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アイテム番号: SCP-1381-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-1381-JPを視認可能である半径1.5kmの領域を私有地として確保し、部外者の進入を阻止します。この領域はサイト-92の敷地に内包されているため、サイト-92を対象とした標準的隠匿プロトコルの実行はSCP-1381-JPに対する収容措置を兼ねるものとなっています。
説明: SCP-1381-JPはサイト-92上方の空中から地表へ向けて伸びている分類不明の植物であり、多数の蔓と葉が混在した外見を有しています。SCP-1381-JPの全長は地表から確認できる範囲で1500mを超えていますが、その根元が空中のどの座標に存在しているかは判明していません。
SCP-1381-JPは、地表から肉眼で観察する場合を除くあらゆる方法において認識することが不可能です。ドローンを用いたサイト-92周辺の撮影では、地表側・上空側いずれでもSCP-1381-JPは描写されませんでした。この特性上、現時点ではSCP-1381-JPに対する接触調査を実施することは不可能です。
SCP-1381-JPの先端部は当該報告書執筆時点(2020/05/14)でサイト-92の上空150mの位置に存在しており、これは10m/日程度の速度で徐々に下降しています。報告書の執筆時点から14日程度で、SCP-1381-JPの先端部が地表に到達すると予想されています。地表に到達したSCP-1381-JPがサイト-92を含む地表に対して与える影響が不明であるため、サイト-92に保管されているアノマリーのうち特に危険度が高いものは近隣のサイトへの移送が開始されています。
アイテム番号: SCP-1381-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-1381-JPを視認可能であった半径1.5kmの領域を私有地として確保し、部外者の進入を阻止します。この領域はサイト-92の敷地に内包されているため、サイト-92を対象とした標準的隠匿プロトコルの実行はSCP-1381-JPに対する収容措置を兼ねるものとなっています。
SCP-1381-JPの根元が存在していたと考えられる座標にアクセスする手段の模索が進行中です。現在行われている実験の経過に関しては別紙の資料を参照してください。
説明: SCP-1381-JPはサイト-92上方の空中から地表へ向けて伸びていた分類不明の植物であり、多数の蔓と葉が混在した外見を有しています。SCP-1381-JPの全長は地表から確認できる範囲で1500mを超えていましたが、その根元が空中のどの座標に存在しているかは判明していません。
SCP-1381-JPの先端部は、2020/05/28にサイト-92の屋上部に到達しました。これによって発生したインシデントの記録は下記を参照してください。
インシデント記録/1381-JP - 2020/05/28
[10:23] SCP-1381-JPの先端部がサイト-92屋上に接触。
[10:24] サイト-92最上階の監視カメラが、屋内の物体が天井に引き寄せられるように浮上した瞬間を捉える。
[10:24] サイト-92全域に異常影響下警戒宣言を発令。サイト内に待機していた機動部隊η-38が配置に着くために移動を開始する。
[10:27] 重力異常がサイト-92の屋内全域に波及する。保管されていた移送前のアノマリーの一部が天井に引き寄せられ、天井に備え付けられていた監視カメラの視界から外れる。機動部隊員は天井を歩いて行動する。
[10:38] 監視外に出たアノマリーの確認を行なっていた機動部隊員から、1点のアノマリーが収容室内から消失していたことが報告される。当該アノマリーはハープを模した外見を有する全長5cmのオルゴールである。
[10:40] 他の機動部隊員から、無限に電力を供給できる電池のアノマリーと、少量のセルロースを水素・酸素・炭素分子に変換するアノマリーが紛失したと報告される。収容室内から消えたアノマリーは合計で3点、いずれも全長数cmと小型のものである。
[10:42] サイト-92の3階天井の監視カメラに高速で移動する黒影が捕捉される。黒影は全長30cm程度の二足歩行する実体であり、天井の監視カメラの上を歩いて横切ったものと判断される。機動部隊員が当該実体の確保に向けて移動を開始する。
