SCP-1372
評価: +69+x

アイテム番号: SCP-1372

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: 武装収容サイト-70は長期の軍事演習を目的としたUSPACOM軍事施設を装って███████島に設立しています。4隻のアーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦(DDG)をACS-70に配備し、常に2隻以上をゾーン-1372-アルファ(下記参照)にて巡視させます。

SCP-1372の性質上、異常を収容施設に移動させることはできません。その代わり、集中点は異常と一般人との接触を最小限に抑えることができます。異常から東に100km、南北に100kmの範囲を確保し、これをゾーン-1372-アルファとします。同じ範囲の距離5km、1km圏内をそれぞれゾーン-1372-ブラボー、ゾーン-1372-チャーリーとします。衛星監視によりゾーン-1372-アルファ全体を常に監視することになっています。

ゾーン-1372-アルファの境界線に船舶の接近が確認された場合、ACS-70職員が無線により連絡を取ることになっています。オペレーターは士官を名乗り、相手船舶に軍事演習を行っているため、直ぐ様にゾーン-1372-アルファから進路を変更するか脱出するよう勧告してください。相手が進路の変更を拒否、または無線連絡不能の場合、最も近いDDGの船員は船舶の進路を妨害し、塞いでください。ゾーン-1372-アルファに侵入した船員は確保し、クラスC記憶処置を施し、最も近い島へ空輸することになっています。

全てのSCP-1372-1はACS-70職員により即座に廃棄されることになっています。どのような状況でもSCP-1372-1がゾーン-1372-ブラボーから出ることは許されていません。船舶の場合はゾーン-1372-チャーリーの境界線を超えさせてはいけません。船員がSCP-1372の影響を受けている船舶は遠距離より爆撃し沈没させてください。更に、事案-1372-5以降、財団職員制御下を含む航空機をゾーン-1372-チャーリーに接近させることは禁じられています。

財団職員はSCP-1372の200km圏内の航空機、空港との連絡を維持し、航空管制官にUSPACOM軍事基地近辺であること、頻繁に軍事演習を行っているために民間航空機に危険を与える可能性があることを勧告してください。200km境界線に侵入した航空機に対しては即座に通信し、安全のために進路を変更するよう警告してください。警告を無視し、ゾーン-1372-アルファに侵入した航空機に対してはSH-60ヘリコプターで妨害し、船舶の場合と同様に島へと着陸させてください。

説明: SCP-1372は西経██°██'██"、南緯██°██'██"から██°██'██"までの場所に位置する測地線分です。SCP-1372を西から東へと航行している船舶に弊害は無いが、性質実験によりD-クラスは6時間に及び強制的に西を向き、反転して戻りたいという強い衝動に駆られたと報告しています。実験後の測定で船舶がゾーン-1372-アルファ境界線を出る前に反転しSCP-1372を横切ると、前述の継続的精神効果は観察されませんでした。

船舶が東から西へと航行しSCP-1372に接近すると、船で最も東にいる船員は地平線の果てを観察します。より接近すると、地平線の果てが船員の言う地球の"端"に見えるようになります。この効果はゾーン-1372-アルファ内ではどこからでも見られます。この段階では"端"の認識とより接近して見ようとする軽度の好奇心以外に精神的効果は見られません。

更に接近すると"端"に対する認識が増加します。ゾーン-1372-ブラボー圏内では被験者は危険に気付いたり伝えられても進行を続けたいという軽度の衝動に駆られ、進路変更に対して抵抗します。この効果はゾーン-1372-チャーリー圏内でさらに顕著になり、離脱して被験者に対しあらゆる治療を試みても、被験者は船を建造または入手してSCP-1372へと向かおうとします。未解明ですが、少数の被験者はこの効果に対して免疫があります。

SCP-1372を横切る船舶はすべて視界から消えます。船舶が完全に横切るとGPSは突然切れます。船首がSCP-1372を横切ると即座に、船舶が下るように下へと傾くと監視官は報告します;しかし、遠隔監視では同様の効果は現れません。SCP-1372を横切ったあとに職員を回収できたことはなく、遠隔探針は正常に機能しません。SCP-1372域を船舶で横切った時の性質はまだ完全に解明されていません。現在判明していることはすべてSCP-1372-1に関する分析、目撃報告による推論です。

時折、SCP-1372から帆船が浮上します。これらはすべてSCP-1372-1とします。帆船の帆はボロボロか無くなっていて、エンジンは実用できないほどに腐食しています。少なくても5つの事例では船舶の舵は故障しており、SCP-1372-1の1隻では喫水線の下に大きな穴が発見されました。どのようにして帆船が航行しているのかは現在不明です。今日までに50隻を超えるSCP-1372-1が財団によって観測され、内██隻は行方不明と報じられた、または以前SCP-1372を横切ったことのある船舶と一致しています。SCP-1372-1に乗り込むとその全てで[削除済]が収容されているのが発見されます。事案1372-1後、SCP-1372-1船内にいる存在との通信の試みは許されていません。

付記: 事案1372-3後、船舶のみならず航空機に対してもSCP-1372の影響が及ぶことが現在判明しています。従って収容手順を修正します。SCP-1372上での飛行機による実験は許されなくなる可能性があります。高い速度と機動性を考慮すると、飛行可能なSCP-1372-1が生成されることは非常に好ましくありません。

以下文書は最高機密に指定されています。アクセスはクリアランスレベル4/1372以上の研究員に制限されます。

インタビュー記録1372-1

特に指定がない限り、このサイトのすべてのコンテンツはクリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス の元で利用可能です。