SCP-1431-JP
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SCP-1431-JP-2として使用されているJPEG画像。リサイズ済み。この画像単体では異常性は確認されない(本文を参照)。

アイテム番号: SCP-1431-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-1431-JPのファイル現物は、最新版の異常データ類保管マニュアルに則って保管されます。保存ストレージはサイト-81██異常データ保管庫内の所定のロッカーに保管してください。また、製作者を含む複数人がSCP-1431-JPのデータを保持している可能性が極めて高いことから、SCP-1431-JPによる再度の民間人曝露には迅速な対応で臨むべく、情報部門のWEB検索ルーチンには「dataSet-1431: ヒカリゴケの一生」が追加されました。dataSet-1431の詳細についてはWEB検索ルーチン一覧へアクセスしてください。

説明: SCP-1431-JPは、"schistostega.min.js"というファイル名のJavaScriptファイルです。内容を確認すると、冒頭に、このプログラムにMITライセンスを適用すること、及び"tobidasu_yahata_kun"1という人物が2017年に作成したことを示す文がコメントアウトで記載されており(補遺1を参照)、以降は一見して法則性の見出せないシングルバイト文字列が█████キャラクター続いています(この文字列部分は以下SCP-1431-JP-1)。SCP-1431-JP-1の特に前半の一部は一般的なJavaScriptの記述が独自のアルゴリズムで暗号化されたものであると解明され、内容が復号されていますが、それ以外の大部分は、詳細な動作内容や動作原理、既知のプログラミング言語が暗号化されたものなのか否かなど、ほぼすべての点で未解明のままです。

html要素、head要素、body要素を配置した任意のWEBページ(以下、SCP-1431-JP-α)にSCP-1431-JPを読み込ませ、任意の通信デバイスで閲覧すると、ロード完了後にSCP-1431-JP-1の非異常な動作によりbody要素の冒頭にimg要素とdiv要素が挿入されます。img要素は暗所で光反射により光っているヒカリゴケ(Schistostega pennata)を撮影したと思しい写真のJPEG画像(以下、SCP-1431-JP-2)であり、これは元画像をbase64エンコードしたインラインイメージです。div要素の中には、以下の内容が記載されています:

Image: Luminous Moss
Copyright: (c) 2015 Yusuke Miyahara
Source: https://www.flickr.com/photos/128251828@N08/21315034474/
License: CC BY 2.0

(太字、リンク、改行はそれぞれstrong要素、a要素、br要素であり原文ママ)
以上の内容は、SCP-1431-JP-2の一般的な説明として偽りはありません。

SCP-1431-JPが異常性を発揮するには、大きく分けて以下の2つの条件を満たしている必要があります:
条件1 SCP-1431-JP-αに、SCP-1431-JPと共にv1.9以降の時期にリリースされたjQuery本体ファイルを読み込ませ2、インターネットに接続可能な状態の機器を用い、2017/██時点の殆どのモダンWEBブラウザ3で閲覧し、被曝者がSCP-1431-JP-2の約60%以上を視認する。
条件2 被曝者は、特定の個人や団体をインターネット上で一方的に監視することや、監視して得た情報をインターネット上で他者と共有しあうこと4を習慣としている。

2つの条件を満たした時、被曝者はSCP-1431-JP-2を視認してから1~2秒間、外観的には硬直状態に陥ります。回復後にインタビューを行うと、被曝者は「ヒカリゴケの一生を追体験していた」と証言します。この「ヒカリゴケの一生」がどういうものなのかは不明瞭で、被曝者による「非常に大きな身体を持った生物になったことを突然自覚し、それから長い間、何も考えず、何かにへばりついていたように感じる」、「自分の体の中を光が通り抜け、温もりとともに身体が内側から光るのがわかった」、「ある時から、周囲の大気と、自分の身体の所々が乾燥し始めた。段々苦しくなり、自分がゆっくり死のうとしていることがわかって、そして急に意識が人間に戻った」、「人間に戻る瞬間、不意に『ああ、これはヒカリゴケの一生だったんだ』とわかった」といった漠然とした証言以外に情報はありません。また、現在の科学技術では、これがヒカリゴケ(Schistostega pennata (Hedw.) F. Weber & D. Mohr)の一生をヒカリゴケの視点から忠実に説明したものであるか否かを判断することはできません。

なお、条件1を満たした状態でSCP-1431-JP-αを表示させたまま300秒経過すると、body要素の直後に非異常な動作でtobidasu_yahata_kunによるメッセージの体裁の文が挿入されます(補遺3を参照)。

補遺1: SCP-1431-JPのMITライセンスについての表示。

/* [ turn into schistostega ] Copyright (c) 2017 tobidasu_yahata_kun This software is released under the MIT License. http://opensource.org/licenses/mit-license.php */

補遺2: 2017/██/██、オカルト愛好者のネットコミュニティ"Qitan-qitan"、及び首都圏の軽音楽愛好者たちのコミュニティにおいて、同時に「あいつらはネットウォッチの結果、誰かにコケにされたらしい」という不可解なジョークが急速に流行し出したことが、過去の事例からQitan-qitan周辺コミュニティに潜伏していたエージェントによって報告されました。初期調査の結果、3名の人物から「ある人物の動向を観察していたことが本人に気づかれ、意趣返しにWEBページを見せられて、ヒカリゴケの一生を追体験した。WEBページのアドレスは残っておらず、どうやって見せられたのかも、その人物が誰なのかも思い出せない」との証言が得られました。

証言を根拠にインターネットサービス「さくらインターネット」が提供しているレンタルサーバを捜査し、被曝者3名が閲覧したと推測されるWEBページを発見。直ちに該当サーバ保有者のアカウントを削除し、被曝者3名には記憶処理を行い、「不思議な体験」として認識を陳腐化させることで事態を収束させました。なお、当該ページのSCP-1431-JP-2には、"debagame yamero yona and the dopeness"という文言を含んだem要素が被さっていました。

tobidasu_yahata_kunであると推測される、SCP-1431-JPを作成し、被曝者にSCP-1431-JP-αを閲覧させた人物の調査が現在進行中です。"文化圏が密接でない複数のコミュニティに関連している"という特徴があるにも関わらず、現在もコミュニティの周辺人物から当該人物の情報は得られていません。

補遺3: 条件1を満たした状態でSCP-1431-JP-αを表示させたまま300秒経過5すると表示される文書。

こんな つうしんしすてむに まし゛に なっちゃって と゛うするの って 思うかもしんないけどさ だって コミュニケーションなんだから まし゛にもなるさ まし゛でコケにされなかっただけ ましだと思えよな つって… *special thanks* jockjamsvol6/voodoobuzz/gaycopmp4/きたんきたんコミュのみんな/同じく四ツ谷[編集済]のMyMem/そして わたし… 2017[日時編集済] tobidasu_yahata_kun

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