SCP-1580-JP
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SCP-1580-JP-α

アイテム番号: SCP-1580-JP

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: SCP-1580-JPの着弾位置誘導、ならび情報統制はエリア-81JHが管轄します。

SCP-1580-JPの発生が観測された場合は、熱核爆弾等を用いたSCP-1580-JPの迎撃作戦を計画してください。また、迎撃失敗に備え、着弾の誘導に係る女性を特定し、地球への影響が発生しない宇宙空間へ移送/収容してください。

回収に成功したSCP-1580-JP断片や、着弾位置の調査報告は、エリア-81JHの標準収容区画に保管されます。

説明: SCP-1580-JPは、地球への異常な衝突軌道を示す小惑星です。SCP-1580-JPに共通する外見的特徴として、SCP-1580-JPの表面にヒト(Homo sapiens)の顔面のように評価される地形が確認できます。衝突地点への調査により、SCP-1580-JPの組成は、シガスタン産の銀を不明な方法で精錬したと思われる物質と、宇宙塵を起源とするケイ酸塩鉱物と、凍結したヒトの精子で構成されており、焼け残ったSCP-1580-JPの中心部からは地球を由来とする胎児の残骸が発見されます。特にシガスタン産の銀は、日本生類創研が"霊銀"と称して利用している金属と組成が一致していることが確認されており、当該オブジェクトには日本生類創研が関与していると推測されています。

SCP-1580-JPは特定のヒトの女性に対し、平均約70,000km/h程度の速度で自律的に接近する性質を持ちます。SCP-1580-JPは当初、地球に不明な手段で引寄せられる性質を所持していると考えられていましたが、最初に地球に衝突したSCP-1580-JP(SCP-1580-JP-αと呼称)の衝突軌道に不審な点が観測されたことで詳細な調査が行われました。特定の女性に関しては補遺を参照してください。

補遺1: SCP-1580-JP-αの衝突

SCP-1580-JP-αはインドネシア共和国のバヨ島1に衝突しました。SCP-1580-JP-αは直径約8m程度の大きさであり、バヨ島全及び周辺海域に甚大な影響を齎しました。当初、NASAなど複数の機関の観測では、SCP-1580-JP-αの軌道は地球に衝突するものではないとされていましたが、不審な軌道の変化が確認され地球への衝突軌道を示しました。また、衝突に際してSCP-1580-JP-αは、バヨ島への衝突を意図したと評価される加速/減速や、月などの天体を回避する異常な軌道を示しています。

特筆すべき点として、落下地点の自然への被害に反し、被災した島民3,891名の内死亡したのは344名程度であり、多くの島民は重軽傷を負うに留まっています。3,547人の生存者の内、2,184人は爆心地の直下/近辺で被災しており、その内97%を占める2,118人が24歳以下の若年層です。財団の調査により、生存した若年層には熱や衝撃に対する異常な耐性が確認されています。

生存した島民へのインタビューにより、島民から"魔術師Spell Master"と呼称される不審人物が、30年以上前からバヨ島に出入りしていることが判明しました。魔術師と呼称される人物は3名存在しているとされており、何れも不明な医療技術で島民へ何らかの施術を行っていました。以下は3名の特徴です。

  • 高齢男性・・・モンゴロイド、眼鏡、白髪。1980年頃からバヨ島へ出入り。1980年にバヨ島で発生した"不明な女性の集団不妊"に医師を名乗って不審な治療を行っていた。当時の高齢者は、不審がる若者を制し、この人物による治療を認めていたとされている。現地の高齢者が、この人物を魔術師と呼称していたため、バヨ島内にて魔術師と言う呼称が広まったと考えられる。
  • 青年男性・・・モンゴロイド、黒髪。2000年代初期頃から2000年代終期頃までバヨ島へ出入り。上記高齢男性の部下を名乗り、島内で医療行為を行っていた。この人物は医療体制の強化を目的に発展途上だったバヨ島にNGO法人を誘致、街灯の整備を行うなど医療以外でも活躍した。財団の調査により、このNPO法人はマナによる慈善財団だったことが判明している。この頃からバヨ島の人口は爆発的に増加している。
  • 若年女性・・・モンゴロイド、眼鏡、黒髪。2020年頃からバヨ島へ出入り。上記高齢男性の部下を名乗り、島内で医療行為を行っていた。後述する事案に関与している疑いがある。詳しくは補遺2を参照。
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診療所に偽装されたバヨ島の負号部隊秘密研究所(1945年頃)

バヨ島は1942年から1945年にかけて大日本帝国に占領されており、かつて大日本帝国陸軍特別医療部隊所属ジョフク隊の秘密研究所が存在していました。この秘密研究所の責任者はジョフク隊所属時代のPoI-81-007"久能尚史"であり、魔術師と呼称される人物群はこの秘密研究所の跡地を拠点としていました。上記の高齢男性は久能尚史と同一人物であると推測されており、1980年代の出入りは、現在日本生類創研が販売しているファーテリティ・ダウンフォール施術の研究/実験に、バヨ島の島民を利用していた可能性を示します。ジョフク隊所属時代の久能尚史は、バヨ島の島民に対し無償で医療を提供していた実績があり、1980年代当時のバヨ島の高齢者達に信頼されていた人物像とも一致します。

