SCP-1602
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実験1602-3中のSCP-1602。

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実験1602-3中のSCP-1602。

アイテム番号: SCP-1602

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: 広げた時のみ異常性を示すため、実験中以外のSCP-4602は最低でも5回折り畳まれます。SCP-1602を実験または清掃のために容器から取り出す際、室内の職員は如何なる時でも3名を下回ってはいけません。SCP-1602は現在、保管サイト-49の標準収容ロッカー内に収容されています。SCP-1602関連の追加試験の実施を求める研究者は、アイテムを収容下から持ち出す前に、レベル3職員1名から書面による承認を受ける必要があります。

SCP-1602-B個体は、研究者がその行動に関するメモを十分に取り終えた後、保安職員によって終了されます。全ての死骸は防腐処理され、保管されます。

説明: SCP-1602はプラスチック製のシャワーカーテンです。広げた状態で1人だけの人間がいる室内に配置すると、SCP-1602は活性化し、裏側にSCP-1602-Aが存在する異次元空間を生成します。この現象はSCP-1602が壁や固体物質に張られている状況でさえ発生します。活性化から5~30分後、微かな明かりがSCP-1602から約3m離れた場所に現れ、カーテンの裏にSCP-1602-Aのシルエットを投げかけます。SCP-1602-Aは短時間静止していますが、やがてSCP-1602を引き開け、対象者に接近します。Dクラス職員を対象とする実験前のカウンセリングで、SCP-1602-A個体は対象者の心理的不安を表す姿を取ることが示されています(実験ログを参照)。

別な人物がこの過程で入室すると、SCP-1602-Aとその存在を示す全ての物理痕跡は即座に消失し、SCP-1602は不活性化します。干渉されずにいると、SCP-1602-Aは対象者を拘束して、強引にSCP-1602の裏に引き込みます。SCP-1602-A個体は例外なく、対象者を速度と体力の両方において上回り、非致死的な手段で対象者を鎮圧できることが証明されています。対象者をSCP-1602の裏に連れ込むと、SCP-1602-AはSCP-1602を広げた状態に戻し、SCP-1602はその後不活性化します。

Dクラス職員を対象に実施された実験の約10%で、捕獲された対象者は危害を加えられず、拉致された記憶を持たない状態でSCP-1602の裏側に再出現しました。残りの実験では、SCP-1602は対象者の消失から10~60分後に自発的に再度活性化し、SCP-1602-B個体を生成しました。SCP-1602-Bは直近に出現したSCP-1602-Aと同一の姿ですが、対象者以外から視認されても消失しません。SCP-1602-Bは、見てそれと分かる活動手段を帯びていない場合であっても、標準的な銃器を使えば容易に終了可能です。

SCP-1602は1988/08/13、サウスダコタ州████████のホテルから回収されました。最初の収容ミッションにおいて、財団フィールドエージェントはホテルの一室でSCP-1602-B個体を発見し、独立した異常実体であると仮定していました。この個体はSCP-1602に指定され、ミッションは成功と判断されました。同じホテルに“怪物”が出現したという通報を財団の諜報資産が傍受した後、より徹底的な建造物の検査が開始されました。SCP-1602の実際の性質は最終的に発見され、文書記録は書き直されました。

実験ログ:

実験1602-5
対象: D-1602-5、コーカソイド男性、20歳。現地カウンセラーの██████博士との会話の中で、対象者はかつてガールフレンドに中絶を強要したと告白した。対象者はこの出来事を巡る強い後悔の感情を表明した。
手順: SCP-1602はプラスチック製のシャワーロッドに掛けられ、実験チャンバーの中央で天井から吊るされた。対象者はSCP-1602が活性化したら回り込んで反対側を観察するように指示された。
結果: SCP-1602は約5分後に活性化した — 活性化までの時間は前回までの実験と一致している。対象者はSCP-1602の反対側から発せられる淡い光に気付き、回り込んで裏を覗き込んだ。対象者は、裏を覗いた時点でSCP-1602が不活性化したようだと報告した。光は消え、SCP-1602のどちら側からも視認できなくなった。他の異常活動は報告されなかった。


実験1602-6
対象: D-1602-5、前回実験と同様。
手順: SCP-1602はプラスチック製のシャワーロッドに掛けられ、実験チャンバーの中央で天井から吊るされた。対象者はその場に立ってSCP-1602を片側からのみ観察するように指示された。
結果: SCP-1602は再び、約5分後に活性化した。実験開始から10分23秒後、不明瞭なシルエットがカーテンの下側に出現した。正確に3分後、1体のSCP-1602-A個体(SCP-1602-A6)が胎脂と血液にまみれた新生児の姿を取って出現した。SCP-1602-A6はカーテンの下から対象者のいる方向へと這い出た。

SCP-1602-A6を目撃した対象者は叫びながら後ろによろめき、バランスを崩して床に転倒した。追加で数百体のSCP-1602-A6が出現し続けた。これらの大部分は最初の個体と同一の姿だったが、複製体の22%には臍帯が付いたままだった。SCP-1602-A6群は集団で行動し、対象者に向かって収束した。対象者は反撃したが、SCP-1602-A6群に圧倒されてカーテンの裏へ引きずり込まれ、残る全てのSCP-1602-A6が後に続いた。

