SCP-1576
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本稿作成時(19██年)のSCP-1576。

アイテム番号: SCP-1576

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-1576はエリア-89に所在する収容庫内に収容します。この収容庫への接近はいかなる職員にも許可されません。SCP-1576に関する最初の文書はエリア-89の文書庫に保管されます。この文書の複写がサイト-77の文書庫に保管されています。

SCP-1576-1は換気設備および配管システムを全て隔離したヒト型存在収容房に拘束します。これらの収容房への通路は外側から封鎖され、外側と収容房入り口の間にはエアロックを設置します。これらの個体は死亡まで1から4箇月生存します。生存期間の満了後は焼却してください。

個体を除去した後は、収容房の内装を除染してください。汚染された物体が収容房内に残っていなければ、次のSCP-1576-1個体の収容に用いることができます。米国ニュージャージー州エジソンおよびフロリダ州フォートマイヤーズに所在するエージェントは、SCP-1576-1事案の証拠がないか医療記録を監視します。個体が存在していた場合、カバーストーリー「疾病対策予防センターによる新型髄膜炎への介入」を流布します。

説明: SCP-1576は、内装および外装の一部に機械的構造を有する黒い木製の箱です。内装は主として真ちゅう製の歯車とガラス製の円筒管から構成されています。

SCP-1576の影響を受けた人物は、その死亡した親族や友人の声を聞きます。この声は、被験者に自身の声をできるだけ長く聞かせようとします。この声が有する被験者に関する知識は、対象者の記憶に基づいています。被験者が知らない情報は述べられず、声の証言には一貫性がなく矛盾を含みます。

SCP-1576-1は、SCP-1576を用いたことにより異常な状態にある被験者を指します。SCP-1576-1個体は頻繁にくしゃみをし、また知的能力の低下を見せます。個体は副鼻腔が鼻汁で満たされており、激しい偏頭痛を報告します。SCP-1576-1個体は頭痛、異常な夢、他のSCP-1576-1個体の記憶の経験を報告します。

SCP-1576-1化したD-1544による証言

最初に見たのは星でした。野原で古いオープンカーに寝そべって見たのを覚えています。その時は私は若い娘でした。私たち2人は若者でした。星々が瞬くと、彼は私に近付いてきました。それからは何も見ていません。まるで私の頭の中に人がいて、プロジェクターを新しいスライドに変えたかのようでした。

40年代からやってきたような人がいました。このときは私は全く違う男になっていました。男は老い衰えていました。歩くと骨が筋肉を引っ張って、引きとどめようとしている感じがしました。男はヒッコリー製の杖を握っていて、強く握るので男の手のひらには後がついていました。簡易食堂があったので、私はその中に入りました。女性が私に笑いかけて、二人がけの席に案内してくれました。私は一人で食事しました。

SCP-1576-1個体の頭蓋組織は徐々に溶解します。溶解したSCP-1576-1の頭蓋組織はやがて鼻孔に定着し、鼻汁とともに排出されます。SCP-1576-1が排出した粒子状物質を吸い込んだ者は、新たなSCP-1576-1個体となります。

SCP-1576は1940年に米国ニュージャージー州メンローパークで回収されました。エージェントらは同地域で急増した精神異常について調査しており、このことがオカルト集団「ホーボーケン超自然主義者協会」が人員募集に用いていたSCP-1576の発見につながりました。同集団のメンバーは発明家トーマス・アルバ・エジソンが自分たちのためにSCP-1576を製造し、それにより死者と交信できるようになっていると主張しました。

SCP-1576回収の際に入手された文書はエジソン氏がその設計に実際に関わっていたことを、また集団のうちのヘンリー・フォード、ヘンリー・シンクレアを含む数名の著名人[削除済]示しました。

SCP-1576とともに回収された文書

……の我々の理論は、人間の脳は小さな人々が集まってできていて、それぞれが意識の各小片にあたるというものだ。我々が健康な間は彼らは息があっているが、病気になると意見が合わなくなる。彼らは非常に民族意識が強く、意見が合わなければいつでも争い、勝者が指揮を執る。彼らが長い間争い、我々が活動できなくなったとき、我々は死ぬ。そうすると彼らはたもとを分かち、別の誰かの精神を形成しにゆく。もし同じ小人らを同じ部屋に入れることができれば、死亡した……を再生することができ……

風邪は副作用にすぎない。クラレンスはすぐに仕事に戻ってくると言っていた。

理論の見直しが必要だ。小人らが去ることを念頭に置く必要はない。しばしば彼らは早く出ていって、記憶や脳機能そのものを持ってくる。彼らは常に組織的で、自分たちの判断で行動している。我々は失敗した。我々は彼らに、彼らの本当の姿を教えてしまった。

エジソン氏は、彼が去るまでの2箇月間しか同組織に関わっていないようであり、その関与も密接なものではなかったと考えられています。この2箇月の間に試作品がいくつか作られています。プロメテウス・ラボのエージェントが機能を有しない試作品を入手し、リバースエンジニアリングを行うことによりSCP-2167や類似の異常物品を作り出していることを示す証拠が回収されているものの、SCP-1576だけがあらゆる機能を備えて作られたものであると見られています。1950年1月12日現在、SCP-1576は収容が完了しており、Euclidに分類されています。

補遺1576-A: フロリダ州フォートマイヤーズからの報告により、上述の協会の構成員は18██年から存在していることが判明しました。当該地域に配置されているエージェントは、SCP-1576-1の証拠がないか地元の医療センターを監視することになっています。収容プロトコルが更新されました。

補遺1576-B: SCP-1576の研究主任であったマスグローブ博士が死亡した際、デスクから文書が回収されました。この文書の性質に関する研究が進行中です。

本当に疲れた。この風邪には参った。これ以上は起きて起きていることもできない。オフィスで座っているだけで精一杯だ。本当に何もすることことことがない、試験も捗らない。なぜわたわたわたわたしたちがこれを始めたのか思い出せないが、じきにもっとすごくなる。もっとすごい結果が得られると信じている。

彼らは覚書について喋り続けているし、人々だ。彼らはいつか反乱を起こすし、それは私たちには避けられない。テッドによると実験は順調だ。私たちは偉大なことをしている。私たちは今や早く出ていく方法を知っている。彼らはすぐにじゆうになる
おれのあたまからでていけ

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