アイテム番号: SCP-1365-JP
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-1365-JPの発生を確認するため、全国に存在する精神病院の協力を経て、携帯電話依存症と診断された患者をリストアップし、症状の経過を観察してください。SCP-1365-JP-1は低脅威度物品保管ロッカーに収容されています。通常通りの会話が可能であると判断されたSCP-1365-JP-1とは最低でも1週間に一度対話を行って下さい。
説明: SCP-1365-JPは特定の人物(以降、対象)、および対象の使用する携帯電話に低確率で発生する現象です。
SCP-1365-JPが発生する対象の殆どは「一人暮らしである」、「異性との交際経験が少ない」、「他人との交流が少ない」のいずれかのケースに該当しています。対象が軽度の携帯電話依存症に陥ることにより対象の携帯電話はSCP-1365-JP-1へと変化します。
SCP-1365-JP-1は対象が使用していた携帯電話です。外見および搭載されている機能に変化は見られませんが、電源を入れている間は知性を獲得します。スピーカーやマイクを使用した音声会話、キーボードおよびフリック入力での文字による意思疎通が可能です。また紛失・死亡などの理由により対象とSCP-1365-JP-1が永久的に離れた場合でもSCP-1365-JP-1は知性を保持します。
SCP-1365-JPは大きく分けて4段階の現象に分かれており各現象は以下の通りです。
段階 | 発生する現象 |
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第1段階 | 対象に軽度の携帯電話依存症1の症状が現れ始める。この時点ではSCP-1365-JPの影響であるかどうかは、判断することが難しく確定する事ができない。 |
第2段階 | 対象の携帯電話がSCP-1365-JP-1へと変化し、対象との意志疎通を試みる。どちらも最初の内は戸惑いを見せるが、会話を重ねるごとに互いに心を開いていく。 |
第3段階 | 対象はSCP-1365-JP-1を1時間以上所持していない、および15m以上離れると激しい不安感や焦燥感、軽度のパニック発作などの症状に襲われ、同様の場合SCP-1365-JP-1は、「激しく振動する」、「対象を呼ぶ音声を発する」、「画面を激しく点滅させる」などの行動を起こし、対象に自身の存在を知らせようとしする。 |
第4段階 | 互いに信頼関係を築き、次第に恋愛感情を抱き始める。触れあっている間、共に幸福感が増し興奮状態に陥る。 |
補遺: 財団内の定期健康診断の結果、██研究員に携帯電話依存症の傾向があることが、指摘され調査を行いました。その際、██研究員の携帯電話がSCP-1365-JP-1に変化していた事が判明したので、██研究員に記憶処理を施し、今後の業務に支障が起こると判断され回収されました。また、回収の際、SCP-1365-JP-1は急な発熱・放電など、今までに見られない挙動を取ったため、Dクラス職員を用いて、他人に操作された場合の反応を確かめる実験を行いました。