[10:45] 機動部隊員の一人がサイト-92の4階で実体を発見。実体は人型であり、機動部隊員を認識すると即座に逃走を図り、付近のダクトへ飛び込む。機動部隊員は「実体からハープの音が聞こえた」と発言したため、紛失したアノマリーを当該実体が所持していると見なされる。
[10:48] 人型実体がヘリポート付近で発見される。人型実体は空中からヘリポート側壁に刺さるように伸びていたSCP-1381-JPへ飛び移り、葉から葉へと飛び降りていくようにして上空へと逃走していく。
[10:49] 機動部隊員の一人がヘリポートの壁を伝い、SCP-1381-JPに接触する。機動部隊員は直ちに絶叫し、上空へ向けて落下していく。
[10:50] 別の機動部隊員がSCP-1381-JPに接触。続いて身体の上下を反転し、SCP-1381-JPを伝うようにして上空へ向けて降りていく。機動部隊員の姿勢は安定している。
[10:55] SCP-1381-JPの先端部がサイト-92から離れ、速度をつけて空中へと消えていく。SCP-1381-JPにしがみついていた機動部隊員は振り落とされ、空中へ向けて落下する。
[10:56] サイト-92で発生していた重力異常が収まる。
[11:31] サイト-92内の初期点検が実施される。復旧した監視カメラの映像より、インシデントで紛失したものを除くアノマリーに重篤な損傷は発生していないことが確認される。サイト-92の警戒態勢が解除される。
補遺: SCP-1381-JPと接触した機動部隊員2名はMIAとして処理された。サイト-92から状況を確認していた機動部隊員は、SCP-1381-JPの変化について「根元から切り倒されたかのような動きだった」と証言している。
以上のインシデント記録より、SCP-1381-JPの以下のような性質の一部が判明しました。
- 地表まで到達したSCP-1381-JPは、自身に接触した物質に対し、SCP-1381-JPの根元が存在する方向へ引力を発生させる。
- 結果として、SCP-1381-JPに接触した物体、ならびにSCP-1381-JPに接触した家屋内の物体は、空中へ向けて落下運動を開始する。
- SCP-1381-JPの蔓や葉を伝って移動を行うことが可能な全長30cm程度の人型実体が存在する。この実体はSCP-1381-JPを根元側から登ることでサイト-92へ侵入し、小型のアノマリー複数を窃取したものと考えられる。SCP-1381-JPの根元が存在する座標に人型実体の由来が存在するという仮定が立てられている。
インシデントによりSCP-1381-JPは消失しました。SCP-1381-JPの由来の究明が開始されていますが、サイト-92上空の捜索による成果は上がっていません。SCP-1381-JP周辺の事象に対する植物学的なアプローチの実施について検討中です。
アイテム番号: SCP-1381-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-1381-JPを視認可能となる半径1.5kmの領域を私有地として確保し、部外者の進入を阻止します。この領域はサイト-92の敷地に内包されているため、サイト-92を対象とした標準的隠匿プロトコルの実行はSCP-1381-JPに対する収容措置を兼ねるものとなっています。
サイト-92の敷地内でマメ科の植物を育成する場合、SCP-1381-JPを生成することを2週間以上前に届け出た上で、サイト管理者含む5名以上の職員から許可を得る必要があります。出現したSCP-1381-JPを用いたSCP-1381-JP-Aの探査実験は、専属の機動部隊η-381によって実行されます。実験の終了後、サイト-92周辺に生じた落下物は全て回収し、衆目に触れたものに関しては標準プロトコルに準じた対処を行なってください。
説明: SCP-1381-JPは、サイト-92敷地内に存在する半径500m程度の領域内で育成されることにより異常な高さに生育したマメ科の植物の総称です。植物がSCP-1381-JPに変化するための条件は以下の2つであると考えられます。
- 植物がマメ科に属すること。
- 植物の種子がサイト-92敷地の先述した範囲内、またはその上空に植えられていること。
