SCP-1656-JP
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SCP-1656-JP-Aに誘引される霊的実体

アイテム番号: SCP-1656-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-1656-JP群は収容ユニットの壁面、あるいは底面に密着させた状態で固定してください。この際、密着が困難な場合は担当研究員の許可を受け、密着を可能にする為加工を行ってください。SCP-1656-JPの収容されたサイト-81██にはいかなる霊的実体の収容も禁止されます。新たなSCP-1656-JPが発見された場合、目撃者には記憶処理を行いSCP-1656-JPの即時の収容を行ってください。

説明: SCP-1656-JPは異常性を持つ家具の総称です。SCP-1656-JPの異常性はそれらと壁面、あるいは床面の間に隙間が存在する際発生します。それらの隙間にはほとんどの場合、クラスⅢ霊的実体が出現します。これらの実体はそれらが存在している隙間に応じた厚みに変化しており、呼びかけや交渉等に一切反応を示しません。この実体は同時に複数体出現することもあり、現在段階で最大12体が確認されています。

SCP-1656-JPは定期的に霊体ごと消滅します。この消滅は最初の霊体が出現してから1日から6ヵ月程度のスパンで発生します。SCP-1656-JPの消滅後、新たなSCP-1656-JPが発見されることから、消滅に伴い他地点において新たなSCP-1656-JPが入れ替わりで出現しているものと推測されます。

SCP-1656-JPはその特性上SCP-1656-JP-A、SCP-1656-JP-Bに分類されます。

SCP-1656-JP-Aは主にタンスや本棚などの大型家具です。SCP-1656-JP-Aには多くの場合女性実体が出現します。この実体はSCP-1656-JP-Aが存在する部屋内の人間を凝視、あるいは不定期に身をよじらせ隙間から移動するようなそぶりを見せます。これらの行為に対し、被験者の約5割が苛立ち、焦燥感、恐怖を覚え、残り5割が好意、愛情、執着を感じると証言します。

SCP-1656-JP-Bは主にベッドやソファなどの脚を持つ大型家具です。SCP-1656-JP-Bには多くの場合男性実体が出現します。この実体は何らかの武器を所持し、SCP-1656-JPの利用者に対し害意を持つ、あるいは家具の下部から移動するためもがいているように振る舞います。これらの行為に対し、被験者のほとんどが恐怖を覚えると証言します。SCP-1656-JP-Bは不定期に行動し、武器を振り回す様子が確認されます。

事案記録1656-JP-01 - 日付 ████/██/██

████/██/██、実験のため隙間を発生させていたSCP-1656-JPの周囲に霊的実体(以下、実体-α)が出現しました。実体-αは出現時SCP-1656-JPの隙間には存在せず、SCP-1656-JPに引き寄せられるように移動、しばらく観察を行った後消失しました。この事案を受け、調査を行ったところ同様の事例が数例確認されました。

補遺1: 事案記録1656-JP-01を受け、SCP-1656-JPの隙間に対し小型ドローンを用いた調査を行いました。内部空間に縮小、伸長等の異常は確認されませんでしたが、僅かに青い燐光が確認されました。この燐光を調査する過程で霊的実体の誘因効果がある可能性が浮上。SCP-1656-JPが霊的実体を誘引する目的で作成されたことが示唆されています。

補遺2: ████/██/██、██市において活動していたエージェント他数名により、██山中腹部において霊的実体の付着した家具が不法投棄されていることが判明、オブジェクトとして回収されました。これらの霊的実体及び家具を調査したところ、霊的実体の容貌、家具の特徴が一致したことから、SCP-1656-JPである可能性が高いと推測されています。同様に全国各地の最終処分場、及び不法投棄現場においてこれらのオブジェクトが継続して発見されており、現在総数は████に及びます。

これら再発見されたSCP-1656-JP類似オブジェクトに付着した霊的実体は組成不明の粘着物質によりSCP-1656-JP類似オブジェクトに固定されていることが確認されています。また、霊的実体の分離は可能ですが、該当状態で発見された霊的実体はいずれも行動を停止しています。

これら再発見されたSCP-1656-JP類似オブジェクトは隙間が発生していた場合においても霊体が出現することはありません。

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