アイテム番号: SCP-1649
オブジェクトクラス: Euclid Neutralized
2012/7/23更新: SCP-1649を財団の一般記録から除去しアーカイブすることが、研究チーム管理官のチャールズ・アンボロー博士により提案されています。規程-102-Cに従い、無力化されたSCPオブジェクトを財団の一般記録から削除するには、O5司令部の多数決を経た承認が必要となります。SCP-1649は嘗てEuclidに分類されていたため、3分の2の賛成(9/13)が必要となります。
2012/7/25更新: O5司令部の2-11の多数決により、SCP-1649アーカイブの提案は却下されました。
2012/7/27更新: チャールズ・アンボロー博士、君がSCP-1649の研究を管理しアーカイブすることを提案している動機は、文書中のクリアランス5/1649削除済データの公開を懸念しているからだというのが我々評議会の意見だ。SCP-1649(ひいては以前割り当てられていた担当職員)に関する個人的動機は、無力化されたオブジェクトをアーカイブする適切な理由とは言えないので、君の提案はこのように却下されることになった。このメモは叱責と捉えるべきではないし、今回の一件に関しては懲戒処分も下さない。しかし、このような性質の提案を更に行うことは推奨できない。
O5-5
特別収容プロトコル: SCP-1649は無力化したと看做されており、積極的な特別収容プロトコルを必要としません。SCP-1649の更なる放送が行われているという証拠は速やかに調査されるべきです。元のSCP-1649放送の非異常性の録音が保管されています。
説明: SCP-1649は“ヘックとベッカーのタイムリー・アワー”というアメリカのラジオトーク番組です。この番組は元々1973年に放送を開始し、アメリカの大衆文化へコミカルに言及する内容でした。財団の努力により、“ヘックとベッカーのタイムリー・アワー”は初回放送から僅か3週間で打ち切りになりました。放送が有していたミーム的効果の影響は、主にリスナー層の狭さとSCP-1649ミーム特性の低い伝達性のため、最小限に留まりました。
SCP-1649の異常特性は、生放送を聴いている時のみ発生します(放送の録音や書き起こしは異常を示しません)。放送中のアメリカ大衆文化への言及は、それを認識したリスナーの知覚を変化させる効果を発揮します。この効果の“アメリカ大衆文化”や“認識”の正確なパラメータは曖昧です。しかしながら、適切なリスナーに対するSCP-1649のミーム伝達性は僅か17%と算出されました。
SCP-1649の認識改変効果は、リスナーに対し、放送中に言及された出来事/対象がその事実/歴史的記録とは異なるものであると信じさせます。主張な相違点としては、影響者から[編集済]という名で言及される実体(SCP-1649-1と指定)の存在が挙げられます。例として、チャーリー・チャップリンの映画“独裁者”に言及しているSCP-1649の影響を受けた人物は、この映画にはチャップリンではなくSCP-1649-1が出演していると信じるようになります(詳細は文書SCP-1649-I3を参照)。その他の変化も類似した性質のものであり、SCP-1649-1はアメリカの歴史における重要人物と置換されます(エルヴィス・プレスリー、ハワード・ヒューズ、エイブラハム・リンカーン、[編集済]など)。記憶処理によってSCP-1649のミーム汚染を排除することができます。
SCP-1649は、財団エージェントのルーク・モリスが第2回放送で異常性の影響を受けた際に発見されました。その後、財団エージェントが番組の放送を行っていたFM放送局(ミズーリ州カンザスシティ)に派遣され、番組は放送予定から削除されました。“ヘックとベッカーのタイムリー・アワー”の作成責任者を捕獲することはできず、今日まで再び姿を現したことが知られていません。異常の影響を受けた人物の総数は不明ですが、100人よりは少ないと考えられており、発見された例は全て正常に記憶処理が施されました。
補遺[1649-001]: 調査とその結果
補遺[1649-002]: 記録更新、1994/5/15
O5-5の決定(およびO5-3、4、8の承認)により、SCP-1649はNeutralizedに再分類されました。また、[データ削除]に関連する情報はセキュアファイル-タナトス-1649に転送され、クリアランス5/1649に再分類されました。