SCP-1647
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アイテム番号: SCP-1647

オブジェクトクラス: Extranormal Keter Neutralized Keter

特別収容プロトコル: 本異常の特性のため、SCP-1647の物理的封じ込めは不可能です。機動部隊イプシロン-13(”代理教員”)はアメリカ合衆国南部の高等学校における教員の異常な振る舞いに関する報告をすべて傍受します。

SCP-1647発生時はメディアによる報道を抑制するため、偽装プロトコル109-Wainscott(”ならず者による打ち壊し”)および183-Boston(”ストレス性自殺”)が適用されます。SCP-1647イベントを目撃した一般人にはBクラス記憶処理が施されます。SCP-1647の影響下にある一般人は隔離した人型収容チャンバーに一時封じ込められ、影響が無くなるまで留置されます。チャンバーの壁と床には、自傷行為を防ぐため緩衝材が取り付けられます。

SCP-1647の影響から回復した一般人にはCクラス記憶処理が施されます。

一般人確保の際は、偽装プロトコル170-Příbor(”精神鑑定のため保護”)が適用されます。

更新: 200█/██/██をもって、SCP-1647はNeutralizedに再分類されます。封じ込め手順は必要とされません。

更新: 200█/██/██をもって、SCP-1647はKeterに再分類されます。以前の封じ込め手順が再度適用されます。

新たなSCP-1647-A個体が発見された場合、その内部機構を取り出し、サイト-15の標準セキュリティ金庫に収容してください。SCP-1647-A個体の安全性が確認されるまで、教員経験を持つ職員はサイト-15から退去しなければなりません。

説明: SCP-1647は、アメリカ合衆国南部の高校教師に影響を及ぼす異常現象です。SCP-1647の影響を受けた対象は非合理的な奇行を行い、その間は自身についても他人についても関心を持たず、無視するようになります。影響された対象は、服を脱いで近くの建物をよじ登る、教具で”キャッチボール”を行うなどの無意味で出鱈目な行動をしばしばとり、自身や他の学校関係者に重大な怪我を負わせることが多々あります。本報告書の執筆時点で、影響下にある教師によって生徒が傷つけられた事例は発生していません。

影響を受けた人物は5時間の間これらの行動を取り続けます。対象は自身の行動について自覚していると主張しますが、影響下にある間は行動の理由を説明できません。SCP-1647は主に学級活動や重要な試験の間に起こります。修学旅行の間にSCP-1647が発生した事例は存在しません。

最初に確認されたSCP-1647事例は199█/██/██にルイジアナ州の█████高校で発生しており、当初は単一の超常現象(Extranormal Event)であるとしてExE-3562に指定されていました。下記はExE-3562に関する報告書のオリジナルです。

概要紹介: █████高校の数学定期試験の途中からちょうど5時間の間、すべての教師が同時に異常な行動をとり始めました。生徒及び他の学校職員は、複数の教師が黒板を舐め回していたこと、体育教師が校舎の屋上から小便器を投げ落として█名の学校職員を負傷させたことを報告しました。
発生日時: 199█年██月██日
場所: ルイジアナ州█████の█████高校
追跡調査措置: 地元メディアは抑制され、負傷者はその場で治療されました。生徒と学校職員にはBクラス記憶処理が施されました。ならず者による暴力のカバーストーリーが適用されました。

本イベントの後、SCP-1647は███回発生しました。199█/██/██をもってSCP-1647はKeterクラスSCPに分類されました。

補遺1647-1: 事件記録1647-アルファ

200█/██/██、ケンタッキー州█████の█████ ████高校でSCP-1647イベントが発生しました。影響を受けた人物を封じ込め目撃者の記憶処理を行った後に、財団エージェントは校舎ボイラー室の床から3mの地点で浮遊する光る球体を発見しました。この球体はSCP-1647の発生源であることが後に確認され、SCP-1647-Aに指定されました。他のSCP-1647が発生した地域でSCP-1647-Aが発見されなかった理由は不明です。

SCP-1647-Aは分解・解析のため、サイト-15に輸送されました。SCP-1647-Aは全体が金属で構成されており、内部機構はトランジスタ式の機械に類似していることが分かりました。

