アイテム番号: SCP-1414-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-1414-JPの付近の土地は財団によって管理されます。SCP-1414-JP内部に民間人が侵入しないように、SCP-1414-JPは高さ3m以上のフェンスで囲み、周囲には警備員を巡回させてください。
説明: SCP-1414-JPは異常芸術家集団"Are We Cool Yet?"の元メンバーであるミクス・オミクス(PoI-1121)の邸宅です。外観は2階建てとなっており、少なくとも地下11階まで存在していることが判明しています。
SCP-1414-JP内部では多数の異常現象および異常物品(SCP-1414-JP-1)が確認されています。これまで機動部隊が確保したSCP-1414-JP-1はSCP-1414-JP外部に持ち出された時点でその異常性を喪失しており、このことから、全てのSCP-1414-JP-1はSCP-1414-JP内部でのみ異常性を保持すると推測されています。
SCP-1414-JP-1の多くには金属製のプレートが据え付けられています。プレートにはSCP-1414-JP-1の製作者のものと思われるコメントと、別の人物による評価と思われるコメントが記載されています。
以下は回収・発見されたSCP-1414-JP-1の一部です。全てのSCP-1414-JP-1の情報の閲覧には、クラスAミーム対抗エージェントの接種と、SCP-1414-JP担当職員3名以上の許可が必要です。
SCP-1414-JPの敷地内には7基の墓標が建てられており、それぞれ"A.G.","M.V.","E.R.","R.H.","L.N.","K.B.","T.R."と刻印されています。各墓標が立てられている場所からは数十体の遺骨が発見されました。DNA鑑定の結果、これらは墓標ごとに1人分のDNAパターンしか存在していないことが特記事項として挙げられます。
補遺: 第8回目の調査時、下記の2つの文書が発見されました。この文書は"Are We Cool Yet?"に関連する重要文書としてサイト-8133に保管されています。
オミクス氏へ
先月ぶりだね。連絡が遅れたが、この前私たちの生体組織を送らせてもらった。研究に必要なものは揃っただろうか。
何か困ったことがあれば言ってくれ。私たちは君への支援を惜しまないつもりだ。君だけじゃなく、私たちも昔から同じ気持ちを抱いているのだ。
成功しているか否かの違いこそあれ、私たちも苦悩し、努力し、それを積み上げてここまで来た。それを「才能」「運命」などという陳腐な言葉で片付けられたくないのだ。我々の熱は我々の内から生まれるものだ。誰に定められた物でもない。我々のここにクールはある。
君の研究はいつか世界中の芸術家たちに衝撃をもたらすだろう。その研究が終わった暁に、批評家クリティックとしても、そして私個人としても、君がもう1度筆を取るその時を待っている。
エッドリオ・ラヴェルトン
親愛なるミックへ
私たちの世界はとても魅力に溢れ、同時に残酷だ。かつて多くの人々がこの世界で夢を描き、諦めていった。
数年前、君が哲学の道へ進むと言ったのはそういうことなんだろう。しかし私は、君の中で情熱が燻り続けていることに気づいていたよ。多くの仲間たちが君の研究をずっと見てきた。君の研究は、私たちの世界を大きく揺るがしかねないものだからだ。皆が胸に抱きつつも、決して口に出すことのなかった問いに真摯に向き合った君を尊敬する。
批評家クリティックを筆頭に、画家ペインター、彫刻師スカルプター、剪定屋クリッパー、構築者ビルダー、作曲家コンポーザー、監督ディレクター……名だたる芸術家たちが君を支援したのは、君の情熱に揺り動かされたからだろう。そして、ついに君はデュシャンやマルコスに並ぶ革命を起こした。
あの駄作の集合は、私たちにとっての希望だ。
「生まれ持った才能などない」。その証明が、私を含め多くの仲間たちが置いていたペンを、あるいは筆を、再び握る勇気をくれたんだ。
きっと今ごろ、君もそうしているに違いない。これから史上2度目の、最も激しい芸術の戦争が始まるだろう。
願わくば、また夢を語り合ったあのカフェで。
We can become cool.
ラモー・マルノート
ミクス・オミクス並びにエッドリオ・ラヴェルトン、ラモー・マルノートの行方は現在捜索中です。