SCP-1343-JPは現在、統合失調症による認知機能障害、若年性アルツハイマー病に近い症状を併発しており、周囲への認知と記憶に重度の問題を抱えています。この事実はSCP-1343-JPへのストレッサーとなっており、SCP-1343-JPは同時に中程度のうつ病を発症している状態です。SCP-1343-JPの精神状態は後述の異常性に影響を及ぼしうるため、可能な限り早期の治癒が求められています。

SCP-1343-JPの異常性は、自身の周囲およそ 1.2 2.5km圏内において、自身が"異常"とみなす全ての存在を消失または無力化させる能力として主に発露します。能力の行使はSCP-1343-JPの自覚/無自覚問わず発生しますが、能力行使対象の選定基準となる"異常であること"の定義には、SCP-1343-JP自身が想定している定義が用いられているようです。

SCP-1343-JPは平素より「(一般市民的な)科学を尊び」「あらゆる形態の信仰・宗教・迷信を否定する」旨の主張を行っており、これら信条にそぐわない存在を「異端/異常存在」であると認識する傾向があります。そのため多くの場合、SCP-1343-JPの能力による被影響対象には、財団が収容している多くの異常存在、一般に知られていない超常技術、神学的要素を含む存在が当てはまります。

研究の結果、SCP-1343-JPの能力の根源は特異な現実改変能力の行使であることが判明しています。度重なる影響範囲外からの遠隔実験の試みは功を奏しており、SCP-1343-JPは自身の保持する平均ヒューム変動値0.410/43.021Hmにより、以下に示す様々な現実改変効果を引き起こしていることが判明しています。

  • 自身を除くあらゆる異常存在の消失。
  • あらゆる超常技術の無効化。
  • 一般的な物理法則に即した挙動の強制。
  • 神学的要素を含む全ての物品1の致命的な破壊/無力化。
  • 被影響者の持つあらゆる宗教的関心の減退・喪失
  • 一部の一般的でない物品の消失(補遺1を参照)。
  • 不明な品種のイネの種籾9~22粒の低頻度かつ不定期な出現2

補遺1343-JP.1: 追加の影響対象

収容当初からの治療にも関わらずSCP-1343-JPの認知機能は徐々に低下しており、対象自身の理解できる存在は減少しています。そのため、少数であるものの非異常かつ神学的要素を含まない存在が影響されるケースが確認され始めています。現在までにSCP-1343-JPの理解不能/忘却により影響を受けたものは以下の通りです。

被影響対象 発生事象
ベニクラゲ類(Turritopsis spp.)のクラゲ 成体からポリプ体への退行(所謂"不老不死"現象)が見られなくなった。
I型ホログラム投影機 HK-34451 電源部分を残して消失。該当機種は一般社会に未公開のモデルだった。
ペルチェ効果 一般物理法則に含まれるにも関わらず、効果を喪失。
A.█████ 消失。緑髪が異常にみなされたと考えられる。
概念および使用法を喪失した。

補遺1343-JP.2: 影響範囲の拡大

2020/1/1未明、SCP-1343-JPの精神状態が悪化、影響範囲の約1.2kmから約2.5kmへの急速な拡大を招きました。これにより区域外縁に位置する多数の設備が消失し、収容体制にも一時混乱が生じました。この事案は明朝7:22には沈静化され、警戒区域の再策定が実施されました。この事案を契機に、SCP-1343-JPの能力限界の研究3、ならびに更なる範囲拡大へのリスク検討(特に、宗教と異常の世界的な消失を伴うCK-クラス:"世界再構築"シナリオ、財団の超常技術資産の喪失に伴うLK-クラス:"捲くられたヴェール"シナリオ発生の可能性の検討)が開始されています。

補遺1343-JP.3: 関連文書

本報告書執筆時点において、収容前後のSCP-1343-JPの状態について推測可能ないくつかの資料が収集されています。以下に示す関連文書群は、これら得られた資料の抜粋版です。

文書の内容を前提に、"神格実体"と"現実改変者"の中間にあたる新たなカテゴリーとなりうる"現人神"の検討・研究が開始されました。該当の研究の完成、およびSCP-1343-JPの能力抑制手法の確立が急がれています。

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