SCP-1581
評価: +4+x

アイテム番号: SCP-1581

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-1581はサイト██の5m×5m×5mの標準セルに収容してください。実験が行われていない限りそれ以上の措置は必要ありません。

SCP-1581-1は標準人型収容ユニットに収容してください。財団との継続的な協力関係により、SCP-1581-1は保安職員の同行があればサイトを見学することが可能であり、適切な要請であれば検討および承認されることもあります。他のSCPオブジェクトに積極的に関与する職員との接触は許可されません。そうでなければ、レベル1以上のクリアランスを有する者は誰でもSCP-1581-1と気軽な会話をしたり、収容ユニット内の面会を手配したりすることが可能です。インシデント1581-001を受け、SCP-1581-1は常に収容ユニット内に収容することとし、いかなる職員もレベル4の許可と監督なしにユニットに入室しないでください。この制限は緊急時の介入のために、保安職員によって無視することが可能です。

SCP-1581-1が使用するトイレには、SCP-1581-1の排泄物をプラスチック容器に自動的に密封してから廃棄する装置を設計し取り付けておく必要があります。

説明: SCP-1581は半消化したニンジンの果肉とすり潰したニンジンの凝集塊で、直径は約2.4mです。ほぼ球形で他の食品成分の他に、消化酵素、腸内フローラおよび排泄物の痕跡を含みます。SCP-1581から物質を何らかの方法で分離すると、残った最大の部分は元の質量と大きさを取り戻し、分離された物質から異常性は失われます。ただし、SCP-1581全体を移動させることにより再配置が可能です。

SCP‐1581は空間的な異常です。任意の方向から挿入された物体はSCP-1581を構成するものと同じ物質で満たされた異次元空間に入ります。これは異常に大きな消化管の中に存在するように思われます。物体はまた管腔内がSCP-1581で満たされた位置を通って直線的に移動または除去されることによって、この異次元空間から出てくることがあります。SCP-1581内に設置されたGPS機器は常にSCP-1581-1が存在する位置を示します。

SCP-1581-1は44歳の男性で、何らかの方法でSCP-1581およびそれがもたらす異次元空間を含むと考えられています。SCP-1581-1の腸は完全にニンジンの果肉で満たされており、排便によって同じ物質がもたらされます。それにもかかわらず、SCP‐1581‐1はこの状態であれば通常生じるはずの健康への悪影響を経験せず、一般的なヒトと同様に食物を消費する必要があります。消費された食品はSCP-1581-1の消化管に入らないようであり、SCP-1581に挿入された物体は実際にはSCP-1581-1の内部には現れません。

SCP-1581内の空間を探索することは、完全に満たされているように見えるすり潰したニンジン物質のために困難です。人間による探査は可能ですが困難かつ非現実的です。長さを変えた内視鏡を用いた内視鏡検査が最も汎用性が高いことが判明しています。この方法で、内視鏡を腸壁に衝突するまで挿入し、次いで腸壁に沿って進ませ続けることによってSCP-1581の周辺エリアをマッピングすることができます。この手法により、SCP‐1581のすぐ周囲にあるニンジンの果肉は直径約5mの腸内に含まれ、約12mm/日の速度で「下流に」移動することが判明しました。注目すべきは、約15m先の「下流」で消化管に分岐点が発見され、そこでは腸管が2つの小さな腸管に分裂していることです。これが意味するものは不明であり、SCP‐1581‐1の腸管自体はそのような異常な解剖学的特徴を示しません。

SCP‐1581‐1の内視鏡検査では患者の十二指腸と肛門の両方がSCP‐1581と同様の異次元空間に繋がることが判明しました。

回収記録: SCP-1581-1は20██年██月██日に、彼の息子が█████████の███████にある自宅から地元の医者に対し、彼の体調を申告した電話の説明により財団の注意を惹きました。 息子が報告したことは、電話する前から2日間続いていました。収容時点でSCP-1581-1は、収容プロトコルが明確に必要ではないためにAnomalousアイテム████-██として分類されました。SCP-1581-1は発症の正確な瞬間や発症の原因となったであろう異常な出来事を思い出すことはできず、彼はニンジンを主体とする食品の摂取を強く嫌うと述べました。

SCP-1581は実験後に大型廃棄物容器に徐々に集積することでSCP-1581-1から摘出された物質から発見されました。内容物を処分しようとしたところ、SCP-1581の異常な性質が直ちに明らかになりました。SCP-1581-1由来の物質は臨界質量に達したため、SCP-1581が生成されたと考えられています。追加の実例を生成する実験は現時点では許可されていません。

医学的調査記録319-1581: 20██年██月5日の██時██分、SCP-1581-1に対して腸閉塞手術を施し、消化管に充満している物体の除去を試みました。手術は慣例通り行われ、腸壁を切開してニンジンの果肉を合計11.7kg摘出しました。解剖学的な異常は認められませんでした。SCP-1581-1は█時間経過後に回復しました。手術後の検査ではSCP‐1581‐1の腸にニンジンの果肉がないことが明らかとなり、内視鏡検査ではそれ以上の異常な性質は認められませんでした。手術は成功である宣告されました。SCP-1581-1は医学的回復後の観察のために収容されました。

ただしこの時点では、SCP-1581に挿入されたGPS機器の位置はSCP-1581-1の場所を指していたことに留意してください。

インシデント1581-001: 医学的調査319-1581から44時間後の20██年██月7日に、ピータース研究助手がSCP-1581-1のユニットを臨時訪問しました。これは異常であると見なされなかったため、彼らの談話は記録されませんでした。当該イベント中のSCP-1581-1の監視映像記録は[編集済]にて閲覧可能です。映像記録の分析では日常会話以上の異常な行動は確認できませんでした。

訪問終了から12分21秒後、ピータース研究助手はSCP-1581の収容セルに立入り、SCP-1581由来の物体を摂取し始めました。SCP-1581セルのセキュリティ優先度が低かったため、ピータース研究助手は保安職員によって強制的に引き離されるまで、この行動を2分10秒間にわたって続けることができました。このインシデントの後、ピータース研究助手はこれまでの行動について説明することができませんでした。

直ちに検査が行われましたが、ピータース研究助手の消化管にニンジンの果肉は存在しないことが明らかになりました。SCP‐1581‐1のその後の検査では彼の腸が再びニンジンの果肉を含み、以前の異常な状態に戻ったことが判明しました。SCP-1581-1には隔離措置が取られました。

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