SCP-1480-JP
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SCP-husuma

SCP-1480-JPの襖部分

アイテム番号: SCP-1480-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-1480-JPが存在している家屋周辺には私有地であることを表す看板と監視カメラを設置し、周囲をフェンスで封鎖することで、一般人の家屋内への侵入を防止してください。家屋へと侵入がなされた場合、侵入者の当該オブジェクトへの接触の有無に関わらず、クラスB記憶処理を施した後解放してください。

説明: SCP-1480-JPは██県██市の山間部に現存する築███年以上の廃屋内に存在する押入れです。家屋の各所には経年劣化による腐食や破損が確認されていますが、SCP-1480-JPが存在する室内には腐食や破損等は現在確認されていません。また、登記上この家屋は██年前に須賀██氏へと██氏の父親から相続され所有権が移転されていますが、██氏の足取りが███尋常小学校を病気を理由に休学して以来、不明瞭であることが確認されています。

SCP-1480-JPを直に視認すると、SCP-1480-JPの内部へ入らなくてはならないという強迫観念を感じます。その後、SCP‐1480‐JP内部へと異常性に曝露した者(以下対象)が侵入すると自動的にSCP-1480-JPの入口が閉じ、対象は不明な要因により即座に失神します。内部からの自力での脱出は現在まで成功しておらず、外部から襖を開けることでのみ脱出が可能です。この異常性は複数名が同時にSCP-1480-JPを視認している場合や、SCP-1480-JP内に既に対象が存在する場合、活性化しません。

活性化状態にあるSCP-1480-JPの内部には異常空間が存在しています。光源及び本来あるべき内壁は確認できておらず、赤外線カメラ等を用いた内部の撮影の試みも失敗に終わっています。また、活性化状態にあるSCP-1480-JP内部では時間の経過により対象の身体に重篤な悪影響を及ぼすことが事案1480-JP-01から判明しています。

SCP-1480-JPは██県が19██年█月██日に行った土地統計調査中に県庁職員である小林██氏(以下小林氏)が偶然SCP-1480-JPの異常性に曝露した事案1480-JP-01が発生した際に発見され、県庁職員に扮していた財団エージェントからの報告を受け財団の管理下へと移りました。

小林氏がSCP-1480-JPの異常性に曝露したと推定される時間からおよそ50時間後にエージェント・██によりSCP-1480-JPが発見され、小林氏が救出されました。救出時、小林氏には重度の栄養失調に加え、通常の2.1倍の扁桃腺の腫れ、両手全体に広がる打撲痕、両手の全爪の破損、41.4度の高熱が確認されました。現在まで小林氏はサイト-81██内医療施設にて治療を受けていますが、未だ完治に至っていません。また、事案1480-JP-01の隠蔽のため、カバーストーリー「突発性解離性遁走の可能性」が小林氏の周囲の人々へ流布されました。

事案1480-JP-1にて発生したSCP-1480-JPの影響の詳細を調査するため、19██年██月██日にDクラス職員を用いた実験が行われました。

実験記録1480-1 - 日付19██/██/██

対象: D-218717

実施方法: 対象をSCP-1480-JP内へ侵入させ、50時間後に救出する。対象には録音機器を携行させ、何か変化があった際には記録を行うよう指示。

結果: 救出時、対象には重度の栄養失調や両手の全爪の破損など、小林氏と同様の症状が確認されました。また、対象がSCP-1480-JPの影響を受けるおおよその時間帯を把握することに成功しました。実験報告書1480-1-3を別途参照してください。

分析: 継続して内部に留まり続けることでSCP-1480-JPの異常性の影響を受けるようです。また、特筆すべき点として、「すすり泣く声」「壁を叩く音」「何か引っ掻くような音」とみられる音が確認されました。これらとSCP-1480-JPの関連性は現在調査中です。実験後のメディカルチェックにより、D-218717の今後の実験への参加は難しいと診断されたため、D-218717はクラスB記憶処理を行った後、[データ編集済み]へと配属されました。

実験記録1480-2 - 日付19██/█/██

対象: D-219947

実施方法: 対象をSCP-1480-JP内へ侵入させ、80時間後に救出する。対象には録音機器を携行させ、常に記録を行うよう指示。

結果: 対象は死亡しました。詳細な記録は音声記録1480-3-1を別途参照してください。

分析: SCP-1480-JPの異常性に曝露してから72時間後に対象は死亡することが判明しました。音声記録の内容から、それまでに曝露した異常性の結果により衰弱死するのではなく不明な要因によって死亡するものと思われます。また、「すすり泣く声」「壁を叩く音」「何か引っ掻くような音」とみられる音は対象がSCP-1480-JP内へ侵入後24時間経過した頃から徐々に小さくなり、対象の死亡時には完全に聞こえなくなることが判明しました。

付記: 19██/█/██に非活性化状態のSCP-1480-JPの内部調査が行われました。その際にSCP-1480-JP内にて大きさから小学生程度の児童のものと推定される頭蓋骨が発見されました。物理的干渉が不可能なため霊的実体であると仮説が立てられています。これはSCP-1480-JP-1に指定され、現在SCP-1480-JPとの関係性を調査中です。また、SCP-1480-JP内にて人間のものと思われる剥離した爪と、壁面に付着した血液が発見されました。DNA鑑定によってこれらは小林氏とD-218717、D-219947の3名のものと判明しました。

実験記録を考慮すれば、SCP-1480-JP内から剥離した爪が発見されるのは理解できる。だが何故、小林氏やD-218717、D-219947らの血液がSCP-1480-JP内に付着している?それも、自ら擦り付けたかのように、あるはずのない内壁に。 - ██博士

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