クレジット
タイトル: SCP-1533 - 集団
翻訳責任者:
Raihachi
翻訳年: 2020
原題: SCP-1533- The Collective
著作権者:
bbaztek
作成年: 2012
初訳時参照リビジョン: 13
元記事リンク: ソース
アイテム番号: SCP-1533
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-1533を集合的に構成する個別の実体はサイト-██の10×10×10m区画内に拘留してください。収容チャンバー外部には常時武装した警備員を配置してください。SCP-1533が脱走を試みた場合、銃火器では実体を一時的にしか制圧できません。物品類の要求は-書籍、映画、音楽、あるいはその他のメディア-厳格に却下し、SCP-1533セルに私物を秘密裏に持ち込んでいることが発覚した職員は収容施設から退去させられ、管理者命令に従って再配置されます。いかなる状況下においても職員がお互いにあるいは集団自体と親交を持つことは許可されません。すべてのエージェントは無表情を心掛け、収容セルに存在している間は短い平叙的な陳述のみ行ってください。個別化行動、社交的態度、または単純な指示の伝達を超えるその他の相互作用は、SCP-1533の行動プールに追加され、脱走を容易にするために利用される可能性があります。
標準的に予定されているSCP-1533イベント当日においては、自閉症スペクトラム障害の症状を示す12名のDクラスは、SCP-1533の社交的成長を阻止するために当該集団と交流してください。SCP-1533の非社交化は武装した警備員の監督下で行われなければなりません。武装した職員は当該集団が自己の利益のためにDクラスを社交化しようとする兆候や、その他の異常を厳重に監視する任務を負います。工作員はSCP-1533と接触する際にアイコンタクト以外の方法を採ることを一切禁止します。
説明: SCP-1533は外見上は██以上の人型実体およびその人格を指揮する、未知の性質を有する集合知的存在の呼称です。SCP-1533実体はそれを構成する個体によって開催および随行される可変的な性質の社会的会合としてのみ出現します。SCP-1533イベントは前回のイベント地点から半径50マイル以内の範囲で月単位の間隔で発生し、通常はホームパーティーや休日の懇親会などとして集合します。しかし、SCP-1533は家族の再会や誕生日パーティーのような、集まる前に参加者が互いを知っていることが前提となるイベントを開催することは確認されていません。
SCP-1533を構成する個体は、過去に交流したヒトの対象の行動を模倣する能力を有します。観察された行動はSCP-1533が自由に利用可能な集合的"データベース"に登録され、その後イベントに応じて異なる形で実体の間で分配されます。各実体は特定の社会的役割を果たすために、多数の行動、スキル、および個人的属性からなる人格の概要を習得します。当該個体はこれらを「吸収する」ためには直接視界に入れることのみが必要であり、明白に陶酔状態に置かれている際にも、社会的合図に対する鋭敏さを維持しています。修正可能な属性の具体的な例としては、個人的な性癖、声の抑揚およびリズム、スポーツまたは運動における専門的技術、弁論術、個人の態度、さらにはユーモアのセンスなどが挙げられます。
SCP-1533が説得力を有する個性を容易に模倣可能であることは社交的適応性向上の兆候です。この過程は自然淘汰と類似しており、将来の犠牲者により慕われるような好ましい行動を選択する傾向があり、不快感を与えるなどして参加者の"興味を失わせる"ような行動は廃止されます。その結果、これらの個体は軽度の自閉症スペクトラム障害の症状を呈する状態から、非常に魅力的かつ危険な個体集団へと変化する発達を遂げます。
データプールを拡張することを除くと、SCP-1533は人間に対して操作能力を行使するためだけに存在します。これは不愉快で擁護不可能な観点に同意するよう説得することによって対象の自己同一性を刺激する方法から、対象に感情的および身体的な危害を加えるといったより間接的な方法まで様々です。この集団はカリスマ的な人格を行使してヒトの標的を魅了し、交友関係や親密な関係の完全性を脅かすことを優先します(パーソナリティリストを参照)。当該集団は参加者の感情的支配権をめぐって実体同士で争い、最も成功した人格はタトゥーやその他の地位を象徴するものを誇示することによって、多少の自律性を提示し始めました。
