このドキュメントはサイト-███の重要書類保管室から回収されました。
特異オブジェクトナンバー: AO-1504-WGGYXJK
アイテム説明: 怪我をすることがない目立たない男
回収日: ██-██-████
回収場所: ████████, ████
現状: AO-1504は標準人型格納個室に収容行方不明
補遺1504-1:
回答者: AO-1504
質問者: Loyd博士
序文: AO-1504の背景情報について質問されています。
補遺1504-2:
我々は彼の本当の特性を知らなかった。我々は彼が本当は何がしたかったか知らなかった。[データ欠落]
[データ欠落]。私は彼がコンピュータにも影響を与えると考える。自動安全システムは"しゃっくり"(“hiccups”)し始めた。ここでもシステム侵害、あそこでもシステム侵害。しかし何に対しても驚かなかった。とは言え、我々のKeterは出ていった。およそ半分のスタッフだけがそれに気づいた。残りの半分?死んだよ。我々はどうにかしてそれを収容した。
スタッフの増援を要請したが返事はなかった。必需品が減って来たので、送って欲しいと頼んだ。何もない。彼らは我々の存在さえ認めなかった。更なる侵害、更なる死を我々は経験した。しかし決してこれらの侵害や死を疑うことはなかった。何故これらの死を我々が疑わなかったのか、私には分からない。
[データ欠落]
早朝、我々はサイト広域で格納侵害を受けた。以前言及した"しゃっくり"のせいで、全てのドアが開いた。残ったスタッフの大多数が死んだ。まだ生きている人はほとんどいない。我々ではこの大規模な侵害を抑えることはできない。そして他の財団のサイトは恐らく無視するだろう。彼らは全くもって普通の事だと引証して、無視するだろう。
私はこれを保管室に入れ、核を作動させるつもりだ。私は重傷でもはや助からないが、爆発はそれによって死ぬより多くの命を救うだろう。誰かこれを見つけた人が居るならば、私の妻に伝えてほしい、多くの時間を仕事にばかりかまけてすまない、愛している。そして伝えてほしい、さようなら、私が死んでもあなたを思ってる。
— 調査員 Darryl Loyd
注意: これはおそらく重要書類保管室に収納される前に、ドキュメントの上に手書きで記されたもの。血痕がドキュメント上に残されている。後の分析でこの血がLoyd博士のものと判明。このドキュメントは汚れにより読めない。
補遺1504-3: サイト-███の核弾頭は、クラス7格納違反に対抗するため████/██/██に爆発した。合計で█つの特異品(anomalies)が爆風の中破壊され、█つの特異品が回収され、AO-1504を含む█つの特異品が消失した。サイト-███に居た███人の財団職員が死亡した。
サイト-███から回収された新情報によってこのドキュメントは更新されました。
アイテム番号: SCP-1504
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-1504は現在格納されていません。もしも財団職員が対象を発見したら、ただちに現在のプロジェクト指導者に連絡を取ることになっています。SCP-1504を発見した場合、エリア-1141に移送され、3m×3m×3mの格納室に収容されることになっています。
対象の格納室に入るには、合計4人のレベル3スタッフが必要です。格納施設の侵害が起きた時に備えて遠隔操作でのフェイルセーフを規定するため、2人のスタッフが管制室に残らなければなりません。格納室を水で満たし、ハロタン2蒸気で一帯を囲うことでフェイルセーフはなります。そしてそれは、唯一のSCP-1504から能力を奪う現実的な方法であると分かりました。広範な調査の結果、頭へ鈍い一撃を加えることでSCP-1504の能力を奪い取る事ができることが分かりました。対象は十分に限られた場所に制限され、抑制とハロタン蒸気を使って常時無能力化されます。
他のスタッフは複数の鍵を同時に解除しなければなりません。この時最低4人の警備員は彼らを守らねばなりません。全ての鍵が解除された後、1人のスタッフのみが格納室に入ることが認められています。警備員は格納室が開いて以降常に格納侵害に備えなければなりません。
エリア-114では自動システムが使われてはなりません。全てのドアと格納室は単純な南京錠や単純なダイヤル錠で鍵を掛けられなければなりません。エリア-114に勤める全ての職員は、超心理学についての高い知見、知覚変化への強力な回復力のどちらかを備えていなければなりません。
説明: SCP-1504は身長1.95mの白人男性です。右肩の小さな痣以外は特に目を引くところはありません。SCP-1504の異常な特性は、危害を加えられず、殺されもしないことです。
SCP-1504が行う全ての行動は、周囲の人々に状況に応じて予測の範囲内であると知覚されます。また、偶然によって、または彼ら自身によって、彼らを傷つけたと信じるだろう人々をSCP-1504は攻撃する事が知られています。対象は電子式、自動式システムに影響を与えます。
SCP-1504は彼の傷つかないという能力により、財団の注意を引きました。そして最初の実験後、Anomalousアイテムとして分類されました。対象はサイト-███の施設のAnomalousアイテム棟に保管されました。████年██月██日、サイト広域のセキュリティ障害とその後に続く格納システム侵害が起き、現場の核弾頭爆破という結果に終わりました。
サイトの捜索によって死が確認されなかったため、SCP-1504は消失したと宣言されました。当初は低い優先権が発令されましたが、上記のドキュメントが見つかったためすぐさま高い優先権に引き上げられました。機動部隊-イータ-6(別名.意識フィルター)はSCP-1504を見つけるために作られました。
補遺1504-1: さらに分析が進み複数のフィルターを通してみると、SCP-1504の反応が以前記録されたことと異なっていることが発見されました。
回答者: SCP-1504
質問者: Loyd博士
序文: SCP-1504の背景情報について質問されています。