SCP-1592-JP
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被験者の指に装着されたSCP-1592-JP。

アイテム番号: SCP-1592-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-1592-JPは、低危険度物品収容ロッカーに収容されています。SCP-1592-JPを使用した実験は、セキュリティクリアランスレベル3以上の職員に許可を得て行ってください。実験時以外にSCP-1592-JPに触れる際は直接触れずに手袋を装着するようにしてください。

説明: SCP-1592-JPは、銀で作成された直径15.0mm、円周47.1mmの指輪です。製造者は埼玉県██市在住の山本██です。彼女はこのオブジェクトを高校美術の授業の一環で製作したものだと主張し、当時の同級生・教師などの証言からこの主張は肯定されました。しかし、同じ工程で作成された他の指輪にSCP-1592-JPのような異常性は発見されませんでした。

SCP-1592-JPの異常性は、それを指に装着することで発現します。SCP-1592-JPを任意の指に装着すると、SCP-1592-JPを装着した人物(以下、被験者と記述)は自身の性別、出生に関係なく「自分はプリンセスだ」と認識し、またそれを周囲に主張するようになります。この異常性はSCP-1592-JPを36時間以内に外せば即座に消えますが、36時間以上嵌めたままにすると、その後SCP-1592-JPを外しても異常性が継続します。この状態になった被験者はクラスA記憶処理を施せば元の状態に戻ることが実験により判明しました。「プリンセス」となった際の設定は被験者の思い描くプリンセス像が元となる為、ほとんどの場合は童話やアニメ映画などのプリンセスとなります。また「プリンセス」の状態の際、被験者が今までに訓練を受けた経験の有り無しに問わず、被験者の歌唱能力、舞踏能力が非常に優れたものとなります。

補遺1: SCP-1592-JPは20██/2/5に埼玉県█市にて発見された23歳女性の遺体の指に嵌められていました。この指輪をふざけて嵌めた警察官の異常な行動により異常性が発覚。確保、収容されました。女性を殺害した犯人はその後Dクラス職員として財団に雇用されています。

以下は殺害された女性の日記の抜粋です。

インタビューログ

対象: 山本██ SCP-1592-JPの製作者

インタビュアー: ███博士

概要: 身柄を確保してから2回目のインタビュー。

<ログ開始>

███博士: では、山本さん。インタビューを開始します。

山本██: は、はい。よろしくお願いします。

███博士: まず、あの指輪を製作したときの詳しい情報をもう一度整理しましょう。あの指輪は、山本さんが高校美術の授業の一環で作ったということで間違いないですか?

山本██: はい、間違いないです。あのデザインをしたのは確かに私です。中々良いデザインでしょう? 同級生や先生にも褒められたんです。

███博士: ええ、とても素敵なデザインだと思います。それでは次の質問に移ります。山本さんが、具体的にどのような手順で指輪を製作したのか教えてください。

山本██: ええと、まずは蝋を彫刻刀やヤスリで削って、指輪の形を作りました。多分これが鋳型になるんだと思います。それからその蝋を業者さんに持って行って、銀の指輪にしてもらいました。で、それを受け取って、細かいヤスリやシルバーポリッシュで磨いたりして完成です。

███博士: なるほど……つまり、デザインは山本さんで、実際に指輪の形にしたのはその業者、ということで良いでしょうか?

山本██: はい。流石に高校生には高温の金属は扱えませんから……。

███博士: なるほど、わかりました。では最後の質問です。指輪を製作した後、装着はしましたか?

山本██: いえ、してないです。というか、完成したその日の帰り途中で無くしてしまったんですよね。ポケットに入れてたのが悪かったんですかね……。

███博士なるほど、わかりました。これでインタビューは終了です。ありがとうございました。

<ログ終了>

終了報告書: インタビュー終了後、SCP-1592-JPを製作した業者を特定、調査しましたが、異常性の兆候は見られませんでした。山本██は記憶処理の後に解放しました。