その存在は人間に対して多大な影響を及ぼすため、財団工作員は過去の参加者が以前のイベント発生地点に送付したSCP-1533宛の手紙や私物を定期的に回収します。また、実体は職員に対し、同業者や恋愛対象者といった特定の人物への愛情や敬愛を保証することを約束して便宜を図ることを試みたことがあります。SCP-1533の人格は、現在の財団の理解を超えるボディーランゲージや表情を読み取る能力を発達させています。SCP-1533のの操作を受ける傾向にある職員を排除することは、当該集団自身の能力への自信を強化する結果となったため、困難であることが判明しました。████/██/██時点で、工作員はSCP-1533が遭遇するたびに知識を吸収する社会的データを制限するために、マスクを着用するように指示されています。
パーソナリティリスト: 以下はSCP-1533が人間を支配するために利用される最も顕著な人格のリストです。複数の人格が同一の標的を選択することは稀です。SCP-1533はテレパシーや透視能力を有しておりません。イベント前の行動の模倣を予測することに依存しているため、当該実体の成功率(実体の操作に対する被害者の受容性によって定義される)は現在██%に止まっていますが、この割合は記録開始以来着実に増加しています。SCP-1533は本質的に人間の社会的領域のより悪辣な側面を個別の人格に統合することによって機能するため、財団エージェントは無実の対象に苦痛を被らせるために当該集団が使用するであろういかなる計画も破綻させることが強く奨励されています。
実体の挙動および身体的外見の記述は、許可された職務として秘密裏に服務するよう命じられた潜入エージェントによって提供されます。
| 呼称 |
パーソナリティの概要 |
| "AJ" |
首に██████のタトゥーがあり、白いフィットキャップを着用した20代前半の男性。AJはホームパーティーやレイブパーティーイベントに出現します。彼は対象と親密になることを試みます。AJの初期実体は標的に横柄かつ煩わしいと見做されたため、必要な関係を築くための共通点を見出すことができませんでした。知識基盤の拡大および社会的本能の洗練により、AJは会話を円滑に行うために標的の出身地/キャンパス/職場に友人または兄弟がいると主張します。当該実体は最も多くの標的を最短時間で魅了することが意図されています。██████のタトゥーは、AJが一晩で2人の大学生の年齢の女性を夢中にさせ、彼女たちの友情を著しく歪曲させたイベント██-█を象徴するものです。 |
| "ロジャー" |
ロジャーは20代半ばで、体格は小太りであごひげを生やした外見の男性です。当該実体はホームパーティや地域の集会シナリオでのみ確認されます。ロジャーは大差で忌避される程度に乱れた風体を呈しています。ロジャーの集団の演説者としての役割を考慮すると、参加者がその外見や見解の主題に嫌悪感を抱くことでその説得力を持たせることに疑念を抱かせます。当該実体は女性固有の劣等感、権力者の弱者に対する征服感、人間生命の実存的な孤独、および決定論的な宇宙における愛の不可能性などに対するファシスト的な見解について、雄弁かつ権威的な態度で繰り返し表明してきています。少数派の見解を有する人々はロジャーに誘引され、各イベントで小規模な支持者の集会を形成することの一因となりました。コミュニティの詩文講習会において2名のメンバーを虚偽の幼少時代の記憶により落涙させた後、最近のロジャー実体は汚れた服装で、通常顔面に大きなポートワインのシミ状のあざを有している様子が確認されてます。 |
| "ドナ" |
ドナは20代半ばの魅力的な女性として出現します。ドナはパーティーシナリオで、男性、時には女性の誘惑を担当します。実体の手には危機に晒した関係ごとにリングが装着されます。現在の総数は██です。 |
| "ジェイス" |
