SCP-1565-JP
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アイテム番号: SCP-1565-JP

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: SCP-1565-JPの根本的な抑制はその緊急性の低さから実行の予定はありません。これによる異常な事例は全て状況に適切なカバーストーリーの流布と記憶処理での対処が行われます。

説明: SCP-1565-JPはヒト(Homo sapiens)が花束をその他の存在に対して所有権を付与することで、極めて低い確率で発生する現象です。現在確認されている限りでは同種・同色の花が三本以上一つに括られている状態の花束のみが、SCP-1565-JPの対象となることが確認されています。

基本的に、その発生確率の希少性からSCP-1565-JP事例は単独の超常現象として記録されている例が多数です。しかし、そのSCP-1565-JP事例において共通する挙動  花束の所有権付与  から類似性が見出され、一連の異常現象として記録が開始されました。

関連性が確認された超常事象は全て別個に再ナンバリング・記録され、当該報告書と関連付けられます。

補遺: 発生記録

判別番号1565-JP-6

使用された花: 赤色のバラ(Rosa)

対応: カバーストーリー「映画の撮影」を流布。本田氏には記憶処理が実行、南氏は未だ財団のフロント病院に収容されており治療が継続されている。

現象概要: 日本国神奈川県██市███駅3・4番ホームにおいて、本田 千津氏が友人の南 冬馬氏に赤色のバラで構成された花束を誕生日プレゼントとして譲渡したことで発生。

本田氏、南氏の両名および発生当時3・4番ホームに居た民間人は周囲を結婚式場であると認識した。本田氏は花嫁、南氏は花婿と認識され、周囲の影響下にある民間人は2名に対して祝福の言葉をかけた。この際、影響範囲内に牧師が居たにも関わらず、その人物は通常の結婚式における牧師と同様の行動を起こさず、他の民間人に混じり祝福の言葉を投げていた。

南氏は事象の発生直後に腹部が異常に肥大化したことが確認された。エコー検査の結果、南氏は妊娠していることが確認された。なお、南氏の身体構造は男性であり、妊娠に必要な器官を有していない。発生当時の状況から、上述の結婚式のような挙動は、一般的に「授かり婚」として知られるタイプの結婚に則っていたと考えられる。なぜ女性である本田氏が男性側の立ち位置になったかは不明である。

1・2番ホームに居た民間人が3・4番ホームの光景を不審に思い、駅員に質問をしたことにより当該の駅に潜入していた財団エージェントが異常事象を認知した。エージェントは周辺の財団サイトに連絡を行い、対処部隊によって対処がなされた。

判別番号1565-JP-22

使用された花: オレンジ色のチューリップ(Tulipa gesneriana)

対応: 財団内部での発生であったことから当事者への記憶処理のみで終了。

現象概要: サイト-██において、収容スペシャリスト(Con.s.) カーターに対し████研究員がSCP-████の鎮静儀式に必要なオレンジ色のチューリップで構成された花束を手渡したことで発生。

Con.s.カーターと████研究員および儀式援護のために派遣されていた機動部隊ミュー19("過激な信奉者")隊員は、████研究員がCon.s.カーターの送別会の最後に花束を手渡している状況であると認識した。Con.s.カーターは恥じらうような様子を見せながらも、その花束を受け取った。その姿を見た機動部隊ミュー19("過激な信奉者")隊員らはCon.s.カーターに今までの感謝の言葉を投げた。Con.s.カーターと機動部隊ミュー19("過激な信奉者")隊員らの接触は今回が初である。

当該事象は儀式開始予定時刻の著しい遅延に不安になり様子を見に行ったアルペン博士によって確認された。儀式の著しい遅延を理由にSCP-████は脱走し、サイト-██において連鎖的な収容違反が発生した。処分は回避不可能な異常現象による遅延であり、当事者らに責任追及の意味はないとして行われなかった。

なお、アルペン博士によってSCP-1565-JP-22の発生が確認された際、影響下にあった人物はいずれも酩酊したように、多少の混乱状態にあった。血液検査の結果、影響下の人物全員の血中から0.20相当のアルコール濃度が検出された。████研究員は体質の問題でアルコールに対して強いアレルギー反応を示すにも関わらず、今回の事案においてはアレルギー反応を示さなかったのは特筆すべき点である。

判別番号1565-JP-25

使用された花: 白色のカーネーション(Dianthus caryophyllus)

対応: カバーストーリー「度が過ぎたドッキリ」を流布。当事者には記憶処理が実行済。

現象概要: 日本国千葉県██市において、生花店に務める平井 健斗氏が横田 幸助氏に白色のカーネーションで構成された花束を販売したことで発生。

周辺10m内の人物は周囲を火葬場、横田氏を死者であると認識し、横田氏の火葬を実行しようとした。その場に火葬において必要とされる物品  棺桶や火葬炉  は存在せず、横田氏は棺桶の代わりに机の上に寝かせられていた。進行やその場の様子から一般的にペット火葬として知られるタイプの火葬に類しており、横田氏は犬として認識されていたことが確認されている。特筆すべき点として、横田氏は親族の葬式のために花束を購入しており、ペットやそれに準ずる生物の飼育は行なっていない。

影響範囲外にいた民間人が異常を察知したことで警察に通報し、通報を傍受した財団エージェントが現場に向かったことによって当該事象が確認された。

対処部隊が到着した際にはステンレス製のゴミ箱  恐らく火葬炉と認識されていた  に横田氏は詰め込まれていた。ゴミ箱は犬のような中型動物であれば容易に収容可能なサイズまであったものの、ヒトを収容するに十分な体積は有していなかった。横田氏はゴミ箱に無理矢理詰め込まれたことにより複数の主要な骨が折れており、ゴミ箱は多少の変形を起こしていた。

財団の医療班によって延命処置が取られたものの、発見から7時間後に死亡した。

判別番号1565-JP-58

使用された花: ピンク色のローズマリー(Salvia rosmarinus Schleid)

対応: 前例に習い、カバーストーリー「多様性」を流布。当事者にはインタビューの後、記憶処理。

現象概要: 日本国山形県██市█████交差点において、冨樫 風香氏が交差点横にある電柱にローズマリーの花束をたむけ、そのまま花束を放置して帰ろうとしたことで発生。

冨樫氏とその周辺15mにいた歩行者は、冨樫氏が電柱に告白をした場面であると認識した。認識とほぼ同時に冨樫氏は電柱の方向に再度振り向き、近寄った。10秒間の静寂の後、冨樫氏と影響下にある民間人は歓声を上げた。冨樫は涙を流し、蹲りそうになったところで顔を上げ、電柱に抱きついた。

交差点にて信号待ちをしている車に搭乗していた民間人はその光景を不思議に思い、一部の民間人は不審者であると考えて通報を行った。通報を傍受した財団エージェントによって事案報告がなされ、対処部隊が派遣された。

この間、電柱は如何なる挙動も見せておらず、幻覚幻聴などがあったという旨の証言は影響を受けた民間人からは得られていない。

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