分解作業の際SCP-1647-Aは自律的に活性化し、かつてそれぞれ数学と物理の分野で教授職に就いていたK████教授とF██████教授にSCP-1647に類似した行動を取らせました。K████教授とF██████教授はその場でセキュリティ職員に取り押さえられ、5時間後に回復しました。

SCP-1647-Aの内部機構は取り除かれ、封じ込め下に置かれました。7ヶ月間活性化が見られなかったことから、SCP-1647は200█/██/██をもってNeutralizedに再分類されました。

補遺1647-2: 事件記録1647-ベータ

Neutralized分類から3ヵ月後の200█/██/██、アーカンソー州██████の██████高校で複数の教師による異常な行動が報告され、SCP-1647と認定されました。

影響を受けていた人物は無意味な行動を取るばかりでなく、他の教員を含む学校職員に対して直接的な傷害・殺害行為に及んでいました。生徒への危害は発生していませんでした。

財団エージェントが到着すると、影響下にある人物はそれまでの行動を止め、エージェントに対して戦闘行為を仕掛けました。その場で6名を終了し、残りが収容されました。その場の一般人にはCクラス記憶処理が施され、すべての死者は自動車の致命的な事故によるものだというカバーストーリーが適用されました。

英文学教授のC███ M██████氏の胸腔内に、SCP-1647-Aの個体が発見されました。個体は摘出と同時に非活性化しました。個体は外科的手術によってM██████氏に埋め込まれたことが、胴体部に多数残されていた傷跡から判明しました。

補遺1647-3: 文書1647-17-GY

下記はSCP-1647-A個体とともにM██████氏の胸腔内で発見された、タイプライター書体のメモです。文書の発信源は不明なままです。

我々は学生
学校の仕組みとはクソなものだ
教師は我々をぜんぜん気にもかけない
彼らは我らを機械みたいに扱う
我々がミスると彼らは笑うのだ
彼らはいつも道化師のようにふるまう
我々はもう我慢しない
学校が厳しすぎるせいで学生が何百人も自殺していて
教師はそれを気にしていないのだ
だがこれからは我々が彼らを笑うターンだ

その後のSCP-1647イベントにおいて、異なるSCP-1647-A個体の内部から類似のメモ2枚が発見されました。財団は現在SCP-1647-A個体を10個のみ収容していますが、本報告書の執筆時点でSCP-1647イベントは███回発生しています。SCP-1647イベントの完全なリストは文書1647-19-THを参照してください。

補遺1647-4: SCP-1647の現状についてのメモ

SCP-1647のパターンはこれまでのものから逸脱しています。SCP-1647は年に3回から54回のペースで不規則に発生しています。しかしながら、対象の挙動は常に危険なものになっていますが、財団職員に対するものを除けば、影響を受けた人物が他人を直接傷つける事態は再発していません。

SCP-1647は200█/██/██時点でKeterに再分類されました。


=要レベル3/1647クリアランス=

補遺1647-5: 手順176-Gettysburg開始の要請

200█/██/██、サイト-15のHMCL監督官であるアーサー・レッセ(Arthur Leisse)博士は手順176-Gettysburgの制定を提案しました。手順176-Gettysburgは、合衆国南部に存在するすべての高校への襲撃と、容疑者となりうる人物すべての終了からなります。手順176-Gettysburgの有効化には殺害と隠蔽に膨大な労力を要し、さらにSCP-1647-A製作者が未成年の可能性があるため、レッセ博士の要請は現在倫理委員会が審査中です。

状況は財団の制御から外れつつあります。今行動しなければ、SCP-1647はその活動範囲を広げていくことでしょう。手順176-Gettysburgをすぐにでも実行しなければなりません。そも、19██のことと同じではありませんか。 - サイト-15HMCL監督官、アーサー・レッセ博士

19██における手順144-Washingtonの実行は、人類すべてを守るために避けえぬものだった。手順176-Gettysburgはそうではない。今はまだ、考慮に留める段階である。 - O5-7

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