SCP-1587
評価: +8+x

アイテム番号: SCP-1587

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-1587はその寸法に合わせたパッド付き木枠内に保管するものとします。SCP-1587への接触要望は必ず、サイト監督官に対する文書にて行って下さい。

SCP-1587の実験に参加する被験者は一度につき一人のみです。実験の進行中、SCP-1587またはその活性化時の位置から3m以内には、誰も入らぬようにして下さい。試験前においてはSCP-1587に適したマットレス、枕、毛布が取り付けられ、これらの用具は試験完了後に焼却されるものとします。

SCP-1587への試験を経た後の全職員は、実験エリア退出前に汚染除去を必ず完全に受けて下さい。

説明: SCP-1587は鉄製のベッドフレーム(長さ1.93m、幅3.4m、高さ1m)であり、その底部には表面をはんだとグアッシュ絵の具及びアクリル絵の具で描かれた相当数の未知の象形文字が覆う金属製の箱が溶接されていますが、この箱は複数の回路基板、歯車群、コイン類、人形の部品群、人間の髪の毛で満たされた透明なPCマウス一基を組み合わせたものを擁しています。この箱ないしその構成物が、SCP-1587の異常性質の源であると推定されます。

生きた人間の被験者がSCP-1587の上に敷かれたマットレスの上でレム睡眠に入ると、SCP-1587は自身と被験者を、その際の被験者の夢が基底であると見られる異常空間(以降SCP-1587-1と指定)の内部へと転送します。SCP-1587-1へ送り込まれたGPS機器は受信不能となりますが、しかしながら音声、映像、その他の記録機器は機能を保持します。

SCP-1587-1へ到着した際に、SCP-1587は被験者が目覚めるよう20秒間の音声(520Hz, 90dB)1を生じさせます。被験者はその後SCP-1587から離れ、SCP-1587-1の内部を6時間が経つまで旅します。被験者達は自分の動作が完全に制御でき、また周囲の物に物理的に触れる事が可能であるという状況が判然であると報告します。6時間の終わりの時点で、被験者は瞬間的に(t < 0.1s)SCP-1587へと転送され、SCP-1587-1から消失すると共に現実世界へ再出現しますが、この現象は被験者が致命傷になるであろう傷を負った時点でも発生します。これらの負傷は現実世界への推移に置いて完全に回復されますが、致命傷でない場合はその限りではありません。SCP-1587-1内の物品は、被験者が持っている物であるかSCP-1587から十分近くにあるならば、SCP-1587が現実世界へ戻る際に伴えますが、この十分な範囲については他の要素が影響しているかに疑問が持たれており、正確な範囲は未だ断定されていません。

入手記録: SCP-1587は、これを作ったと推定される[編集済]教授([編集済]大学所属)への殺人事件の後に発見されました。氏は後頭部を撃ち抜かれており、その間寝室に一人だったと見られます。凶器とされる銃(ワルサーP38)が現場で見つかっており、切り取られた人間の腕の手先に握られていました。またこの腕には茶色のワイシャツの袖と、鉤十字の腕章が身に付けられていました。地元の病院には直近14ヶ月以内に腕を切断した記録が無かった上に、この手の指紋とDNAが[編集済]教授のものと一致しました。この事案が定期的な特定単語検索の結果から財団の注意を引く事となりました。

[編集済]教授の家を調査したところ、彼のつけた日記(文書1587-M3)が明らかになり、このうち文書1587-M4(下記)の事項が関連性を持つと考えられます。

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