
文書-TS-1551に同封されていた図像
アイテム番号: SCP-1551-EX
オブジェクトクラス: Explained
特別収容プロトコル: 恒久的な収容措置が策定されるまで、SCP-1551-EXは生物学研究エリア-12の19号囲い場で飼育されます。
説明: SCP-1551-EXは額にヒトの顔が移植された家畜ブタ (Sus domesticus) です。この顔面はかつてスペインのエストレマドゥーラ州に住んでいた養豚家、マテオ・G・ヘルナンデスのものでした。また、SCP-1551-EXには左耳、右目、左前肢が欠落しています。
補遺1551.1 文書-TS-1551:
SCP-1551-EXの発見に際して、胴体に固定されたかばんが回収されました。かばんの内部には、上記の画像と、折り畳まれたメモが入っていました。
補遺1551.2 試験ログ:
“小さなセニョール”製品ラインから回収された他のアノマリーの性質に鑑みて、SCP-1551-EXも異常な能力を有している可能性が疑われました。異常性を帯びているかを判断するため、SCP-1551-EXに対する一連の試験が実施されました。以下は要約された試験リストです。完全版のリストは文書-1551-EX-TLを参照してください。
試験1
目標: SCP-1551-EXに発話能力があるかを確認する。
手順: SCP-1551-EXに27種類の言語でインタビューを行った。
結果: 意思疎通は成功しなかった。全ての質問への反応は一般的なブタの鳴き声だった。
試験2
目標: SCP-1551-EXがマテオ・G・ヘルナンデスの記憶を共有しているかを確認する。
手順: SCP-1551-EXはヘルナンデスの夫と子供たちの写真を提示された。また、ヘルナンデスの好物と蒸し野菜のどちらかを選択させた。
結果: SCP-1551-EXは家族の写真を踏みつけて通り過ぎ、ヘルナンデスの好物だった料理を無視して野菜を食べた。
試験10
目標: SCP-1551-EXが額の顔面の目を通して見ることが可能かを確認する。
手順: ブタの目は頭部に巻かれた布で目隠しされた。その後、SCP-1551-EXは自らの囲い場へ戻るように誘導された。
結果: SCP-1551-EXは帰り道を辿ることができずに壁にぶつかり、ヒトの目を使った形跡は見られなかった。目隠しを外すと、SCP-1551-EXは何事もなく、効率的に小屋に直行することができた。
注記: 目隠しをきつく締めすぎたことによる合併症で、SCP-1551-EXは右目を失明した。
試験19
目標: マテオ・G・ヘルナンデスの霊魂がSCP-1551-EXに移植されているかを確認する。
手順: SCP-1551-EXの霊魂にマテオ・G・ヘルナンデスの断片が存在するかを調べるため、心霊交信部門の職員が招集された。
結果: 心霊主義者スピリチュアリストたちはブタ以外の霊魂を発見できなかった。
試験26
目標: SCP-1551-EXの皮膚を切除した場合、人間の皮膚が再生するかを確認する。
手順: SCP-1551-EXの右耳の小さな一部を外科的に切除した。その後、SCP-1551-EXは1ヶ月間観察下に置かれた。
結果: 再生した皮膚は全てベースラインのブタのものだった。
注記: 皮膚の再生中、耳の傷口は化膿した。感染組織の拡散を防ぐため、耳の完全な切除が必要とされた。
試験34
目標: 同封された図像の内容を考慮し、SCP-1551-EXに二足歩行能力があるかを確認する。
手順: 研究者2名がSCP-1551-EXの両前肢を持ち上げ、後肢だけが身体を支えている状態にしてから手を放した。
結果: 手順は7回行われた。SCP-1551-EXが直立姿勢を最も長く維持できたのは試行4の3秒だった。
注記: 試行7で解放された際、SCP-1551-EXは左前肢で不適切に着地し、複数の骨折を負った。対象は怪我から回復できず、左前肢は切除された。
試験34の結果が出た後、試験は中止されました。SCP-1551-EXはその後、Explainedに再分類されました。