アイテム番号: SCP-1634-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-1634-JPの周囲半径2kmの領域を監視し、民間人による接触を防止してください。SCP-1634-JP内部への干渉は必要とされていません。
説明: SCP-1634-JPは██川下流を中心とした███m²程度の面積を持つ1異常空間です。SCP-1634-JP内は常に高濃度の霧で充満しており、外部から空間内に侵入した物体は消失するためにSCP-1634-JP深部を観測することは不可能です。特筆すべき点として、観測可能なSCP-1634-JP領域内の河原には一切の岩石が存在していません。
SCP-1634-JP内部には粗雑に断割されたヒトの死体(自律移動可能な個体をSCP-1634-JP-A、不可能な個体をSCP-1634-JP-Bと指定)が多数存在しており、SCP-1634-JP-Aの身体的特徴は日本国内で実親により殺害された人物と一致していることが確認されています。SCP-1634-JP-Bの頭部は現状観測されておらず、その素性は不明です。SCP-1634-JP-Aの外見的特徴は概ね0歳から10歳程度の子供であることを示しており、観測可能な全てのSCP-1634-JP-Aの頭部は苦痛の表情を示しています。SCP-1634-JP-Aはほぼ一定のペースで常に増加していますが、SCP-1634-JPは非常に広大な領域を包含しているため、現状においては死体の増加が外部に与える影響は予測されていません。
各SCP-1634-JP-A、SCP-1634-JP-B群は以下のフェーズを繰り返しており、このサイクルは平常状態と見做されています。
フェーズ | フェーズ内容 |
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フェーズ1 | SCP-1634-JP-A個体の1対の足が歩行している。同一個体とみられるSCP-1634-JP-Aの連続する他の部位が接触した場合、不明な手段でそれぞれの断面から接着する。この際、接着した断面は完全に治癒したように見える。当フェーズはSCP-1634-JP-A個体の全部位の接着が完了するまで継続される。 |
フェーズ2 | 全部位が接着したSCP-1634-JP-A個体が周囲のSCP-1634-JP-B群を無作為に選択し積み上げる。積み上げられた多数のSCP-1634-JP-Bは、SCP-1634-JP-Aの2.5-4.5倍程度の高さを持つ、1体の頭部のない人型を模した自律移動可能な実体を形成する。 |
フェーズ3 | SCP-1634-JP-Aが人型実体に対して抱擁を試みる。人型実体がSCP-1634-JP-Aを振り解こうと自身の腕部を用いてSCP-1634-JP-Aに対し複数回打撃を行う。この際SCP-1634-JP-Aの表情は笑顔を表している。 |
フェーズ4 | SCP-1634-JP-Aは人型実体による打撃に一切抵抗することなく粗雑に断割され、活動が停止する。それに伴い人型実体は即座に自壊し、自律移動能力を喪失する。 |
フェーズ5 | 活動を停止したSCP-1634-JP-A個体は活動を再開し、再びフェーズ1へと移行する。 |
SCP-1634-JP-Aの由来と考えられる人物を殺害した実親が死亡した時点から、SCP-1634-JP-A及び出現させる人型実体は平常状態とは異なる行動を見せます。本状態において形成された人型実体の外見は不明な要因により頭部を持たないことを除いてSCP-1634-JP-Aを直接殺害した実親とほぼ完全に一致します。また、SCP-1634-JP-Aは人型実体形成時、明らかに動揺した表情を見せます。それ以降においては、SCP-1634-JP-Aの挙動は平常状態と比較してより"拙い"、"幼い"ものであると報告されています。生成された人型実体は、形成時より数パターンに大別されるイベントのいずれかを発生させます。以下はその概要です。
イベントパターン | 発生割合(実測値)[%] | イベント概要 |
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パターンA | 0.8 | SCP-1634-JP-Aはフェーズ3と同様に人型実体に対して抱擁を試みるが、人型実体はそれを振り解こうと試みながら発生した武器を拾いあげ、それを用いてSCP-1634-JP-Aに対し複数回攻撃を行う。この際SCP-1634-JP-Aの表情は笑顔を表している。SCP-1634-JP-Aは対抗することなく粗雑に断割され、以降SCP-1634-JP-Aは恒久的に活動を停止し、SCP-1634-JP-Bに変化する。人型実体は全身が崩壊してSCP-1634-JP-Bに戻る。 |
パターンB | 0.7 | SCP-1634-JP-Aはフェーズ3と同様に人型実体に対して抱擁を試みる。数秒から数分後、人型実体は躊躇いながらも抱擁を返す。この時点で付近に当該人型実体の頭部が出現し、SCP-1634-JP-Aは抱擁を解いてそれを人型実体の頚部に接着させる。人型実体の表情は自責や後悔を示しているが、SCP-1634-JP-Aの表情は笑顔を表している。SCP-1634-JP-A、人型実体は共に涙や笑顔を見せながら互いの全身を"摂食"することにより最終的にSCP-1634-JP-A、人型実体は共に消滅する。2 |
パターンN | 98.5 | SCP-1634-JP-Aはフェーズ3と同様に人型実体に対して抱擁を試みる。人型実体は脚部に抱きつくSCP-1634-JP-Aを引き摺ったまま周囲を無作為に移動する。SCP-1634-JP-Aに特筆すべき表情の変化は見られない。 |