SCP-1381-JPの主要な異常性は、自身に接触した物体に対し、SCP-1381-JPの根元が存在する方向へ引力を発生させることです。この引力はおよそ2〜2.5G程度であり、先端側と比べて根元側でわずかに強くなります。また、SCP-1381-JPの蔓と葉は強靭であり、人間がそれらを伝うようにして登り降りすることが可能です。SCP-1381-JPの生育速度は非常に早く、先述した条件下においては24時間で1000m以上伸びた例が確認されています。これは2020/05/14に初めて確認されたSCP-1381-JPの生育速度に反するため、当時から現在までのSCP-1381-JPの生育に関わる何らかの要素が変質している可能性が指摘されています。
SCP-1381-JPは、地表および後述するSCP-1381-JP-Aの上から肉眼で観察する場合を除く、あらゆる方法において認識することが不可能です。ただし、SCP-1381-JPを介した移動中であれば、空中で一時的にSCP-1381-JPから離れたとしても認識は継続します。
SCP-1381-JPは、サイト-92上空の不明な高度に存在する浮遊島であるSCP-1381-JP-Aに向けて伸びています。50ヘクタール程度の面積を持つこの島は空中から直接的に観測することは不可能であり、SCP-1381-JPを介してのみサイト-92周辺の地表と接続されます。地表から観察可能なSCP-1381-JPの全長が1500mを超えている事実に反し、SCP-1381-JPを介した地表とSCP-1381-JP-A間の移動時間は最短で2分程度です。また、SCP-1381-JP-A上で生育したマメ科植物もSCP-1381-JPとなり、そちらはサイト-92に向けて生育します。SCP-1381-JPが発生する現象はSCP-1381-JP-Aに起源を持つと推測されていますが、実証には至っていません。
SCP-1381-JP-A上には、全長30cm程度・体重1kg程度の人型実体(以下、SCP-1381-JP-1)の群れが生息しています。SCP-1381-JP-1の外見は中世ヨーロッパの庶民のものに類似した衣服を着用しているヒトと酷似していますが、その体組織はセルロースから成る細胞壁を有しています。なお、後述するSCP-1381-JP-A初回探査実験の際に、SCP-1381-JP-1の殆どを喪失しています。
SCP-1381-JP-A探査実験: 2020/05/28にインシデントを発生させたSCP-1381-JP(詳細は報告書Ver.2のログを参照)に対する植物学的なアプローチに基く研究が行われた結果、サイト-92内でSCP-1381-JPを育成することが可能であることが2020/07/02に示されました。これにより出現したSCP-1381-JPに対し、機動部隊η-381の部隊員5名によって探査実験が企画され、実行されました。結果としてSCP-1381-JP-Aの発見、およびその調査を行うことに成功しました。探査中に発生した現象、および探査によって発見された資料について以下に列記します。
SCP-1381-JP-Aの地理的状況
- 12世紀頃の城郭に似た全高20m程度の建造物を中心とする集落。間取り等はSCP-1381-JP-1に合わせたものである。島の中心部に存在し、SCP-1381-JP-1の主要な生活の場になっていたと推測される。城郭は大きく損傷しており、屋根の大部分が剥がれていた。
- 島全体の40%程度を占める農地。栽培されていたのはマメ科の特徴を有する未知の植物であった。農地に点在する家屋は蔓状の植物を柱として建てられたもので、大半は天井に穴が開いていた。
- SCP-1381-JP-1が居住していなかったと思われる土地は、滑らかな緑色の物質で覆われていた。地表を採取して調査したところ、植物質で構成されていることが判明。
- 直立する全長30m程度の白色の構造物。採取調査の結果、これも植物質であった。SCP-1381-JPが到達した地点から最も遠い地点で発見された。
SCP-1381-JP-A内から回収された資料
- 城郭内部に保存されていた多数の書物。人間が使用している既知の言語とは異なる文字で記述されている。
- 城郭内部に保存されていた数点の絵画。SCP-1381-JP-1の文明や社会構造などを反映したものとなっている。
- 城郭の尖塔に備えられていた鐘。全高約90cm。
- 城郭地下に保存されていた貴金属類。地表で様々な時代に用いられていた金貨・銀貨やインゴットであり、全て既知のものと一致した。
- 農地部の家屋から回収された家具、絵画、小物等。SCP-1381-JP-1の家庭の様子が反映されている。
