アイテム番号: SCP-1365
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-1365はサイト73の収容チェンバーに保管されます。収容目的のために製作された自転車ラックのモックアップは、SCP-1365の瞬間移動能力を中和するに十分であると分かりました。SCP-1365が脱走しないことを保証するために、駐輪場用に設計された自転車ラックとその他の構造物は、SCP-1365保管チェンバーの半径100メートル以内には構築できません。テストはレベル3管理者に承認を要求し、Dクラス職員のみで行なわれます。テストが実施される間、被験者が万一SCP-1365との遭遇を生き残る場合に備えて医療スタッフを待機させなければなりません。
説明: SCP-1365は2007年製、██████ブランドの自転車です。製造番号は[編集済]。SCP-1365はとても良好な状態であることと、車体に貼られた"BIKE JUSTICE"と読める小さなステッカーを別にすれば目立たない外観をしています。
SCP-1365に乗った人間が20メートル以上の距離を走ろうと試みたとき、SCP-1365は必ず活性状態へ移行します。被験者は、自分の腕や足が操縦及び駆動力として指導や指図なしでSCP-1365に使用されており、その制御自体ができないことに気付くでしょう。10分経過するか500メートル走行するかのどちらか早い方で、SCP-1365は動かない物体に衝突するか、単純に被験者を投げ出すことで、強制的に被験者を除去するでしょう。事例の90%において、SCP-1365によって行使される力は、叩きつけられた被験者を殺すか致命的に傷つけるのに十分です。残りの10%の被験者は、麻痺のような運動機能を妨げる永久的な障害に苦しめられます。
被験者が死亡あるいは負傷した3〜4時間後、SCP-1365は現在の位置から消失して最寄りの公共駐輪場に出現します。未知の手段によって、直前の活性化中に被ったダメージは全て修復されます。また、以前の使用に関するあらゆる物証(以前に処理された被験者の血痕のようなもの)も除去されます。自転車の各部を分解して異なる場所にそれらを配置する試みは、保管場所で瞬時にすべての分解部分が再組立される結果になりました。
全てのケースにおいて、SCP-1365は自転車用ロックあるいはそれに類似する盗難防止装置を伴いません。 SCP-1365は強迫的またはミーム的特性を示していませんが、その自然のままの状態と一般的な自転車を保護するための盗難防止対策の欠如は、被験者がそれを使用するよう促している可能性が高く、非収容下で放置すれば、なお頻繁に活性化されます。
補遺: 20██年7月20日の活性化事象の後、死亡した被験者D-34242の体に貼り付けられた一枚のメモが発見されました。メモはSCP-1365の車体上にある「BIKE JUSTICE」ステッカーと同じ構成で、剥離は相当に難航しました:
盗っ人共を潰してやる
自転車ってのは 高価 で、それを人様からパクるなんざ人間の クズ よ。
今こそ報いの時だ!
俺たち なら 奴ら を 倒せるぜ!
バイク・ジャスティス