アイテム番号: SCP-142
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-142は、以下の備品と共にアクセスできる施錠された部屋に収容してください。
- 上面が75cm×75cm以上の机1つ
- 高さを調節可能なスツール1つ
- SCP-142を使用中に、常に視認でき、動作する電動壁掛け時計1つ
SCP-142との接触が許可されるのは、████博士もしくはその他レベル4職員に書類での承諾を明示された場合のみです。SCP-142に割り当てる職員は、本人や家族がギャンブル中毒者や常習者でない者でなければなりません。SCP-142に割り当てられた職員は、環境下ではいかなる機器によっても物理的接触をしてはいけません。
説明: SCP-142は、1940年代にMill corporationによって生産されたスロットマシン“Black Beauty”に酷似しています。唯一の違いとして、長さ5.00cm、直径2.45cmの円柱形に適する物ならば何でも受け入れるように、SCP-142のコイン投入口が修正されていることが観測されました。
適切な大きさの物体(今後“ベット”と呼ぶ)をSCP-142の投入口に入れると、SCP-142はそのモデルの通常の動きをします。リールが負けの絵柄で止まった場合、ベットは失われ、帰ってきません。しかし、リールが勝ちの絵柄で止まった場合、2から200個のベットと見分けがつかないコピーが排出されます。複数の物体から成るベットで勝ちイベントが起きた場合、賭けたアイテムのランダムの分類から成る複製が排出されます。実験データによると、投入されたアイテムの数に関わらず、勝ち絵柄で支払われるアイテム数の中央値は10個でした。
SCP-142に接触することを許可された人間の被験者は、3つのユニークな段階の影響を受けます。第1段階は、SCP-142のレバーに直接的もしくは間接的に物理的接触を行うと直ちに開始されます。被験者は、軽いめまいと時間経過の感覚の大きな減少を訴えます。もしプレイから28~34分経過しても被験者がベットを使い尽くしていないならば、彼、もしくは彼女は次第に次の段階へ入ります。第2段階では、被験者が徐々に多くの量(残った物質の5~20%)のベットを、使い果たすまで消費し続けるよう強いられているのが観察されます。被験者はまた、実際の賭けの結果よりも、自分はより多く勝っているという作り変えられた妄想を言い表します。その確信にも関わらず、この段階では掛け金は多少減っているように見えます。
典型的に第2段階発症から10~12分後、第三者から追加の賭けるための物質が与えられず、被験者が賭けるものがなくなると、第3段階が始まります。この段階では、被験者はSCP-142に対して強い嫌悪感を抱き、物理的な力で強制しない限り、プレイを続けなくなります。また、被験者は物体が穴を通り抜けるという動きに対して並程度の嫌悪を示し、“浪費”または“敗北”、もしくはそのような不愉快な行動に引き込まれることに対して、尋常でない恐怖を示します。具体例は被験者によって異なりますが、以下を含みます。出入り口を通り抜ける。キャビネット、鞄、その他あらゆる保管空間のある場所に物を入れる。洗面台、シャワー、その他配管から排出する道具を使用する。衣服を着脱する。性交。そして、もっとも一般的なものは食事です。ざっと第3段階に到達した被験者の62%が、外部の意図によって栄養物の摂取を強制されない限り、栄養失調もしくは飢餓で死亡します。
いかなる被験者も、第1段階の間にSCP-142の実験を抑える、もしくは別の方法で取り除くことで、1時間以内に症状は全て回復するでしょう。しかし、第2段階に入った被験者は、SCP-142から引き離されても第3段階に移行し、全ての事例において第3段階の効果は永続することが証明されました。第3段階の被験者は、各実験が終了したとき、終了させるべきです。
SCP-142は、██/██/████に、オハイオ州████████の████ ██████頂上にある見捨てられた骨董品店で回収されました。報告によると、その店の主人は、SCP-142によっておよそ5年前に餓死していると示されました。
追記142-1: ██/██/████、許可された実験の過程において、SCP-142は一時的に分解され、分類されました。2つの例外を除き、SCP-142の構造は同型のスロットマシンの予想通りだと証明されました。構成部品142-0046、レバー部からは、[データ削除済]を含む予想外の合金が見つかりました。レバーに接触しても、それを横に倒さない限りは何の効果も現れません。さらに、以前に述べた通り、コイン投入口は、コインよりも大きな物体が入ることができるように広く修正されています。もっとも注目すべきカスタムシュートの構成部分は、構成部品142-0524、シロメの薄い板でできた小さな部屋です。142-0524はベットされた物体の保持と、支払物のディスペンサー両方を務めているように思えます。この構成要素とSCP-142との相互関係の意味は不明瞭です。しかし、142-0524の非常に脆い構築及び装置の複製特性と推定された関係により、追加試験はO5の許可なしに行うことは禁止されます。
追記142-2: O5-█の承認により、職員は現在SCP-142に対し増殖する可能性のある適切な物体を投入することができます。投入を要求する場合、████博士からの書面をもらってください。