ジェイスは10代後半の男性で、社交場で居心地の悪さを覚えているパーティー参加者を標的にしています。パーティーシナリオでは不安や目に見えて困惑している参加者はあまり見られないので、ジェイス実例が出現することは稀ですが、標的に対して最大の感情的負担を強いることになります。実体は同様の問題を抱えていると主張して標的に共感の意を表明します。不特定の人物や当事者を流し目で見たり、二重の意味が込められた発言をしたり、至る所で作り笑いをしたり、不適切なときに笑うなどの戦略的利用により、実体は標的を安心させると同時に不安をかき立てます。最近では、地元の友人によって不本意ながらアパートのパーティーに同行させられた抑うつ状態の男性と友人になった後に、黒いリストバンドを着用している姿が確認されています(イベント██-██)。この実体は自身も最近はうつ病に悩まされていると主張し、"[君]ができることは実際にすることへの恐れほど悪いことじゃない"と標的の不安を和らげました。ジェイスが社交的な態度を誇張して取ろうと試みていた最中に私用の携帯電話で標的の録音を行っていたのを発見すると、対象はしばらくしてマンションの浴室でカミソリの刃によって自傷行為を行ったところを発見されました。 |
| "ライアン" |
ライアンは大学生ぐらいの年代の男性で、過去の参加者のユーモラスな感受性を一つの人格に統合したものです。ライアンはしばしば、パーティー/講習/その他のイベントにおいて友人グループや集まりの周囲を徘徊し、みだらで卑猥な性質の冗談を発します。喜劇的な間と口調を磨き上げることで、当該実体は地元地域のイベントやインターネット上において小規模な評判を獲得しました。財団はライアンがジョークや寸劇を演じている様子を撮影した██本のYouTube動画を遮断しました。当該実体に占拠されて(イベント██-██)即興の演目を披露した読書会イベントを受けて、ブルックリン出身の█████ ████によって開設されたパロディーサイト「ライアン・サンディエゴはどこだ?」は、Web管理者が当該実体を追跡し、ニューヨークのコメディシーンに紹介する意向を示した後に直ちに閉鎖されました。 |
| "ショーン" |
ショーンはホームパーティーやレイブシナリオ時に出現する、大学生ぐらいの年代の好戦的かつ身体的攻撃性を有した男性です。SCP-1533イベントにおいて暴力行為は極めて稀であるため、当該実体に分類された行動データの取得は遅れました。当該実体は3件の個別の衝突を引き起こし、直近では1名の参加者が床に激しく打ち付けられ当局に通報される事態となりました。当該実体は当初、特定の流派や技術に依存せずに不規則な形で被害者と交戦するのみでした。当該個体の最近の事例では、身体的に頑健で酩酊状態にある参加者に対して実際に武術や護身術の訓練に関与しているかどうか質問し、彼らに技術を実演するように要求します。財団エージェントはショーン個体が熟練した格闘家と邂逅することを妨害するよう強く勧告されています。 |
| "ティファニー" |
家でのパーティーシーンで出現する、苦悩した様子の10代後半の女性。ティファニーはSCP-1533が目撃してきたあらゆる苦悩、不安、悲しみ、後悔、苦悩を統合したものです。ティファニーは特定の役割を遂行するためにデイビッド実体と共生しています。当該実体はイベントの間、一連の行動ルートに従います。この3段階の行動のうち最初は彼女を最も切望しているか、潜在的な怒り/不安の兆候を示しているように見える選別された参加者と親交を結ぶことに費やされます。そのような参加者が僅少であると判断した場合、ティファニーは特定参加者の防御本能を利用して意図的な暴力を引き起こします。次の段階においては、デイビッドと共に閉鎖された寝室やバスルームに1時間以上姿を消します。最終となる3段階目には、ティファニーは衆目を集める場所で泣いているところを発見され、姿を消している最中にデイビッドから性的暴行を受けたと主張します。懸念を抱いた参加者の反応は、当局への通報からデイビッドに対して深刻な身体的危害を加えることに至るまで多岐にわたっています。 |
| "デイビッド" |
