SCP-1471-JP
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SCP-1471-JP-A-██。

アイテム番号: SCP-1471-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-1471-JPはプラスチック製のケース内に収納された状態でサイト-81██の低危険度物品収容ロッカーに収容されます。SCP-1471-JPを用いた実験では実験室内でDクラス職員にケースを開放させ実験を行ってください。実験終了後は、実験室備え付けのロボットアームを使用してSCP-1471-JPをケースに収納し、職員がケースを回収してください。実験に使用したDクラス職員は各種検査の後に問題が無ければ他のオブジェクトに割り当てられます。

説明: SCP-1471-JPは長さ50cmのプラスチック製の虫取り網です。

SCP-1471-JPに人間(以下、対象)が接触すると、SCP-1471-JPの網部分の糸がSCP-1471-JPから分離し、蠕動運動に似た動作で対象に絡みつき始めます。糸は未知の原理により長さを増加させ、対象を完全に覆うまでこれは続きます。糸は対象を完全に覆いつくした時点で未知のプロセスを経て緑色に変色、結合し、衣状の組織へと変化します。対象がSCP-1471-JPに接触してからここまでに要する時間は平均して約1時間です。その後、対象は静止し外部からの反応に一切反応しなくなります。この際衣に穴を開け内部を検査した結果、内部には人間由来の成分を多く含むクリーム状の物体が満たされていることが判明しました。また、この物体からは人間が苦痛を感じた際に発する脳波に酷似する電気信号が検出されました。

対象が上記の状態に変化してから平均して30分が経過すると、衣を内側から破る形でランダムな種類のチョウ目(Lepidoptera)の生物(SCP-1471-JP-A)が複数発生します。SCP-1471-JP-A群の総質量は対象の質量との完全な一致を見せました。SCP-1471-JP-Aは対象の意識を共通で有しており、基本的には対象の意志によって群れで行動します。詳細はインタビュー記録-1471-JPを参照してください。

SCP-1471-JP-Aはそれらを視認した人間(以下、曝露者)に対して複数の認識災害を引き起こします。曝露者はチョウ目に関する異常な知識を獲得し、SCP-1471-JP-A個体の種類や習性、金銭的価値などを判別することが可能になります。また、曝露者は強い金銭欲を示すようになり、SCP-1471-JP-Aを標本にして売却することが金銭を得る為の最適な手段であると考えるようになります1。この異常な精神作用により多くの曝露者は近辺に存在する尖った物体(包丁、箸などの食器類やペンなど)を用いてSCP-1471-JP-Aの標本を作成しようと試みます。しかし、この行動は適切な標本作成の手順から逸脱したものであり、結果としてSCP-1471-JP-Aを著しく損傷または死亡させ、SCP-1471-JP-Aの金銭的価値は完全に失われます。また、上記の行動を行う過程で曝露者は周辺の物品を損傷、破壊させ、結果として金銭的な損失を被ります。この欲求はSCP-1471-JP-Aの金銭的価値が高いほど強まる傾向にあり、アレクサンドラトリバネアゲハ(Ornithoptera alexandrae)やオオムラサキ(Sasakia charonda)など希少価値の高い種類のSCP-1471-JP-Aを視認した場合、曝露者は意思疎通が困難なレベルの興奮状態に陥ります。

昆虫類に一定以上の興味を抱く人間2はこれらの認識災害による影響を受けない他、曝露者にクラスA記憶処理を施すことでこれらの影響を完全に除去することが可能です。

発生から12時間程度が経過したSCP-1471-JP-A群は1個体を中心として1カ所に集合し始めます。その後SCP-1471-JP-A群は未知の原理により融解、合体し、対象の姿へと再構成されます。この際、死亡したSCP-1471-JP-A個体の死骸や隔離されるなどして集合出来なかったSCP-1471-JP-A個体は対象のDNAを持つ同質量の肉片へと変化し、その質量分対象の器官、組織等が欠損した状態で再構成されます。対象はSCP-1471-JP-Aに変化していた際の完全な記憶を保持しています。また、この時点でSCP-1471-JPの網部分は未知の原理で再出現し、人間の接触により同様の異常性を再び発現するようになります。

補遺1-発見経緯: 2017/08/11に鹿児島県██市の住宅で発生した家族3内の傷害事件において、夫の平石 ██氏が現場に大量の肉片を残して行方不明となり、後日付近の山林から両手足が欠損した状態で発見された事例が財団の注意を引き、警察が██氏に行った事情聴取の内容を元にSCP-1471-JPが発見、収容されました。

補遺2-インタビュー記録: 平石 ██氏に対して行われたインタビュー記録です。

補遺3-SCP-1471-JP関連文書: 平石邸の██氏の部屋からSCP-1471-JPが発見された際、SCP-1471-JPは一部が破れた紙製のラッピングで包装された状態で、ラッピングにはB6サイズのメッセージカードが糊付けされていました。以下はメッセージカードに印字されている文章です。

ヒャッホウ!君は「博士のめざせビートルマスター!こんちゅうさいしゅうネット™ バタフライエディション」を見つけたんだね!
この虫とりあみを使えばなんとビックリ!せかい中のどんなチョウチョもあつめられちゃうぞ!
チョウチョの力でみんなもニッコリ!うるさいパパやママもきみをほめてくれるよ!
家族みんなで楽しもうね!

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