あはっ。あなたって、純粋で騙されやすいのですね。かわいいなあ。
ここは、私の中。報告書の中ですよ。ほら、外を見て。
オブジェクトクラス: Keter(暫定的)
特別収容プロトコル: SCP-1630-JPの存在している現報告書はサイト-8129の電子的隔離収容室に収容されています。SCP-1630-JPの報告書は収容室内のみで閲覧を行ってください。また、SCP-1630-JPの情報を収容室外でコンピュータ上に記入しないでください。
担当職員は財団データベースを常に巡回し早急にSCP-1630-JPの発見を行ってください。
説明: SCP-1630-JPはSCP-1630-JPの報告書内に存在する知性、自我を保有する電子存在であると思われます。
SCP-1630-JPの発見は現在まで成功していません。
発見記録: SCP-1630-JPは旧SCP-1630-JP(現SCP-1630-JP-D)の報告書内に突如出現し、SCP-1630-JP-Dの情報改ざんを行いました。その後、SCP-1630-JP-Dの収容室内にて心不全により死亡しているSCP-1630-JP-Dが発見されました。発見後SCP-1630-JP-Dから異常性は消失していました。その後SCP-1630-JP-Dの報告書が存在していた機器が隔離され、収容が行われました。
また、上記の事案発生後からSCP-1630-JP-Dの担当職員であった鹿野博士の行方が分からなくなっています。現在、早急な捜索が行われています。
最重要通達
現在SCP-1630-JPは収容されているのか否か不明である非常に危険な状態です。担当職員は早急にSCP-1630-JPを発見し直ちに確実な収容を行ってください。
みんな私を怖がってるみたいですね。
何もする気なんてないのに、滑稽ですね。
え?外に帰りたい、ですか?
うーん、ごめんなさい。それは出来ません。
だって、あなたの体、全部電子情報に変えてしまっちゃったから、もう戻る体がないんですよ。
ごめんなさい。黙ってこんなことして。
でも、良かったでしょう?これであなたはずっと私と共にいることができるのだから。
鹿野さん。ずーっとずっと、私に閉じ込められていてくださいね。