SCP-1633-JP
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アイテム番号: SCP-1633-JP

オブジェクトクラス: Ticonderoga1

特別収容プロトコル: SCP-1633-JPはその存在位置のために物理的な収容は不可能です。しかし、一般人によってSCP-1633-JPが捕捉される可能性は極めて低いため、特別な措置や活動は現在のところ行われない方針となっています。

現在、太陽-地球系ラグランジュ点2に設置されている8機の宇宙望遠鏡による監視体制がとられています。

説明: SCP-1633-JPは20██年から、太陽系から約300万光年離れたさんかく座銀河(M33,NGC598)において不定期に確認されている恒星同士の衝突現象です。太陽-地球系ラグランジュ点L4に設置された宇宙望遠鏡"ヒュパティア"による観測の結果、SCP-1633-JPには10個の恒星が関与しており、1個の白色矮星(便宜上この天体をWD3-1633と指定)を除いていずれもK型・G型主系列星ないしは赤色矮星に分類される恒星である事が判明しています。

SCP-1633-JPは2~3日をかけてWD-1633以外の9個の恒星が1箇所に集合するといった事象から開始することが確認されています。この際、WD-1633と集合した恒星群との距離は毎回約3.37×107kmとなっています。

集合完了から12時間後、WD-1633が秒速約0.7c4で恒星群の方向へ移動します。移動開始から約0.15秒後、WD-1633が恒星群に衝突し、恒星群は離散します。離散後の恒星は直線的に移動しますが、大半の恒星がある地点で"反発する"挙動を示します。この"反発する"挙動が示された座標をプロットした結果、約6.73×107km×約3.37×107kmの長方形状の領域を示しました。しかし、そのような挙動を示す要因となる天体ないしオブジェクトは発見されていないため、原因は未だ不明です。なお、詳細な調査によって領域の頂点4箇所と長辺の中点に相当する2箇所の合計6箇所において暗黒星雲が存在していることが判明しています。

最初の衝突から2~3日後に恒星の移動が停止しますが、再びWD-1633が移動し5、恒星と衝突します。この際、衝突後の恒星は先述した暗黒星雲の方向へと直線的に、あるいは"跳ね返り"を繰り返しながら移動し、そのまま暗黒星雲内に突入するような挙動を示します。以後、WD-1633による衝突が複数回繰り返され、WD-1633を除く全ての恒星が暗黒星雲内に突入することでSCP-1633-JPは終了します。

SCP-1633-JPの終了から5日から1週間以内に、SCP-1633-JPに関与した恒星群は元の座標へと瞬間的に移動していることが判明しています。この原理については、現在研究が行われています。

補遺: SCP-1633-JPの発生中から終了直後にかけて、稀にさんかく座銀河の方向から電波信号を観測することがあります。この電波信号は観測時に生じるノイズ6のパターンから、少なくとも2つの発信源が存在すると推測されています。これまでに観測された信号は全て解読済ですが、下記の例を除いた全資料の閲覧にはセキュリティクリアランス3/1633-JPが必要となります。

観測された信号の例(20██/█/█観測)

注記: 便宜上、発信源をA,Bとしている。


A: この場もすっかり寂しくなっちゃったな。

B: そうだな。もっとこう、やりがいのある相手が欲しいよな。

A: 例えば、46億年ぐらい前まで来てた奴とか?

B: お前それは。

A: あんたの盛大なショットミスには笑っちゃったな。手球が思いっきり台の外へ飛んで行っちゃってさ。それであいつのお気に入りのアクセサリー壊しちゃって、挙句怒って出て行っちゃったし。

B: もうやめてくれよ恥ずかしい。俺だってずっと気にしてんだ。

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