アイテム番号: SCP-1522-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: 全てのSCP-1522-JP実体は、保管エリア-8159Aに収容されています。エリア周辺は私有地として立入禁止措置が施されています。研究チームは1ヶ月に一度、SCP-1522-JP各実体の保存状態を確認し、風化や崩壊の兆候がないかチェックを行います。この作業は研究チーム内の、最低2名以上の異常物品鑑定資格保有者が行います。
説明: SCP-1522-JPは、未知の素材で構成された、起源不明の擁壁状構造物です。現在発見されている実体の個数は全99体です。素材は外見上コンクリートに類似していますが、その化学組成は現在地球上に存在するいかなる無機質結晶質物質とも一致しません。実体の規格は全て同一であり、幅2.0m・高さ5.5m・奥行1.5mとなっていますが、実体毎に数cm程度の微小な誤差が存在します。
SCP-1522-JPの下部には、半径0.1mの丸穴が6つ空いており、いずれかの穴に人間が腕1を挿入することで異常性が発現します。異常性発現時のSCP-1522-JP表面には、影絵に類似したアニメーション映像が30秒~99秒の間表示されます。表示される映像の内容は実体毎に異なっていますが、時間的・空間的な連続性が認められることがあります2。腕を引き抜くことで映像の表示は中止されます。尚、丸穴の全てが破損などの理由で腕を挿入できない状態にある場合、映像を表示することは不可能となっています3。
収容経緯: SCP-1522-JPは1989年4月に長野県████市郊外の██山宅地開発事業実施の際、地中から出土したことで発見されました。当初は産業廃棄物と誤認され処分が検討されていたものの、調査により未知の物質で作成されていることが判明すると、長野県庁内部のエージェントから財団へ通報が行われました。掘削作業のために既に幾つかの実体が破壊されていたことや、ひび割れ等の劣化の兆候を示している実体が多数存在したことから、財団は付近の区域を買収し、収容エリア-8159Aを新たに建設、全てのSCP-1522-JP実体は防振・防水措置を施された上で、同エリアに保管されることとなりました。
補遺1: SCP-1522-JP各実体における表示映像の概要
以下はSCP-1522-JP各実体における表示映像の概要を一覧にしたものです。各実体には、埋没していた地層の年代が古い順にナンバリングが為されています。映像内容のより詳細な記録は添付資料を参照してください。