バヨ島に出入りしていたマナによる慈善財団について財団が調査したところ、バヨ島における活動の責任者はPoI-86-084"シー・ハオラン2"であることが判明しました。この頃のシー・ハオランはPoI-81-031"凍霧 陽"と協力関係にあり、凍霧陽が制作の指揮をとったSCP-183-JPや、その類似品を各国のマナによる慈善財団の活動地域に設置していました。バヨ島に設置された街灯はSCP-183-JPの類似品であったと推測されており、前述の青年男性と凍霧陽は同一人物であると推測されています。現在バヨ島にSCP-183-JP類似品は設置されておらず、何れもマナによる慈善財団により撤去されています。また、異常耐性を所持する島民の年齢層から、当該異常耐性は凍霧陽が何らかのアノマリーを利用することで付与したものと考えられています。

補遺2: SCP-1580-JP-α発生直前の事案

複数の宇宙機関の観測データを照合することで、SCP-1580-JP-αが発生したと推測される日付の特定に成功しています。この日付の直前にバヨ島内にて胎児の消失現象が発生していました。消失現象に際してバヨ島内の女性を対象に検査を実施したところ、複数の女性に以下の現象が発生していました。

  • 胎児の消失。
  • 数日以内に性行為を行っていた女性の膣内から精子が消失。
  • 胚が消滅したと評価される受精卵の残骸の発見。

当該現象の対象となっていた女性へのインタビューにより、数日以内に魔術師と呼称される若年女性との接触経験が存在するという共通点が発見されました。この若年女性は、対象女性に対し不妊解消/安産を目的と自称する不明な施術を行っていたことが判明しています。対象女性の中に、魔術師と呼称される若年女性と青年男性(凍霧 陽)は同一人物であるという不明瞭な証言している人物が存在しますが、詳細は不明です。

着弾したSCP-1580-JP-αの中心部から、当該事案で消失した胎児のものと一致する胎児の残骸が発見されています。発見された胎児の残骸は1体のみであり、他の胎児群の行方は明らかになっていません。SCP-1580-JP-α内部に胎児等が移動した方法は判明していませんが、何れも日本生類創研、特に久能尚史を中心とするグループが関与していると結論付られており、財団による調査が行われました。

補遺3: SCP-1580-JP-βの発生

財団によるSCP-1580-JPの調査の最中に、新たなSCP-1580-JP(SCP-1580-JP-β)の発生が観測されました。SCP-1580-JP-βの予想着弾地点は、久能尚史が運営していた秘密研究所の存在する島嶼且つ、魔術師と呼称される若年女性の出現が確認されている地点であると推測され、財団の調査の結果、その地点を3か所まで絞ることに成功しました。これらの地点では補遺2で確認された消失現象が既に発生しており、SCP-1580-JP-β着弾地点である可能性をより強く示します。SCP-1580-JP-βの着弾を阻止するための作戦は複数件立案/実行され、その内の1件がSCP-1580-JP-βの着弾地点の誘導に有効であると判明しました。

補遺2で確認された消失現象の対象となっている女性全てを確保し、月面へ移動しました。対象女性とSCP-1580-JP着弾地点には因果関係が存在するという仮定のもと行われた作戦であり、月面に建設した臨時サイトに対象女性を収容し、SCP-1580-JP-βを誘導する試みが行われました。結果としてSCP-1580-JP-βの軌道に変化が観測され、SCP-1580-JP-βは月面の臨時サイトに着弾しました。

着弾地点の特定に成功すれば、SCP-1580-JPの着弾地点を誘導することが可能であると判明したため、現在の特別収容プロトコルが作成されました。エリア-81JH諜報部は日本生類創研への諜報活動を断続的に行い、SCP-1580-JP発生に備えた情報収集を行います。

補遺4: SCP-1580-JP-ε

SCP-1580-JP-εは、5番目に発見されたSCP-1580-JPです。現在は不活性状態であると推測されており、地球に接近せずに小惑星帯宙域にて漂動しています。特筆すべき点として、SCP-1580-JP-εはこれまで発見されたSCP-1580-JPと比べて極端に巨大であり、推定される直径は10kmを越えます。これはチクシュルーブ衝突体とほぼ同等の大きさであり、着弾時の地球環境への影響は甚大なものになると予想されます。

現在までに久能尚史の秘密研究所は全て特定されており、該当地域にて魔術師と呼称される若年女性の出現は確認されていません。SCP-1580-JP-εの誘導に係る女性について、これまでの法則から逸脱した人物が選択されている可能性が指摘されており、エリア-81JHは該当する女性の特定を進めています。

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