アイテム番号: SCP-1618
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-1618はセクター-28の高価値物品倉庫の金庫に保管されます。SCP-1618の実験目的の利用については実験企画書及びリスク査定文書が2/1618クリアランスを持つ研究者によって承認されることが求められます。広範囲に効果が及ぶため、いかなる試験も実験ポリゴン-2内部にて指定の台座に対象が取り付けられた状態で行われます。試験中においては、D-クラス職員のみが指定の有効領域への進入を許可されます。SCP-1618の試験のために配置されたD-クラス職員に対しては少なくとも試験前2日間の給食の中止を行うことが推奨されています。
説明: SCP-1618は標準的なArmitage Shanks社製Sanura 400型小便器であり、約0.5ミリメートル厚の金色スプレーによる塗装が施されています。塗装及び給水パイプに糊付けされたメモ書き(補遺1618-1参照)を除いて、対象は同一シリーズの他の小便器との差異は無く、また金色の塗装や溶化磁器のサンプルの試験によってそれらの組成に何ら特異な差は無いことが判明しています。
SCP-1618の特異な性質は人が便器内に小便をすることによって発現します。小便がSCP-1618に接触した時点から約5秒後、種々の効果が小便器の近辺から始まる直径350メートルの球状の輝く効果範囲において発生します。効果を直接観察した場合を除いて、影響を受けた領域はその周辺との区別をすることができず、またその発散は25センチメートル厚の鉛板を含むいかなる資材を用いても減衰または制止することは出来ないと見られています。初期収容や試験の際に観察された効果は以下のように要約されています。
- 有価物や貨幣が同体積の様々な廃物へと変形、または置換しました。観察された例には金製品や硬貨が人糞へと変化した例、紙幣がトイレットペーパーやブタの腸の一部へと変化した例、そして数点のアルマーニブランドのスーツが使用済みの生理用ナプキンをデンタルフロスによって縫い合わせた同一の仕立ての衣服へと変化した例があります。
- 家電製品については最も広範な変形のバリエーションが確認されています。観察例では膨張したブタの膀胱やレンガの断片、また錆びた缶なども確認されています。█████ブランドのPDAが劣化した燃料棒の断片へと変化し、被験者に対して放射線被曝をもたらした例もあります。
- 兵器類の多くは妥当な大きさの生きた鳥類へと変形します。多くの個人用火器はハトとなり、催涙ガスグレネードはスズメの群れへと変化します。ただし近接武器類に関しては人間の身体部位への変化が確認されており、例えば40センチメートルの警棒は同一長の勃起した人間のペニスへと変化しました。
- 効果範囲内にある人糞は同体積の純金へと変形します。効果は腸内の排泄物にも及び、これは常に重大な力学的腸閉塞、腹部の激痛、そして腹部の膨張と嘔吐を引き起こします。腸閉塞そのものは特異な方法によって引き起こるものではないため、適切な外科手術を行った場合において治癒率は95パーセントを有意に上回ります。被験者の腸下部が空であるか少量の糞を含んでいる場合、便秘や腸過敏症を引き起こされる傾向があります。
変形そのものは永続すると見られますが、有効な効果領域は小便が洗い流されてから30秒以内に消失します。
回収ログ: SCP-1618は2011年██月██日、『ウォール街を占拠せよ』運動に関する抗議運動の後、ニューヨーク市███ ████通りの███████ ████ Group社(以下、会社と記す)本社内重役用トイレにて回収されました。抗議活動のTV録画にて、警察隊の放水砲がCasuarius casuarius(ヒクイドリ)の成鳥に変化し、活動集団と警官隊の双方が苦悶の表情を浮かべ下腹部を掴んだ様子が確認されたことから、財団がSCP-1618の存在を察知しました。MTF Gamma-5("あれは味方であります、サー!")が回収チーム及び被害対策として現場へと派遣されました。数人の活動家と社員に対する尋問および社屋の捜索の後にSCP-1618は発見されました。SCP-1618に類似する小便器の購入履歴は会社の記録からは発見されなかったことが記録されています。回収後、影響を受けた人物には治療とクラス-A記憶処理が施され、現場全域は活動家の無効な許可申請に対してSWAT部隊の活動が行われることを理由として封鎖されました。
補遺1618-1:
SCP-1618から回収されたメモ書き
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Aれが世界規模で勝利を収めた時、我々は黄金
Wo世界の大都市の道端の公衆便所の建設に使うことになるだろう。
Coれは、黄金の為に、如何にして『自由のための偉大な戦争』に
Yoって1千万の人が殺され3千万の人が不具にされたかを忘れていない世代にとって為になる最も"適切"で教育的な黄金の使い道ではないだろうか
? V.I.ウリヤノフ1