デイビッドはSCP-1533におけるレイブパーティーシナリオにおいて発見された痛覚性愛者をモデルにした特定の実体です。デイビッドはティファニーとの二重の役割でそれに与えられた苦痛から快楽を得ます。この実体は当局によって拘禁された場合に、外部を偵察する役割を果たします。地元警察による手続き手順への同化と周辺都市全体への曝露により、当該知的存在のデータ入力を大幅に拡大しました。デイビッドは地元の警察署に連行された翌朝には不可解にも姿を消してしまいます。財団エージェントは所定のシナリオにおけるデイビッドの出現を確認した上で、関係者にクラスA記憶処理を施してください。 |
| "警官のブレディとバーストゥ" |
当局に逮捕された際にデイブ実体によって収集されたデータをモデルとして作成された警官のブレディとバーストゥは、今日までイベント██-██、ハウスパーティのシナリオ中に一度だけ出現しました。騒音の苦情で現場から通報を受けたと主張する際、2個体は言葉遣いや手順に対する自信によって集会の参加者に対して自分たちは本物の警官であると信じ込ませました。すべてのSCP-1533個体と同様、知的存在がどのようにして██市警の本物の制服と、郡の警察官に支給される標準装備のベレッタ92Fを確保できたのかは不明です。当初はパーティーの参加者の苦境に対して友好的かつ同情的だった警官たちは、パーティーの参加者たちに最後通牒を提示しました。騒音を抑えて建物内にに留まることを受け入れれば、パーティーを継続してもよいというものでした。異常な要求であったものの、参加者はこれを受容しシナリオは予定通り継続しました。財団によると、後続の出来事がそれまでの社会的交流を基にした場合においてあり得ないものであるため、警官は加虐的な衝動を抱いていたと推測されています。東部標準時████に、警官の警官のブレディとバーストゥは10名の参加者をベッドの頭側に手錠で拘束した後に主寝室への立入を禁止し、全弾装填済の.357S&Wマグナムリボルバーの変種によるロシアンルーレットを強要しました。参加者はその場面を私用電話に記録し、被害者の家族や友人に強制的に送信させられました。エージェント・██████は主寝室への侵入に成功し、殺傷能力を有する武器の使用を許可されました。警官のブレディとバーストゥはその後の銃撃戦で死亡し、当該実体に付随する実体間の主要リンクを切断することにより、彼らを昏睡状態に陥らせました。被害者には記憶処理が施され、記録は遅滞なく押収されました。SCP-1533集団は収容され、最寄りの施設に移送されました。実体たちは数週間で意識を取り戻しました。 |
補遺1533-01: SCP-1533は現在、人間と交流を持つ際に友好を口実することを放棄しました。Dクラスは実体の欺瞞能力に関する情報を認知しているため、Dクラス対象を通して収容サイト内の不安を助長しようとする最近の試みは失敗に終わっています。████/██/██時点で、12名の対象が収容チャンバーから早期に脱出しようとしたために実体から暴行を受けました。その"ゲーム"が発覚したという認識、およびそれが危害を加えた対象に再度取り入るという課題により、SCP-1533は膨大な説得力をもって悔恨と同情を装う方法を学習しました。
████/██/██時点ですべての提案が否認され、職員と当該集団間で連絡を取ることは不許可とされています。SCP-1533はその後、財団工作員を通じてさまざまなメディアを収容セルに秘密裏に持ち込むことを試行しています。この事象は余暇を過ごすためのレクリエーション活動の提案として、文献の閲覧や映画の視聴を頻繁に要求してきたため、曝露の異なる形態を通して行動を吸収するためのものであると考えられました。最近の収容違反は、主導的知的存在によって毎月割り当てられているDクラスを通じて声明文を転写する行為を伴うものでした。職員はSCP-1533の収容セルへのペンと紙の供給は却下されます。財団研究員はさらに、当該知的存在の行動成長を遅延させる手段として、人間同士の交流に関して苦闘する、社会的に抑圧されたタクシー運転手を描いた1976年の映画タクシードライバーから選定済のシーンを恒常的に再生することを提案しています。承認はO5レビュー待ちの状態です。
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ページリビジョン: 6, 最終更新: 10 Apr 2026 18:45