15分後、1体のSCP-1602-B6個体が出現した。検死解剖の結果、SCP-1602-B6の解剖学的構造は典型的な乳幼児のそれと一致しているものの、内臓には生きたウジが詰まっていたことが確認された。ウジのサンプルは防腐処理され、保管された。

結: SCP-1602-A6が床に残した胎脂と血液の痕跡は、研究スタッフが入室した瞬間に存在しなくなった。

コメント: 一度に複数のSCP-1602-A個体が出現した事実は、SCP-1602-Aが以前想定されていたような変身能力を持つ単一の実体ではなく、SCP-1602が活性化状態に入る度に生成されている可能性を示唆しています。 - リンドキスト博士


実験1602-7
対象: D-1602-6、ヒスパニック女性、33歳。対象者には拒食症と身体醜形障害の病歴がある。
手順: SCP-1602はさほど強力でない接着剤を使用し、広げた状態で実験チャンバーの壁に貼り付けられた。
結果: SCP-1602が活性化すると、対象者は強い不安とパニックを示し、“無理”という言葉を繰り返した。この行動パターンはSCP-1602-A7がSCP-1602の裏に出現するまで続き、その時点から対象者は部屋の反対側にある壁を叩きつつ支離滅裂に叫び始めた。

SCP-1602-A7はカーテンを引き開け、実験前には存在しなかった壁の空洞を明らかにした。SCP-1602-A7は身長、皮膚の色、髪の色が対象者と同一だったが、筋組織を全く有しておらず、皮膚が骨や靱帯の上に直接張られているように見受けられた。筋組織の欠如にも拘らず、SCP-1602-A7は依然として高い機動性と膂力を帯びており、対象者の足首を掴んでカーテンの裏へ引きずり込んだ。

SCP-1602-B5は対象者の消失から5分後に出現した。SCP-1602-B5は自らの身体に爪を立てる様子が観察され、顎を完全に開いていたが一切発声しなかった。研究者たちは観察開始から4分後に終了を要請した。SCP-1602-B5は大部分の皮膚を自ら引き剥がしており、筋組織の欠如が既に確認されていたため、検死解剖は不要と判断された。SCP-1602を回収したところ、壁は実験前と同じ状態であることが確認された。


実験1602-8
対象: D-1602-7、コーカソイド男性、58歳。対象者は収監される以前、████████の高位従業員だった。実験前の数週間にわたってカウンセリングを担当した██████博士は、職務への献身が子供たちや元妻と疎遠になった原因であるという事実に対し、対象者が著しい不満を表明した点に着目した。
手順: SCP-1602は広げた状態で床に置かれた。
結果: SCP-1602の水平な向きはその効果に影響を及ぼさなかったらしく、標準的な時間枠内で活性化した。SCP-1602-A8はSCP-1602の下から、活性化前には存在しなかった完全な円形の穴をよじ登って出現した。

SCP-1602-A8は水玉模様の緩い服を着たピエロの姿を取った。SCP-1602-A8の胴体は普通の人間に似ていた半面、頭部は不均衡に大きな張り子細工と思しきもので作られていた。本来ならば目と口があるべき顔面部位は切り取られていた。実験期間を通して、光沢のある物質(後ほど一般的な紙吹雪と判明)が継続的にこれらの開口部から溢れ出していた。

この実験は、SCP-1602-A個体が(明確な発音手段を持たないにも拘らず)言葉を発した最初の事例として注目に値する。SCP-1602-A8は非常に緩慢に対象者へと接近し、繰り返し“遊ぶ”ことへの欲求を表明すると共に、対象者が“少し気楽に生きる”ことを奨励した。対象者はSCP-1602-A8との会話を試み、その性質について数多くの質問をしたが、発言には相当量の罵倒語も含まれていた。

対象者の捕獲から34分後、SCP-1602-B8が生成され、激しく取り乱した状態で室内によろめき出した。SCP-1602-A8と同様、SCP-1602-B8は多数の言葉を発したが、その声明の大部分はリンドキスト博士に会いたいという要請と自らに関する質問だった。

以下は、後に交わされたSCP-1602-A8とリンドキスト博士の会話である。


実験1602-11
対象: D-1602-21、アフリカ系アメリカ人男性、46歳。対象はカウンセリング・セッションに非協力的だったが、貧困生活を送っていたことが判明している。
手順: 対象者は標準的な銃器を支給され、SCP-1602が張られた防弾実験チャンバーに配置された。
結果: SCP-1602-Aは損傷の激しい冬服を着ている痩せ衰えた高齢男性の姿を取った。対象者は数発の弾薬を発砲したが、SCP-1602-Aには視認可能な効果が及ばなかった。対象者は前回までの実験と同様に鎮圧され、SCP-1602の裏へ引き込まれた。

SCP-1602の活動は2時間にわたって検出されなかったが、その後、対象者は見たところ負傷せず、明らかに水に濡れた状態で再出現した。インタビューを受けた対象者はただシャワーを浴びていただけだと主張し、“心地よい” “浄化されるような”体験だったと述べた。

実験は継続中である。

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