SCP-1426-JP
rating: +59+x

アイテム番号: SCP-1426-JP

オブジェクトクラス: Keter Euclid

特別収容プロトコル: 回収されたSCP-1426-JPは低危険度収容ロッカーに収容されます。SCP-1426-JPの便箋、及び封筒に文字を記入することは禁止されます。またSCP-1426-JPを用いた実験は現在、倫理的な問題により禁止されています。

未回収のSCP-1426-JPを発見するための調査が行われています。クリアランスレベル3以上の職員は警視庁公安部特事課のSCP-1426-JPに関する資料を入手することが可能です。未回収のSCP-1426-JPによる被害が出た場合、その被害者の死体はカバーストーリー"奇病による死体のサンプル採取"を用いて回収します。被害者の親族、関係者へは適宜、最適なカバーストーリーを用いて情報を偽装します。

説明: SCP-1426-JPは紙製のレターセットです。SCP-1426-JPは軽度に装飾された封筒、便箋を一式として配送されていました。1SCP-1426-JPの包装物には以下のフレーズが印刷されています。

あなたの気持ちを大切な人の胸に"直接"届けましょう。

SCP-1426-JPの便箋に特定の人物宛の文章を書きその便箋を封筒に入れ、あらゆる人間の視覚から外れた際に消失します。便箋の消失後、5時間から6時間後に、SCP-1426-JPはその宛先の人物の胸部に突き刺さる形で出現します。この際、被害者が死亡する前にSCP-1426-JPを被害者の身体から取り除く試みは、被害者の胸部を切開することが不可能なほどに硬化する、SCP-1426-JP-Aを引き抜くことが出来ないなどの理由により全て失敗しており、この現象により被害者は例外なく死亡してしまいます。

補遺1: 以下は、被害者の死体から回収されたSCP-1426-JPの内容のリストです。

受取人: 中井太雄氏 (株式会社███████、元専務)

差出人: 中井洋子氏 (主婦、中井氏の妻)

綺麗な形で辞めたわけではないけれど、今までお疲れさま。
あなたが仕事のことで悩んでたのはわかってたし、ああいうことをしてしまったのは私たち家族を養うためだったんでしょ?
仕方ないとは言えないけど、私はこれからもあなたと一緒にいたい。
また一から家族みんなでやりなおしましょう。
私はお金を稼ぐよりも、そうすることが出来れば幸せです。

付記: 最初に発見されたSCP-1426-JP。異常性が確認される以前、中井洋子氏は容疑者として警察に拘留されていた。

受取人: 岸田佑昌氏 (警視庁██部、警部)

差出人: 岸田理子氏 (主婦、岸田氏の妻)

アンタ、若いころはもっと燃えてたよね。なんか抽象的だけど。「悪は見逃せない」みたいなことよく言ってて暑苦しかった。「何もかも理想通りに行くもんじゃないよ」言っても聞かなかった。実際、"悪い人たち"のお陰で社会が成り立ってる面もあるのに、何にも考えてなかったよね。ほんとバカだったと思う。

またそんなふうに戻ってほしいけど。

受取人: 福川由紀夫 (検事)

差出人: 福川陵 (会社員、福川氏の妻)2

おとうさん、もっとあそびたい

付記: 便箋には福川みゆき氏が描いたと思われる絵が載っている。

補遺2: SCP-1426-JPはGoI-8102(広域指定暴力団東栄曾直系"有村組")が流通の手引きをしていたことが警視庁公安部特事課の捜査により判明しました。オブジェクトの発見当初、SCP-1426-JPは現象型のオブジェクトとして登録されていました。しかし、現在のレターセットとしてのSCP-1426-JPの存在が確認されたことにより収容の手順が大きく改変されました。現在、使用前のSCP-1426-JPは全て回収されたとされていますが、その製造元は現在も特定されていません。

補遺3: 以下は、警察で行われたSCP-1426-JPの流通に関わっていたGoI-8102構成員、黒井氏への取り調べの記録の抜粋です。

前略

インタビュアー: あなたが例のレターセットの流通を指揮していたわけですね?

黒井氏: 認めるよ。

インタビュアー: レターセットの入手元はどこでしょうか?

黒井氏: 知らないよ。俺らには興味のないことだからね。向こうも取引の時でさえ身元を明かしてこなかった。取引の時に使ってた連絡先も最近使えなくなった。たぶん、お前らが嗅ぎまわってることに気付いたからじゃないかな。まあそこら辺は警察さんの腕の見せどころだろ。

インタビュアー: まあ他の刑事にも話したかもしれないですが、なぜそれを流通させていたか伺えますか?

黒井氏: 何かしらの事情でやっかいになったウチとの関係者の排除のため。まあ要するに口封じってか。

インタビュアー: なるほど。あなたの組織がどうしてこれを使って殺そうとしたかについては存じていますか?

黒井氏: いや、俺もそんなことは聞いていないからわからない。だけど心当たりはある。

インタビュアー: なんでしょうか?

黒井氏: あのレターセットがどんなものかって説明を取引の時に聞いたんだよ。手紙を書いたら宛先のやつの胸に突き刺さる。そこまではお前らもわかってるだろうけど、その時に書かれてる内容、いや書いてる時の気持ちまで伝わるらしいんだ。

インタビュアー: それについては確証はありますか?

黒井氏: あるわけねえだろ。死人に口なしだ。でもな、俺らが消そうとしてたやつらってのは、別に俺らの組織と敵対してるだとか、裏切っただとかそういうわけではないんだ。ただ俺らにとって邪魔だっただけなんだ。これを使ったのはそういうやつらへの最後の慈悲ってところだと思う。もっとも、やってることが邪悪であることには変わりないが。

<記録終了>

特に指定がない限り、このサイトのすべてのコンテンツはクリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス の元で利用可能です。