実験ログ

    • _

    被験者: D-15432/女性

    実験概要: SCP-1592-JPを用いた最初の実験

    結果: 自身をプリンセスだと主張。被験者は感情が昂ると優れた歌唱能力を披露した。

    メモ: 恐らく、現実に則したプリンセスではなく、有名な童話やアニメ映画のプリンセスなんだろう-███博士

    被験者: D-21691/男性

    実験概要: 被験者が男性である場合の観察

    結果: 男性であるにも関わらず自身をプリンセスだと主張。このとき偶然にも███博士の私物であるスマートフォンのアラームが鳴り、被験者は今までに舞踏の経験が無いにも関わらず、優れた舞踏能力を披露した。

    メモ: ダンス相手が居ないのに一人でくるくる踊るのは結構面白かったけど、アラームを切り忘れたのは反省しないと……-███博士

    被験者: D-16932/女性

    実験概要: SCP-1592-JPを36時間以上装着した場合の観察

    結果: SCP-1592-JPを外した後も自身をプリンセスだと主張。クラスA記憶処理でこの異常性は消失。

    メモ:これ、複数人の「プリンセス」が作れるな。次の実験でやってみよう-███博士

    被験者: D-17321/女性 D-22136/男性 D-20137/女性

    実験概要: 3名とも36時間以上SCP-1592-JPを装着済の状態で出会った場合の観察

    結果: 被験者らは互いを別のプリンセスと認識。「お茶会」の計画を立て始めた。

    メモ:なるほど。「プリンセス」同士は互いを「プリンセス」だと認識するのか。傍から見たらままごとにしか見えないけどなあ……-███博士

    被験者: D-23854/男性 過去に女性を暴行、殺害した経歴を持つ

    結果: 自身をプリンセスだと主張。しかし異常性発現から2時間経過した時点で突然不明な力により被験者は殴打され、その後1時間の間何度も不明な力による暴力で負傷、衰弱し、意識不明の後死亡。詳細は映像記録を参照のこと。

      • _

      <記録開始>

      ███博士: じゃあ23854、これを装着して貰えるかな。

      [D-23854へSCP-1592-JPを差し出す]

      D-23854: ……なあ博士、俺この指輪知ってるぞ。

      ███博士: そうだと思ったよ。それは元々君が殺した子の持ち物だったからね。

      D-23854: ……あの日のことは今でもよく覚えてる。くそ、なんで俺はあのとき由美2を……。

      ███博士: 実験が先だから、その話はまた後で。じゃあ装着して。

      D-23854: ……ああ。

      [D-23854がSCP-1592-JPを装着する]

      D-23854: ……初めまして。私は由美といいます。実は私、プリンセスなんですよ。

      ███博士: 由美……か。つまり23854にとってのプリンセスは彼女という訳だ……。

      D-23854: どうかされました?

      ███博士: いえ、なんでもないですよプリンセス。私は███といいます。どうぞよろしく。

      [実験開始から1時間30分経過]

      D-23854: [███博士との会話を中断し]……涼くん? ああ、やっと来たのね。心配してたんだから。ねえ見てよこの指輪! すっごく綺麗でしょ? どう? 似合ってる?

      ███博士: ……幻覚を見ているのか? 今までの実験でそんなことは……。

      D-23854: えへへ、ありがとう。涼くんってやっぱりいい人だよね。涼くんのそういう所が好きだよ。

      [以降30分間、D-23854は███博士の存在を無視し幻覚と会話を続ける]

      D-23854: ……涼くん、なんかイライラしてない? どうしたの?…………えっ、この指輪は誰かに買ってもらったんじゃないよ。違うって。

      [突如不明な力によってD-23854は殴打される]

      D-23854: いた……っ、違う、浮気なんかしてないよ。ねぇ涼くん、違うってば。

      [再び不明な力によって殴打される]

      D-23854: 痛い……涼くん、やめて! 浮気なんかしてないってば! なんで信じてくれないの? あっ……違うの……ごめんなさい……違う……涼くん…………ごめん…………。

      [D-23854は1時間に渡り不明な力による暴行を受け続け衰弱していく]

      D-23854: りょ……くん…………ごめ……。

      [Dー23854の意識が朦朧とする]

      [███博士がD-23854に装着されたSCP-1592-JPを外し医療チームの派遣を要請する]

      D-23854: ああ……クソ…………ごめ……由美……信じて…………やれ……く……て…………待っ……今…………逢いに……。

      [D-23854の意識が不明になる]

      <記録終了>

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