SCP-1647-JP
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アイテム番号: SCP-1647-JP

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: 財団墓地内においてSCP-1647-JPを目撃した職員は接触を控え、直ちにSCP-1647-JP研究チームに連絡することが義務付けられます。報告書の最終更新時点においてSCP-1647-JPが財団墓地以外で発見された例は確認されていませんが、同様の外見を持つ実体を発見した際、収容作戦が策定、実行されます。

説明: SCP-1647-JPは異常性を持つ人型実体です。SCP-1647-JPの外見は60代の男性を示しており、非接触性の分析の結果身体的な異常は確認されませんでした。SCP-1647-JPと外見的特徴の一致する財団職員は記録上に存在しませんが、財団内の組織、人員についての知識を保持していると推測されます。

SCP-1647-JPは不定期に財団のサイト併設墓地内に出現します。SCP-1647-JPは出現後、特定の一人の職員の墓碑に接近します。墓碑に接近した際、SCP-1647-JPは所持していたワンカップ型のアルコール飲料を墓碑の前に置き、5~30分間その場で待機し、最終的に消失します。設置されたアルコール飲料は消失後も残存し、一般に販売されている非異常な物品であることが判明しています。墓碑に記されている職員とSCP-1647-JPに特筆すべき関係性が確認されたことはありません。

SCP-1647-JPに対して日本語によるコミュニケーションが可能であることが確認されています。職員による接触の結果、SCP-1647-JPは墓碑における行動を「死者を弔う」ことを目的としていると推測されていますが、詳細は不明です。

発見経緯: SCP-1647-JPは異常発見部門職員が「財団墓地に所属不明の職員が墓参りをしている」という噂を調査しているときに発見しました。また、SCP-1647-JPへの初の接触も同職員によって行われました。以下に接触時の記録を添付します。

音声記録-1647-4

発見者: 下田博士

概要: 20██/██/██、SCP-1647-JPはサイト-81██の併設墓地にて異常発見部門所属の下田博士によって発見されました。本事案は財団が認識した中で4回目のSCP-1647-JPの出現であり、また本事案はSCP-1647-JPに接触した初の試みです。


«記録開始»

(SCP-1647-JPが墓碑前に座る。)

下田博士: SCP-1647-JPの出現を確認しました。張り込みがうまくいったようです。

(下田博士がSCP-1647-JPに接近する。)

下田博士: こんにちは。お時間よろしいでしょうか?

SCP-1647-JP: おや、財団の人かな。

下田博士: (5秒沈黙)はい。そうです。

SCP-1647-JP: じゃあ、捕まえに来たという事か。

下田博士: いえ、それは私の職掌外です。

SCP-1647-JP: そうか。

(10秒沈黙)

下田博士: ここで何をしているのですか?

SCP-1647-JP: ああ、まあ墓参りだ。

下田博士: なぜ墓参りを?

SCP-1647-JP: まあこっち来い。

(下田博士はSCP-1647-JPにさらに接近し、隣に立つ。)

SCP-1647-JP: これ。(墓碑を指す)この人は知っとるか?

下田博士: (3秒沈黙)はい。

SCP-1647-JP: 財団の人達は早くして死ぬ人ばかりだ。それなのに、知り合いはいないからこんな感じで墓を建ててそのままずっと放っているじゃないか。

下田博士: はい。

SCP-1647-JP: それがどうもかわいそうでな。かわいそうだから、俺が見てるんだ。

下田博士: そうですか。では、そのお酒は?

SCP-1647-JP: これか。これはな、うん、なんだろうなあ。

(数秒沈黙)

SCP-1647-JP: まあ、お土産というか、そんなもんだな。これがあると、なんというか亡くなった人のことをよく感じられる気がするんだ。

(SCP-1647-JPはもう1つ酒カップを取り出し、置く)

下田博士: もしかして、送り酒のようなものでしょうか。

SCP-1647-JP: 送り酒?

下田博士: ええ、お盆の時などに墓に供えて、穢れを払うという役割があります。

SCP-1647-JP: ほう。

下田博士: 文化としては歴史の浅いものではありますが、もしかしてあなたは、その、亡くなった職員が安らかに眠れるように

SCP-1647-JP: (笑い声)まさか

下田博士: 違うのですか?

SCP-1647-JP: 面白いことを言うなあ。だが違う。

下田博士: では何故?

SCP-1647-JP: 本当は知っているんじゃないか?

(数秒沈黙)

SCP-1647-JP: 故人を感じると言ったが、あれはいい感覚だ。やはり酒はいい。

(数秒沈黙)

SCP-1647-JP: 送り酒じゃない。迎え酒1だよ。迎え酒。

(下田博士は一歩下がる)

SCP-1647-JP: そうだ、教えてくれよ。この墓碑の職員の生前の様子とかさ。

下田博士: それは

SCP-1647-JP: それは職掌外だろうなあ。なあ異常発見部門の下田博士。酒は嫌いか?

下田博士: なぜそれを

SCP-1647-JP: (笑い声)やっぱり酒を飲み合うのは楽しいなあ。(笑い声)酔いが回ってきた、おっと

(SCP-1647-JPは体勢を崩し、墓碑にもたれかかる。墓碑が一部破損する。)

SCP-1647-JP: (笑い声)じゃ、また来ようかなあ。たくさん飲んだ次の日の迎え酒ってのは、少しでも気持ちがいいからな。

(SCP-1647-JPが消失する)

«記録終了»


備考: 下田博士は異常発見部門の職掌から逸脱する行動をしたとして2週間の謹慎処分が下された。また、SCP-1647-JPは酩酊した様子を見せていたものの、下田博士の記録中飲酒する様子は見られなかった。

追記: SCP-1647-JPの出現する墓碑の共通点

SCP-1647-JPの累計出現回数の増加に伴い、出現対象となる墓碑の共通点として埋葬者の死因に特徴性があるという推測を研究チームは発表しました。以下は埋葬者のリストです。(ナンバリングは発見順)

管理番号 職員名 生前の所属 死因
1647-1 丸山健一 人事部門 アルコール性肝炎による死亡
1647-2 竹内敦 Dクラス職員 急性アルコール中毒による死亡
1647-3 吉田豪 墓碑部門 泥酔を原因とした転倒で死亡
1647-4 川田薫子 異常発見部門 飲酒運転中の車に轢かれ死亡
1647-5 岡本久子 清掃係 要注意団体の襲撃中、火炎瓶が直撃し焼死
1647-6 鈴木幸次 フロント事務 同上
1647-7 高木美佳 フィールドエージェント 糖尿病により死亡
1647-8 日高愛海 Dクラス職員 不明
1647-9 浅野康佳 Dクラス職員 糖尿病により死亡
1647-10 大槻浩一 フィールドエージェント アルコール性肝炎による死亡
1647-11 岩井園枝 人事部門 アルコール依存症かつ鬱により自殺
1647-12 西川尚暉 機動部隊隊員 要注意団体構成員の報復により、酒樽で溺死
1647-13 高見みゆ サイト保安職員 不明
1647-14 板谷一誠 Dクラス職員 異常実体により血中アルコール濃度が急上昇し死亡
1647-15 高瀬三枝子 サイト管理官 不明
1647-16 北畠輝彦 建造部門 飲酒運転中の車に轢かれ死亡

また、出現時にSCP-1647-JPの現れた墓碑周辺の霊素濃度を測定したところ、瞬間的な増加が確認されました。しかしながら、財団の併設墓地の霊素濃度は不安定であることが多いため、この現象のSCP-1647-JPへの依存性の検証にはさらなる実例の調査が必要です。

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