- 農地で栽培されていた植物。後にサイト-92地表で栽培したところ、SCP-1381-JPとなることが確認された。
- 直径5cm程度の天球儀。農地部の家屋の一室で回収された。SCP-1381-JP-Aの全体の文明水準が13〜14世紀のヨーロッパに準じているのに反し、この物品のみ20世紀水準の精巧さを持つ。
- ハープを象ったオルゴール。天球儀と同じ部屋で回収され、以前のインシデントで紛失していたアノマリーと同一であると確認された。再回収に成功したアノマリーはこの1点のみである。なお、この家屋には地下に続く金属の扉が存在したが、機動部隊員が持ついかなる装備でも解錠することが不可能であり、内部捜索は断念された。
- 城郭や周辺の土地で発見されたSCP-1381-JP-1十数体。大半は家屋の天井に引っかかって身動きが取れなくなっている状態で発見された。一部は生体資料としてサイト-92の小動物収容ケージに収容、他は標本とした。
SCP-1381-JP-A探査時に発生した現象
機動部隊η-381がSCP-1381-JPを登り始めて間もなく、サイト-92上空から多数の物体が降り注いだ。大量の塵埃により周囲の視界は遮られ、機動部隊を含む職員は一時的な屋内退避を余儀なくされた。落下してきた細かな土壌や瓦礫の内部から小型の人型実体が数百体発見され、それらは全て墜落死していた。これらは以前にインシデントで確認されていた人型実体と類似しており、このことがSCP-1381-JPの上空に仮定されていた何らかの居住空間(SCP-1381-JP-A)の存在を裏付けることとなった。サイト-92側に被害は発生しなかった。探査実験は予定を数時間遅らせて実施され、成功裏に完遂された。人型実体群はSCP-1381-JP-1と再定義された上で、その遺体はサイト-92内に保管された。
なお、2020/05/28のインシデントで確認されていたSCP-1381-JP-1個体は、探査実験および前後の処理を通じて発見されることはありませんでした。
探査実験の終了後、使用されたSCP-1381-JPは伐採処分されました。
アイテム番号: SCP-1381-JP
オブジェクトクラス: Neutralized
特別収容プロトコル: 2020/07/23のインシデント以降、SCP-1381-JPの発生を再現することは不可能となりました。オブジェクトは無力化したものと見なされます。サイト-92跡地は模造災害プロシジャに従って処理が行われ、隕石衝突によるクレーターとして偽装されています。
説明: SCP-1381-JPは、サイト-92敷地内に存在する半径500m程度の領域内で育成されることにより異常な高さに生育していたマメ科の植物の総称です。以下、オブジェクトの詳細は報告書Ver.3を参照してください。
インシデント記録/1381-JP - 2020/07/23
説明: サイト-92上空に新たなSCP-1381-JPが出現。これまでに観測されていた個体を遥かに上回る生育速度と幹周を持ち、SCP-1381-JP-Aから急激に伸び下がってサイト-92を貫通した。衝撃によってサイト-92は倒壊し、直後にサイト-92を含む半径500m程度の領域に重力異常が発生した。地盤全体が捲れ上がるように浮上し、空中のSCP-1381-JP-Aへ向けて落下していった。瓦礫と土砂の直撃を受けたSCP-1381-JPは途中から折れ、粉砕されながら倒れて空中へと消えていった。
発生時刻: 2020/07/23 12:05
被害: サイト-92全体を喪失。SCP-1381-JPに関与するもの以外のアノマリーは既に移送が完了していたものの、SCP-1381-JP関連資料と勤務していた職員は全員が失われた。後には半径500mのクレーターが残された。
上記のインシデント発生以降、サイト-92跡地で栽培されたマメ科植物がSCP-1381-JPの特徴を発現することは無くなりました。以前の探査実験でSCP-1381-JP-Aから伸びる植物質の構造物が確認されていたことを踏まえ、「SCP-1381-JP-A全体が単一のマメ科植物としてSCP-1381-JPに変質し、これまでの個体を遥かに超える規模でサイト-92の重力異常を発生させたが、結果として発生したサイト-92周辺部の崩落に巻き込まれて自壊した」という説が提唱されていますが、SCP-1381-JP-Aの現状を確認する手段は既に残されていません。
インシデント発生日の夜、「低空から天頂に向けて登っていく流れ星が見えた」という多数の報告が確認されました。当該オブジェクトとの関連性は調査中です。