SCP-1611-JP
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休憩中のSCP-1611-JP

アイテム番号: SCP-1611-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-1611-JP及びSCP-1611-JP-A個体は発見され次第速やかに機動部隊は-6"処女と野獣"によって確保されます。担当職員はSCP-1611-JPに友好的な態度をとるよう心がけてください。SCP-1611-JP-Aはサイト-8128の中脅威度人型実体保管室に保管されます。担当職員は男性のみに制限されます。SCP-1611-JP-Aによる以降の慈善奉仕活動にはクリアランスレベル4以上の職員の許可が必要です。

説明: SCP-1611-JPはたてがみ及び体色が白色の雌のウマ(Equus caballus)です。額から未知の物質からなる1本角が生えており、神話などに登場する「一角獣」に似た姿をしています。未知の手段で日本語により会話することが可能です。

SCP-1611-JPは慈善奉仕活動に興味を抱いており、積極的に周囲の人間に援助を行うことを提案します。提案を承認するとSCP-1611-JPは頭部を除く全身を行為に適した形状に姿を変えます。この変化はおおむね質量保存の法則に従っており、SCP-1611-JPはこの変形行動を"魔法の力"によるものである、と主張しています。SCP-1611-JPはおおむね財団及び職員による自身の収容及び調査に友好的ですが、SCP-1611-JPは自身の角部に触れられることを強く忌避する傾向が見られます。


インタビュー記録1611-JP-1

対象: SCP-1611-JP

インタビュアー: 篠崎研究員

付記: このインタビューはSCP-1611-JP収容時、サイト-8128で行われました。

<インタビュー開始>

SCP-1611-JP: お願いします。私に何かさせてください。

篠崎研究員: あなたは終始その調子ですね。なぜそんなに慈善行為をしたがるのですか?

SCP-1611-JP: それはもちろん、皆さんの為ですよ。愛と平和と地球の為に。

篠崎研究員: 本当は?

SCP-1611-JP: いや…その、私達って乱暴者だの、██厨だの言われ続けてイメージが悪いじゃないですか。

篠崎研究員: 確かにそういった印象があることは確かですね。

SCP-1611-JP: 私たちはもともとこの世界の系統樹とは外れた存在です。我々はあなた方に認めてもらうことでのみこの世界に根付くことができるのです。神はおっしゃいました。「産めよ、増やせよ、地に満ちよ」と。拒絶され、疎外され、今、我々は赦されることなく滅亡の淵に追いやられています。私達は再びこの世界に受け入れられるようになりたい……ですから皆様の我々に対するイメージを変えるために善行を積む必要があるのです。

篠崎研究員: なるほど…しかし、あなただけでは効率が悪いのでは?

SCP-1611-JP: 今、仲間はいません。だからこそ地道な努力が必要なんです。そこも評価して頂きたいです。

篠崎研究員: そうですか。

SCP-1611-JP: はい!では早速私になにかお手伝いをさせて貰えないでしょうか?

篠崎研究員: 考えておきます。

<インタビュー終了>

申請の結果、SCP-1611-JPが軽度の慈善行為を行う許可が承認されました。

実験記録001

指示内容: SCP-1611-JP収容室の掃除

結果: 尾をモップ、蹄を雑巾に変化させた。収容室の92%が清掃されました。

分析: 目的に応じた物に身体を変化させるようです。

実験記録034

指示内容: SCP-1611-JP収容室の照明の交換

結果: 背中から一組の鳥類の翼らしき物体が出現。SCP-1611-JPは空中を浮遊しながら右前足を人間のものに変化させて電球を外し、新たな物に交換した。

分析: 浮遊能力を有していることが確認されました。また、SCP-1611-JPは活動を行いながら「飛ぶのは本来ユニコーンじゃなくてペガサスの仕事なんですけどね……」等と監督職員に話す様子が確認されています。

実験記録082

指示内容: 汚水の浄化: 塩酸を用意。伝承による水を浄化する能力があるか検証。

結果: 塩酸に角をつけた。塩酸は超純水に変化しました。

分析: SCP-1611-JPは過去にも同じことを行った旨を示唆しました。

実験記録179

指示内容: D-17642の腰痛の改善

結果: 頭部以外を人間の男性に似た形状に変化させ、D-17642に対しマッサージを行いました。

分析: D-17642の腰痛は改善されました。一部ではなく、体の大部分を変化させることが可能であることが確認されました。

インタビュー記録1611-JP-█

対象: SCP-1611-JP

インタビュアー: 篠崎研究員

付記: SCP-1611-JPが██回目の慈善行為をした後のインタビューです。

<インタビュー開始>

SCP-1611-JP: 博士、そろそろお別れの時かも知れません。

篠崎研究員: ん?どういうことですか。

SCP-1611-JP: あなた方による我々のイメージの向上で我々はここに居られることを神に許して頂けそうです。しかし、私という一個体がここにいられる時間には制限があるのです。

篠崎研究員: 制限……ですか。

SCP-1611-JP: ええ。具体的に言うとあの力には利用回数があるのです。でも私は力を使ったことに後悔はありません。「One for all」、素晴らしい言葉です。人のため、そして我々全体のためにこの身を捧げられるのであるなら本望というものです。博士、貴方たちも自らを犠牲にして日々世界を救っていると私は聞いています。だから博士、この思いをわかっていただけるのではないでしょうか?

篠崎研究員: ……。

SCP-1611-JP: 博士、最後にお願いがあります。伝説にもありますように、我々が死ぬとき我々は乙女の かいなに抱かれることでのみ次の器への復活が叶うのです。残念なことに私が皆様の為に出来た事はほんの僅かですが、私の次に来る誰かは私などよりももっと皆様のお役に立てるでしょう。

篠崎研究員: つまり……?

SCP-1611-JP: 私の本当に最後のお願いです。どなたか高潔な少女に私を看取らせては下さらないでしょうか?

篠崎研究員: ……残念ながらそれは困難でしょう。一応検討は試みますが。

SCP-1611-JP: そうですか…。それは残念です……。

[SCP-1611-JPは以降沈黙を続けた]

篠崎研究員: インタビューを終了します。

<インタビュー終了>

補遺1: SCP-1611-JPは20██/██/██に収容違反を起こし行方不明となりました。SCP-1611-JPは3日後の20██/██/██に小泉 穂香氏(18歳)1の自宅にて発見されました。付近の道路にて監視カメラにSCP-1611-JPが確認されています。
SCP-1611-JPと小泉氏は共に死亡した状態で小泉氏の自宅にて発見されました。小泉氏の遺体には臍部から仙骨部にかけて裂けたような傷が存在し、子宮内部から複数の鋭利な棒状のものによって腹部が切り開かれたことにより失血死したと考えられています。
SCP-1611-JPの死体に外傷はなく自然死と考えられています。また、SCP-1611-JPの死体には角が存在せず、小泉氏及びSCP-1611-JPの死体に異常性は確認されませんでした。

補遺2: 20██/██/██にサイト-8128入口にて坂本雄一氏(12)及び斎藤優香氏(15)、田中裕子氏(7)が保護されました2。坂本氏と斎藤氏、田中氏の額部にはSCP-1611-JPに存在したものと同様の角が確認されており、SCP-1611-JP-Aに指定されました。両名はしきりに「我々は鬼である」「悪いイメージを払拭したい」「人間の助けになるために生まれた」等と繰り返し発言しており、慈善活動の実施の許可を担当職員に訴えています。現在許可は保留されています。

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