SCP-1414
評価: +3+x
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アイテム番号: SCP-1414

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-1414は3×3mの防音室に収容されます。承認された実験以外ではコンセントを挿し込まないでください。

承認された実験以外では、決してSCP-1414の音量ツマミを'6'より高い数値に設定してはいけません。

説明: SCP-1414は、標準的素材で出来た████████社製のカセットデッキおよびCDプレイヤー付属ラジオです。カセットデッキ、CDプレイヤー、チューナー・ダイヤルは機能しません。この点を別とすれば、製造元・モデルが同じ他のラジオとの間には外部・内部ともに相違点が無いことが法医学的検査で明らかになっています。しかしながら、SCP-1414を使用すると、本質的に関連性を持つと推定される4種類の異常性質が発現します。

第一の異常性は、SCP-1414が言語に応答するという点です。SCP-1414が一度電源を落とされて再起動した時点で、SCP-1414へのコマンドを発声した最初の人間はSCP-1414-1個体になります。SCP-1414-1は、SCP-1414の“所有者”と見做されます ― SCP-1414はSCP-1414-1のコマンドに応じて放送局の切り替えや音量の増減を行います。SCP-1414は、物理的にくぐもった声・音声合成装置(SCP-1414-1が使用している場合のみ)・手話・筆記・手旗信号・拍手によるモールス符号指令の第三者を介した中継などの様々な形式でSCP-1414-1のコマンドを検出できます。最後に挙げた第三者介入試験により、SCP-1414は第三者が純粋に中継しただけのコマンドと、第三者によって捏造されたコマンドを区別できることが明らかになっています。また、機械の補助を受けている声と、その録音を区別することも可能です。

第二の異常性は、SCP-1414がSCP-1414-1の要求に応じて放送信号を — 民間の遠距離通信やテレビ音声も含めて — 周波数・発信源の位置・信号強度に関係なく、地球上の何処からでも受信できるように思われる点です。また、SCP-1414はファラデーケージ内に隔離された場合にも放送を受信できます。あいまいな要求があると、SCP-1414は信号強度に関係なく、物理的に最も近い発信源からの放送内容を再生します。自然言語を解析するSCP-1414の能力は、最初の2種類の異常性が相互作用した結果であり、それ自体が異常存在では無いと評価されています。

第三の異常性は、物理的な“音量”ダイヤル調整/SCP-1414-1の要求によって、SCP-1414の音量が'6'よりも高く設定されると発生します。この場合、SCP-1414-1は徐々にSCP-1414自体に由来しないあらゆる音を聞き取れなくなります。音量'7'でSCP-1414から約9分間聴取したSCP-1414-1は、SCP-1414より大きな外部の音が全て聞こえなくなり、音量'7'でSCP-1414から約24分間切れ目なく聴取したSCP-1414-1は、大きさに関わらずあらゆる外部の音が聞こえなくなります。このようにして引き起こされた難聴はSCP-1414のコンセントが抜かれてからも継続します ― Dクラス職員では現時点で8ヶ月間の影響持続が観察されており、恒久的に続くものと合理的に仮定できます。高音量におけるSCP-1414の難聴導出パラメータはまだ断定されていません。

SCP-1414による難聴の性質は、肉体的または神経学的な起源を持つものではありません。死後の検査で、関連する身体構造はいずれも無傷であることが明らかになっています。さらに、SCP-1414への曝露後に外科的手術で聴力を喪失させられたSCP-1414-1個体は、引き続きSCP-1414が送出する放送内容を知覚できると報告しています。

第四の異常性は、SCP-1414が最大5グラムの力を発揮し、コンセントを自力で引き抜くことが可能だという点です。SCP-1414は連続動作によって内部温度が35℃まで上昇するたびにこれを行い、冷却するまではコンセントの再挿入に抵抗を示します。家電製品の標準安全ガイドラインに則り、職員は差込を強制しないことが推奨されます。

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