SCP-1577-JP
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回収されたSCP-1577-JPの写真

アイテム番号: SCP-1577-JP

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: SCP-1577-JPはサイト-8102の標準生物収容ユニットに収容されています。自動機構によって、毎朝07:00に収容ユニット内部に牧草3kgが設置されます。機構内部には、常に10kg以上の牧草が用意されていなければなりません。イベント1577-JPの発生を防ぐ為、SCP-1577-JPに牧草以外の食物を与えることは禁止されています。

イベント1577-JPの影響を予防するため、担当職員にはクラスW記憶補強剤の服用が義務付けられています。担当職員は毎日SCP-1577-JPの状態を確認してください。また、自身と担当職員以外の人物との間に「牧草を食べる牛」に含まれる概念についての認識の食い違いが確認された場合は、担当博士へ報告してください。

説明: SCP-1577-JPはクラスⅣ情報改変実体である、睡眠を行わないホルスタイン種のウシ(Bos taurus)です。SCP-1577-JPは常に「牧草を食べる牛」という状態を維持する為、特定の2つの概念の名辞を交換します(この交換をイベント1577-JPに指定)。ただし、「牧草を食べる牛」という文字列のみイベント1577-JPの影響を受けません。以下にその1例を述べます。

  1. SCP-1577-JPがニンジンを摂食する。
  2. 牧草ではなくニンジンを摂食したことでイベント1577-JPが発生し、「ニンジン」の概念の名辞は牧草に、「牧草」の概念の名辞はニンジンに変化する。
  3. 以降SCP-1577-JPがニンジン以外のものを摂食するまで、ニンジンは牧草として、牧草はニンジンとして扱われるようになる。

イベント1577-JPの影響を受けない地点は存在せず、影響されたヒトがこの変化を知覚した事例は確認されていません。SCP-1577-JPが「牧草を食べる牛」でなくなってからイベント1577-JPが発生するまでには、約1時間の猶予があることが判明しています。イベント1577-JPの影響はクラスA記憶処理によって除去可能であり、クラスW記憶補強によって影響を予防することが可能です。

補遺1: SCP-1577-JPは、2018/09/01に実施された日本生類創研関連団体(以下、GoI-8101-16)の地下研究施設襲撃の際に発見されました。SCP-1577-JPはGoI-8101-16所属の研究員によって管理されていたと思われますが、襲撃直前には放棄されていました。以下は、当該施設から回収された文書からの抜粋です。

2018/08/28

兼ねてよりサンプル譲渡の交渉を進めていた、異常芸術家の[削除済]氏と2日間連絡が取れなくなった。これを受けて職員が氏の邸宅を訪問したところ、氏は居間で脳梗塞で亡くなっていた。既に譲渡の約束がされていたサンプルは回収され、その1つである横たわることをやめないホルスタインの研究を私が担当することになった。報告によれば、邸宅横の牛舎には「牧草を食べる牛」という看板が取り付けられていたらしい。牛舎内には十分量の土が存在したそうだが、ホルスタインは軽い栄養失調状態だった。口内及び胃に少量の牧草は確認されたものの、何故牧草に横たわらなくなったのかは不明である。

2018/08/29

ホルスタインが横たわる素振りを見せない。飼育セル内に牧草を設置するだけではなく、ホルスタインの口に牧草を近づけてもみたのだが、一向にホルスタインは拒否している。仕方がないのでニンジンを設置したところ、そちらには問題なく横たわった。好みの問題だろうか。

2018/08/30

ホルスタインの性質が判明した。あれは、看板にあった「牧草を食べる牛」という自身の定義を忠実に守ろうとする牛なのだ。恐ろしいことに我々はニンジンと牧草の概念交換に気づかなかったが、記憶改変に関するイネの治験がたまたま行われていたのは本当に幸運だった。これからは、あちらの研究チームからイネのサンプルを拝借して研究を行う必要があるだろう。早速交渉してみることにする。

2018/08/31

同僚がホルスタインに「花子」という名前を付けた。ふざけた行動だとは思ったが、この行動によって命名自体は概念改変現象を引き起こさないことが判明した。これで安心して識別ナンバーを与えられる。

2018/09/01

や-0443(ホルスタイン)が倒れた。何事かと思ったが、暫くして口元の牧草を食べ始めたからひとまずは安心だ。それにしても、これまであまり食べていなかった牧草を何故突然食べ始めたのだろうか。

補遺2: 2019/09/02より、以下の現象が世界規模で確認されています。

  • 年齢・人種・性別その他関係なく、不特定多数のヒトに発生している栄養失調及び食中毒。栄養失調は経口による栄養摂取のみが効果なし。
  • 牧草を餌とする家畜動物に発生している栄養失調。
  • ウシの死体の不可解な自律行動。この死体を殴打する・射撃する等した場合生きている状態に戻ったという報告が確認されている。

これらの現象の原因の候補として、イベント1577-JPが挙げられています。調査が進行中です。

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