SCP-1494
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アイテム番号: SCP-1494

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: フロリダ州フォートローダーデールのハリウッド国際空港を離陸する全ての飛行機に、荷物の中や無作為な乗客の身体に設置した監視・追跡機器を配備します。SCP-1494現象の発現を防ぐために、45歳以上の副操縦士の異動、2008年以前に製造された飛行機の使用防止、空港から離陸する飛行機内での特定飲料の抑制などの努力が行われています。SCP-1494の全ての実験は現時点で中断されています。

SCP-1494に関連する行方不明者報告は抑制し、記録は押収して検閲版に置き換えます。親戚や法執行官にはクラスC記憶処理が施されます。

説明: SCP-1494は、ハリウッド国際空港から離陸してアメリカ合衆国外へ向かう旅客機に発生する現象を指します。飛行中のある時点で、アメリカを出る前に乗り換え空港に一度着陸することを指示する通知が飛行機に入る場合があります。乗り換え空港で機内に留まり続けた乗客は、予定外の着陸を通知される以外の異常効果を経験しません。飛行時間に変化は無く、飛行機のレーダー追跡はSCP-1494現象中に途中着陸が行われていないことを示します。以下の条件が整っていなければこの効果は開始しません。

  • 少なくとも70名の乗客が飛行機に乗っている。
  • 飛行機は2008年以前に建造されたものである。
  • コカ・コーラ社の飲料が提供されている。
  • 飛行機の副操縦士が45歳以上である。
  • 航空警察官や隠密の財団職員が乗っていない。

途中着陸中に飛行機から降りた人物は、完全に職員が配備されたジャクソンビル国際空港の正確なレプリカと思しき空間に入ります。全てのコンセントには機能性がありますが、携帯電話やインターネット対応機器などの通信装置は充電されません。しかしながら、それらは電源が枯渇するまでは機能し、信号を受信し続けます。通話記録上では、これらの通信機器による電話はハリウッド国際空港からのものとして表示されます。出発ターミナルに接近する飛行機は観察されておらず1、入場ターミナルに接近する飛行機はハリウッド国際空港から離陸した機のみです。

一度ターミナル内に入ってから空港の他の場所へ退出しようと試みた人物は、自らが反逆行為で告発されていると通達され、入場を拒否されます。出身国ごとに、対象者は異なる反逆罪の告発を受けます。実際に何らかの反逆行為を行ったか否か、または告発内容がそもそも実現可能であるか否かを問わず、対象者は告発が正当なものであると信じ込みます。

反逆行為告発の例

対象者 出身国 行為
成人男性1名 アメリカ合衆国 アメリカの新聞に機密情報を売り渡したという告発。漏洩された情報は、レーガン政権時代に開発された戦略防衛構想“スターウォーズ”ミサイル防衛システムを指しているように思われた。
思春期女性1名 フランス “君主に対する大逆罪”で告発され、母国や他の国家へ移動すれば身柄引き渡しの後、“国王陛下のご意向により”処刑されると伝えられた。この情報が掲載された文書にはフランス国王シャルル10世の印章が押されていた。
高齢男性1名 消滅したソビエト連邦の市民と特定 革命を妨害し、反革命勢力と共謀したとして告発されているとの通達を受けた。告発は1930年代のスターリン粛清期におけるものと同一であるように思われた。
複数名の団体、休暇中 ナゴルノ・カラバフ共和国の不明な州 各対象者はそれぞれ同一の犯罪(機密文書の破壊)を通知され、母国が発行したものとされる同一の証明文書を与えられた。
成人男性1名 ミクロネーション2 “自治領メルキゼデク”。 “裏庭領土から遥か遠き国々への廃棄物の除去を拒否した結果、廃棄物を溢れさせ、国家のペットであるクイーン・フーフーの病気を招いた”として告発。

類似の行為で告発されている人物たちは、しばしばターミナル内に小規模コミューンを形成し、自分たちの現状について空港の警備員や管理スタッフと意思疎通します。最近の観察では、幾つかの小さな異種文化圏が形成されています — これらはターミナル内の売店の商品や、空港内に新たに持ち込まれた荷物の中身で生計を立てているようです。建造物がスーツケース、衣服、廃棄物から構築されています。加えて、空港から密輸品として登録された物品の闇市が報告されています。

SCP-1494は2008/03/11、[編集済]の乗客数名が移送中に行方不明になったと報告された時に初めて発見されました。予定外かつ未知の目的地に関する報告がスピリット航空に潜入していた財団職員に届いた後、記憶処理措置が施され、現象の調査が始まりました。2008/10/04を以て、SCP-1494は収容済のEuclidクラス異常と見做されています。

補遺: 空港における活動の調査で、[データ削除済]に停泊し、フォートローダーデール国際空港で途中着陸を行った飛行機1機が後ほど行方不明と報告されたことが注目されました。乗客は全員ロストしたと推定されています。フライト後に財団職員が押収した記録以外で、当該旅客機の痕跡は発見されていません。このフライトについての注目すべき情報には以下が含まれます。

  • 監視カメラ映像はフライトの記録を裏付けるものではなく、飛行機や乗客の存在を示していない。
  • 操縦士と副操縦士はフライトに関するどの文書でも言及されていない。
  • リチャード・マシスンの短編集“高度2万フィートの悪夢: ホラー・ストーリー”1冊がターミナルから回収された。乗客の所持品だったと考えられる。
  • 空港内にいた人物たちは、飛行機がゲートに到着した時間に、金属の破砕音を聞いたと報告していた。
  • 破損したラップトップ・コンピュータが滑走路で発見された。このコンピュータは空港の警備員に支給されたものと同一である。
  • 標準的な空港の保安プロトコル文書1部が、激しく破損した状態でターミナルから回収された。乗客の所持品だったと考えられる。
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